クエン酸は消臭効果があるのでイヤなニオイを中和してくれますが、どんなものに効果があるかを正しく知っておく必要があります。
間違った使いかたでは消臭効果を得られないことがあるからです。
こちらのコラムでは、クエン酸を使って消臭する具体的な方法や使える場所などについて解説します。
イヤな生活臭をキレイになくして、快適な毎日を過ごせるようにしましょう。
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クエン酸で効率よく消臭するにはニオイの性質について知っておこう
クエン酸には消臭効果がありますが、どんなニオイもかき消すことができるわけではありません。
効率よくクエン酸で消臭をするには、ニオイの原因を知っておくことが大切なんです。
クエン酸で消臭できるしくみ
クエン酸に消臭効果があるのは、「性質の違い」が関係しています。
クエン酸は酸性の性質をもっていて、アルカリ性の悪臭と結びつくと中和反応によって無臭になるんです。
ただし、悪臭の性質がクエン酸と同じ酸性の場合には中和反応が起きないため、消臭効果が得られないということになります。
では次に、クエン酸がどんな場所のニオイに効果があるかを見ていきましょう。
クエン酸で消臭できるもの
クエン酸はアルカリ性の性質をもつニオイを消すことができます。クエン酸で消臭効果のあるニオイには次のようなものがあります。
尿のニオイ
尿は時間がたつとアンモニア臭が発生し、アルカリ性の性質をもちます。そのため尿汚れを長く放置したときに発生するツンとしたニオイは、クエン酸で消臭するのが効果的です。
タバコのニオイ
タバコのにおいがつき、時間がたってしまったときにはクエン酸が効果的です。例えばカーテンやじゅうたんなど、洗えずに臭いが染みついてしまった布製品には、クエン酸スプレーが使えます。
生ごみ臭
肉や魚の腐敗したものは、アルカリ性の性質をもつため、クエン酸で臭い対策ができます。ただし生ごみには酸性の性質をもつものもあるため、クエン酸だけでは消えないニオイもあります。
クエン酸で消臭できないもの
クエン酸で消臭できるのはおもにアルカリ性のニオイですから、酸性のニオイを消すことはできません。クエン酸で消臭効果が期待できないニオイは次のようなものです。
- 汗のニオイ
- カビのニオイ
- 生乾き臭
- 調味料のニオイ
これらのニオイには、アルカリ性の洗剤を使うのが効果的です。
クエン酸スプレーを作ってみよう
クエン酸は水溶液のスプレータイプや粉末タイプが100円ショップやホームセンターなどで市販されています。
粉末タイプのクエン酸は400g~1㎏など大容量パックで購入することができ、自分でも簡単に水溶液を作ることができるんです。
コストパフォーマンスも優れているので、長く使い続けたい場合にはおすすめですよ。
ここでは、粉末タイプを使ったクエン酸スプレーの作りかたをご紹介します。
準備するもの
- クエン酸
- 水
- スプレーボトル
クエン酸スプレーの作り方は、水200mlあたりクエン酸を小さじ1杯入れて混ぜるだけです。
スプレーボトルに詰めれば、ニオイの原因にシュッと吹きかけるだけで便利に使えます。
またアロマオイルなどを数滴混ぜることで、消臭できる芳香剤として使うこともできます。
自分が好きな香りにすれば、より快適な空間になるでしょう。
以下でおすすめのクエン酸をご紹介しますので、ぜひ試してみてくださいね。
■クエン酸の激落ちくん 粉末タイプ 400g
粉末タイプのクエン酸は、そのまま汚れなどに振りかけてニオイのもとを効果的に落とすことができます。
自然由来の成分で環境にもやさしいので、ナチュラルクリーニングしたいというかたにおすすめです。
■クエン酸の激落ちくん 泡スプレー 400ml
スプレータイプなので、粉末タイプのように薄めなくてもすぐに使える点がメリットです。
また泡タイプなので、ニオイのもととなる汚れから除去してくれます。
クエン酸で効果的に消臭する方法
ここでは、実際にクエン酸の消臭効果がどんな場所に使えるのか、クエン酸スプレーの活用のしかたについて解説します。
トイレのアンモニア臭
トイレのアンモニア臭はアルカリ性のニオイなので、消臭にはクエン酸が効果的です。
床部分の尿はねや便器内の黄ばみに、クエン酸スプレーを吹きかけておくだけで消臭効果を得ることができます。
またクエン酸による中和反応により汚れも分解されます。
クエン酸スプレーを吹きかけた床などを雑巾などで拭き取れば、ニオイのもととなる汚れも落とすことができますよ。
ペットのトイレ消臭にも効果的なので、ぜひ試してみてください。
トイレのしつこい尿石黄ばみは、クエン酸スプレーの噴射だけでは落とせないこともあります。尿石黄ばみの放置はアンモニア臭の原因となりますから、クエン酸パックをして汚れを落としておきましょう。
汚れが残っていると消臭してもすぐに悪臭が発生しますから、ニオイの元凶はしっかり除去しなくてはいけません。
しつこい尿石黄ばみの汚れ落とし方法はこちらの記事でくわしく解説していますので参考にしてください。
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キッチン周りの生ゴミのニオイ
クエン酸は雑菌の繁殖を抑える静菌作用もあるため、キッチンの三角コーナーやゴミ箱など生ゴミのイヤなニオイも抑えてくれます。
ニオイの発生しそうなところには、あらかじめクエン酸スプレーを吹きかけておいてください。
ただし、クエン酸には除菌できるほどの効果がないことも覚えておきましょう。
たとえば野菜の腐ったニオイや下水臭は、クエン酸で消臭することがむずかしいです。
また雑菌が繁殖した状態では、ニオイを抑えられないこともあるので注意が必要です。
キッチン周りでクエン酸スプレーを使うときの注意!
クエン酸などの酸性洗剤を使うときには、塩素系漂白剤を併用しないよう注意してください。酸性の洗剤と塩素系漂白剤を混ぜると、有毒なガスが発生します。
使う素材には注意も必要
酸性の性質をもつクエン酸は、使う素材との相性に気をつけなくてはいけません。
素材によってはクエン酸を使うと傷めてしまうおそれがあるんです。
たとえばクエン酸は鉄をさびさせ、コンクリートなどを劣化させてしまいます。
もしクエン酸を使うときに不安がある場合は、目立たないところで試してから使ってみるといいでしょう。
クエン酸で消臭できない酸性のニオイ消しには重曹を使おう
クエン酸はアルカリ性のニオイに消臭効果が得られますが、酸性のニオイでは中和作用がはたらかないことから消臭するのが苦手です。
酸性のニオイには、以下のようなものがあげられます。
- 汗や皮脂のニオイ
- 焦げなど煙のニオイ
こうした酸性のニオイには身近にある重曹を使うと効果的です。
重曹をクエン酸と同じように、水溶液を作ってスプレーすれば酸性のニオイを消臭できるだけでなく、ニオイの原因を絶つ汚れ落としにも効果的なんです。
さらに重曹はクエン酸と一緒に使うことで、中和作用によって発泡する特性をもっています。
この泡自体は中性に近いことから洗浄効果はほとんどありませんが、汚れを浮かす効果を得ることができるんです。
たとえばキッチンの排水口に粉末タイプの重曹を振りかけたあと、クエン酸の水溶液をかけると発泡します。
そして30分ほど時間をおいてスポンジなどでこすれば、汚れが落としやすくなるはずです。
ニオイの原因となる汚れを落とすことができれば、消臭の手間が省けるうえ清潔な状態にすることができますよ。
イヤなニオイを発生させないためにも、原因となる汚れを落とすことが大切ですね。
重曹もスプレーボトルに詰め替えるのが便利
重曹もクエン酸と同じように水溶液タイプや粉末タイプがあり、スプレーボトルに詰め替えると使いやすくて便利ですよ。
重曹水も簡単に作れるので、クエン酸水とあわせてぜひ活用してみてください。
準備するもの
- 重曹
- 水
- スプレーボトル
重曹水スプレーは、水200mlあたり重曹を小さじ2杯入れて混ぜるだけで完成です。
■重曹の激落ちくん 泡スプレー 400ml
重曹にアルカリ電解水がプラスされ、酸性のニオイ消臭や汚れ落としに効果が期待できます。
また泡タイプなので、壁などに付着したニオイの原因となる汚れを分解洗浄するのにも効果があります。
■重曹の激落ちくん 粉末タイプ 1kg
粉末タイプの重曹はそのまま使ったり水に溶かしたり、用途によって使い分けられるメリットがあります。
消臭以外にも汚れ落としなど幅広く活躍できるので、掃除したい場所が多いときは粉末タイプがおすすめです。
重曹スプレーを使うときの注意点
重曹は水に溶けにくい性質をもっているので、重曹スプレーを吹きかけて乾くと白く粉が残ってしまうことがあるので仕上げ拭きが必要になることがあります。
また重曹は、研磨作用によって素材を傷つけてしまうおそれもあるので注意してくださいね。
以下のものは素材を傷めたり変色させたりといったおそれがあるので、重曹を使わないことをおすすめします。
- アルミ
- 漆やワックスなどでコーティングされたもの
- 畳
重曹もクエン酸と同じように、素材との相性を確かめるようにしましょうね。
まとめ
ご家庭でニオイが気になるということがあれば、まず原因となっているニオイが酸性かアルカリ性なのかを把握するようにしましょう。
クエン酸にはアルカリ性のニオイを消臭する効果があり、クエン酸スプレーを使うと便利です。
そして素材を傷めないようにするために、相性が悪いものには使わないように気をつけてくださいね。
クエン酸で消臭できない酸性のニオイには重曹などを上手に使いこなして、ニオイのもととなる汚れも除去しながら、イヤな生活臭がしない毎日を過ごしましょう。
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