洗濯機掃除に重曹を使うのはやめておきましょう。
重曹を洗濯槽掃除に使うと、洗濯機内部の汚れを落としきれないだけでなく、むしろ洗濯機の排水つまりなどのトラブルにつながることがあるからです。
ここでは
- 重曹を洗濯機掃除に使うリスク
- 洗濯機の正しい掃除方法
- 洗濯機排水つまりの対処法
についてわかりやすく解説していきます。
洗濯機を適切にお手入れして、洗濯が快適にできるようにしましょう。
\プロの分解洗浄で!ニオイ・カビ・水アカを徹底除去/
洗濯機掃除に重曹が使えない3つの理由
重曹は万能なエコ洗剤として知られているので、洗濯機の掃除にも使えそうだと考える方は多いでしょう。しかし重曹にも弱点はあり、掃除でおススメできない使い道があります。
たとえば洗濯機掃除に重曹は使えません。重曹を洗濯機掃除に使わないほうがよい理由はおもに次の3つです。
洗浄力が弱い
重曹の洗浄力はそれほど強くありません。
重曹は水に溶かすと弱アルカリ性になるものの、市販されている弱アルカリ性洗剤に入っているような洗浄成分は入っていないからです。
重曹は、水に溶かして加熱すればアルカリ度が高くなり、油汚れによく効きます。あるいはお湯に溶かした重曹でも、油汚れを分解する効果はあるでしょう。
しかし洗濯機掃除でお湯を使えるケースはまれです。洗濯機の給水口からお湯が出るなら、お湯を使って洗濯槽掃除をすることは可能です。けれど水しか出ない場合は、お湯を使った洗濯槽掃除はむずかしいでしょう。
また、仮に洗濯機掃除にお湯を使えたとしても、洗濯機の汚れは油汚れだけではありません。
そのため洗濯槽掃除に、重曹はあまり頼りにならないのです。
カビや雑菌、石鹸カスに効果がない
重曹は一部の細菌には静菌作用があります。
しかし除菌効果や殺菌効果はありませんので、すでに繁殖したカビや雑菌には効果がないのです。
また洗濯槽につきがちな石鹸カスにも効果はありません。
日ごろから洗濯機のお手入れをおこなっている場合には、重曹を使って洗濯槽の皮脂汚れ予防をすることは可能です。ですが、ニオイが発生するほどにまで蓄積した洗濯機内部の汚れには、効果がないと思ったほうがよいでしょう。
重曹で中途半端な掃除をすると、洗濯槽ウラに蓄積していた汚れが少しずつはがれてくることもあります。洗濯槽からワカメのようなゴミが出てきて、洗濯物に付着するおそれがあります。
排水つまりを起こすことがある
洗濯機掃除に重曹を使っていると、排水つまりが起きやすくなります。排水経路がつまって水が流れなくなり、エラーメッセージが出たり水漏れしたりする可能性があるのです。
原因は溶け残った重曹。
排水ホースや排水口に重曹が蓄積し、ホコリや糸くずがひっかかり、排水の流れをせき止めてしまうのです。
メーカーも重曹の使用は推奨していない
洗濯機メーカーでも、重曹の使用は推奨していません。洗濯機に重曹を使用しないよう公式サイトで注意喚起するメーカーは増えているようです。
今のところ重曹の使用をやめるよう明記しているのは以下のメーカーですので、確認してみてください。
(2023年2月もちやぷらす編集部調べ)
クエン酸・酢も洗濯機掃除には使えない
重曹で落とせない汚れは、クエン酸や酢などを使えば落とせるかも?と思う方もいらっしゃることでしょう。
結論から言えば、クエン酸や酢も、洗濯機掃除にはおススメしません。クエン酸や酢は酸性の性質をもつため、洗濯機内部の金属パーツを酸化させ、サビの発生につながる心配があるからです。
洗濯機の掃除には塩素系漂白剤が効果的
洗濯機掃除には、塩素系漂白剤(液体タイプ)を使いましょう。塩素系漂白剤は除菌力と漂白力が強く、洗濯機掃除に使えばカビや雑菌を短時間で掃除できます。
洗濯槽掃除には洗濯槽専用クリーナーを使うのがベストですが、市販の塩素系漂白剤で代用すれば、費用も安く抑えられるのでおススメです。
衣類用のハイター®️やキッチンハイター®️、キッチンブリーチなど、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系漂白剤ならどれでも使えます。
塩素系漂白剤を使って洗濯機掃除をする方法
塩素系漂白剤を使って洗濯機掃除をする方法は、洗濯槽に洗剤を200mlほど投入して、普通コースで運転するだけなので手軽です。くわしい手順や注意点はこちらの記事を参考にしてください。
縦型洗濯機の掃除方法
ドラム式洗濯機の掃除方法
縦型洗濯機なら酸素系漂白剤も使える
塩素系漂白剤のニオイが苦手だからなるべく使いたくない…といった場合には、酸素系漂白剤(粉末タイプ)を使う方法もあります。酸素系漂白剤を使って洗濯槽のつけおき洗いをする方法です。
ただしドラム式洗濯機の場合は、酸素系漂白剤を使用不可とする機種がありますので、メーカーの取扱説明書を確認してください。
酸素系漂白剤には液体タイプと粉末タイプがありますが、洗濯機掃除には粉末タイプを選んでください。粉末タイプのほうが汚れ落とし効果が高いからです。
洗剤が溶け残らないよう、洗濯槽掃除ではしっかり溶かして使うようにしましょう。
酸素気漂白剤の粉末タイプは、洗濯でも使うオキシクリーン®️やワイドハイター®️(粉末タイプ)など、過炭酸ナトリウムを主成分とするものなら使えます。
酸素系漂白剤で洗濯機掃除をする方法
縦型洗濯機の洗濯槽を酸素系漂白剤で掃除する方法は以下の通りです。洗濯槽掃除には少なくとも4~6時間ほどかかりますので、時間的な余裕のあるときにおこなってください。
準備するもの
- 酸素系漂白剤
- お湯
- ゴミすくいネット
- バケツ
洗濯槽掃除の手順
- ゴミ取りネットを外す
- お湯で溶かした酸素系漂白剤を洗濯槽に入れる
- 「槽洗浄」コースで運転する
- 途中で運転停止し、浮いたゴミをすくい取る
- 「槽洗浄」が終わったらもう一度「普通」コースを運転する
洗濯槽に歴代の汚れが蓄積しているケースでは、なんどゴミをすくってもゴミが出てくるという場合があります。
ゴミの量が減らない場合は、酸素系漂白剤を使って、もう一度「洗濯槽」コースをおこなってください。短時間コースではなく長時間コースを使いましょう。
\プロの分解洗浄で!ニオイ・カビ・水アカを徹底除去/
重曹以上に洗濯機の排水つまりを起こしやすい洗剤も…
重曹が水に溶けにくいのは上で紹介した通りですが、じつは重曹以上に排水つまりを起こしやすい洗剤があるので注意しましょう。
それは粉せっけんです。
人の肌や環境にやさしいという理由で、洗濯に使うケースは多いようです。洗濯に使う上ではメリットの多い洗剤ですが、溶け残りやすく洗濯機のトラブルにつながるので十分に注意しなければいけません。
粉せっけんを使う場合は、規定量を守り、よく溶かして使う工夫が必要です。またこまめに洗濯槽や排水経路の掃除をして、排水つまりを予防しましょう。
洗濯機が排水つまりを起こしたときは
- 洗濯機からエラーメッセージが出た
- 洗濯機が運転停止した
- 洗濯機周辺から水漏れしている
そんなときには排水つまりが起きているのかもしれません。
排水つまりが疑われるときには、まず自分でできる排水経路の掃除をしましょう。排水経路をつまらせる原因は洗剤だけではなく、繊維質やホコリ、髪の毛、ヘアピンなども含まれます。
自分で掃除できるのは、以下のようなパーツです。
- 排水ホース
- 排水口
- 排水フィルター(ドラム式洗濯機の場合)
洗濯機の掃除方法や、排水つまりの応急処置は、こちらの記事を参考にしてみてください。
ドラム式洗濯機→「ドラム式洗濯機が排水できない原因は排水つまり!応急処置や強制排水方法を解説」
縦型洗濯機→「洗濯機の排水ホースの外し方は意外と簡単!掃除手順も合わせて解説!」
排水口の掃除→「洗濯機排水口から悪臭…原因は排水トラップ!下水臭の消し方と予防法」
自力掃除で手に負えない場合は、プロの手を借りるという選択もあります。排水口つまりの場合、水道業者またはお掃除業者で対応してもらえます。
※ハイター®️、キッチンハイター®️、ワイドハイター®️は花王株式会社の登録商標です。
\プロの分解洗浄で!ニオイ・カビ・水アカを徹底除去/