ドラム式洗濯機で脱水できない…!
コレ、よくあるんです。
自力で解決できるので安心してください。
この記事を読めば
- ドラム式洗濯機で脱水できない原因
- 脱水エラーの解消法
がよくわかります。
まずは脱水できない原因をたしかめ、洗濯機のトラブルを解決しましょう。
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脱水からすすぎに戻るのは洗濯機の自己防衛

脱水が始まったと思ったら、またすすぎに戻った…!
すすぎと脱水を何度も繰り返している!
そんな症状があれば、洗濯機が狂った!?と言いたくなりますが、そうではありません。
脱水からすすぎに戻るのは、水を加えて洗濯物の片寄りをなおしたり、洗剤を洗い流したりするのが目的です。
衣類の片寄りをそのままにして脱水をすれば、遠心力によって洗濯機が激しく揺れることになります。洗濯機が揺れると、騒音を起こしたり倒れたりするおそれがありますね。
また洗剤をしっかり洗い流さないと、排水経路に残った洗剤が原因で排水エラーを起こすことがあります。そのほかすすぎ洗いが不十分な場合、衣類の黒ずみや悪臭の原因ともなるでしょう。
洗濯機はそれらのトラブルを回避するため、すすぎと脱水を繰り返すのです。
【メーカー別】脱水のエラー番号

洗濯機で脱水できないときには、エラーメッセージが出ることがあります。メーカー別のエラー番号と内容は以下のとおりです。
Panasonicのエラー表示「U13」
Panasonicのドラム式洗濯機の場合、エラー表示「U13」が出たら洗濯槽の衣類が片寄っている可能性が高いです。Uと13は交互に表示され、ブザーも鳴ります。
洗濯物が片寄っていると、自動的に補正運転がおこなわれます。補正運転とは、給水やすすぎを繰り返して洗濯物を平らにすることです。
給水やすすぎをしても衣類の片寄りを改善できないときには、脱水がとまってエラー番号「U13」の番号が表示されます。その場合には、洗濯機のドアを開けて衣類の片寄りをなおしてください。
その後ドアを閉めてスタートボタンを押せば脱水が再開します。ドアを閉めてスタートボタンを押しても補正運転がおこなわれる場合は、もういちど洗濯物の片寄りをなおしましょう。
そのほか、排水がスムーズにできていない 、本体が傾いている・ガタついている場合にも「U13」が表示されます。
参考サイト:Panasonic
HITACHIのエラー表示「C04」
HITACHIのドラム式洗濯機の場合、エラー表示「C04」が出たら洗濯槽内で洗濯物が片寄っている可能性があります。脱水時、洗濯物の片寄りを検知すると、注水すすぎに戻って補正運転をするからです。
片寄りが改善されないまま脱水をおこなえば、洗濯物を傷めたり洗濯機が故障したりします。補正運転を繰り返しても衣類の片寄りがなおらない場合、エラー表示とともに運転を一時停止します。
脱水できないときには、洗濯物を取り出し、入れなおしてください。なお脱水時の異常振動をふせぐため、洗濯や脱水してはいけないものもありますので確認しましょう。
洗濯物を入れなおしたら、ドアを閉めてスタートボタンを押せば脱水が始まります。
参考サイト:HITACHI
SHARPのエラー表示「E04」
SHARPのドラム式洗濯機の場合、脱水回転中に異常振動を検知すると「E04」のエラー表示が出ます。洗濯槽内の衣類の片寄りなどが原因で脱水できていない状態ですので、次のような対応が必要です。
- ウインドブレーカーなど、防水性の高い衣類を取り出す
- ウレタン素材など、水を含むと重くなるものを取り出す
- 洗濯物が固まっている場合、ほぐして片寄らないようにする
なお「E03」は排水異常のエラー表示です。排水フィルター・排水ホース・排水口の確認をしましょう。
参考サイト:SHARP
東芝のエラー表示「衣類片寄り」「CF」
「衣類片寄り」ランプが点滅していたら、次の対処をしてください。
- 洗濯物の片寄りをなおす
- 洗濯機本体の傾きやガタつきがないかチェック
確認後は、フタを閉めると再スタートされます。
また「CF」が表示されたときには、洗濯物の入れすぎや絡みがないかを確認してください。洗濯物を減らしたり絡みをほぐして入れなおしてから「スタート」ボタンを押して再開します。
なお「C1」は排水異常を知らせるエラー表示です。排水フィルター・排水ホース・排水口の確認をしましょう。
参考サイト:東芝ライフスタイル株式会社
脱水できない原因1:洗濯物や洗濯方法に問題がある

脱水途中でエラー表示が出て、「脱水エラー」だとわかっても、くわしい原因がわからず困ることがありますね。脱水できないときの具体的な原因には次のようなものがありますので、チェックに役立ててください。
洗濯物の量が多い
洗濯物を大量につめ込んでいませんか?
洗濯物の量が多いと、脱水時に洗濯機へ負担がかかります。回転時に振動が大きくなると、異常振動を検知するケースが多いです。
洗濯する前に、洗濯容量を確認してください。ドラム式洗濯機の場合、洗濯機本体の横などに洗濯容量と乾燥容量が表示されています。
洗濯物の重さを量れない場合は、洗濯槽の7~8分目を目安に衣類を入れるようにしましょう。
洗濯ネットにつめこみすぎ
ひとつの洗濯ネットに洗濯物を複数つめこんで洗濯していませんか?
洗濯物をつめこみすぎた洗濯ネットは、ひとつのボールのようになって片寄ってしまいます。洗濯ネットに入れるべき衣類がたくさんあるときには、複数の洗濯ネットにわけて入れてください。
大きすぎる洗濯物を入れている
大きな洗濯物を洗っていませんか?
毛布などの大きなものを洗濯すると、脱水エラーが起きることがあります。
洗濯槽内で洗濯物が平らになるように、均等にならしてみましょう。
洗濯ネットに入れている場合は、洗濯ネットから出してみると改善することがあります。
また折りたたんで入れている場合は、折りたたみ方をかえてみてください。コンパクトにならないような折り方がよいです。
どうしても脱水エラーが解消できないときは、大きな洗濯物を取り出してください。大きな洗濯物は、コインランドリーなどを活用しましょう。
水をはじく洗濯物
水をはじく洗濯物を洗っていませんか?
撥水性のある衣類は、水を通さないので洗濯槽の内側にはりついてしまいます。洗濯槽にはりついた部分には水がたまり、そこだけ重くなって遠心力がかかります。
そうすると騒音や振動が激しくなって、運転がいったん停止になることがあるのです。
- レインコート
- 防水シート
- ウインドブレーカー
このような撥水性がある素材は、脱水を必要としないものも多いです。洗いとすすぎが終わったら取り出して、干しておきましょう。
洗濯物の片寄り
洗濯物が片寄っていませんか?
洗濯物の片寄りは、大きい洗濯物と小さい洗濯物が混在しているときに起きやすいです。大きい洗濯物を取り出したり、洗濯物の片寄りをならしたりしてから、運転スタートすると脱水がスムーズに進みます。
脱水エラーがなかなか解消しないときには、洗濯機の片寄り防止グッズを使うという手もあります。
洗濯ボールは、洗濯物の絡みや洗濯槽へのはりつきを防止してくれる優れもの。ニトリや100均ショップでも販売されていますのでためしてもよいかもしれません。
洗剤の入れすぎ
洗剤を多く入れすぎてはいませんか?
洗濯機は、多量の泡が洗濯槽に残ると脱水ができないことがあります。多量の泡が発生するのは、洗剤の入れすぎがおもな原因です。
泡が大量に発生すると、その泡を排出するために、排水と給水を繰り返します。
泡が大量に出ている場合には、いったん電源を切り、すすぎと脱水を個別運転してください。
排水ホースや排水口から泡があふれだしているときには、排水経路の掃除不足が原因ですので、次の場所を掃除しましょう。
- 排水フィルター
- 排水ホース
- 排水口

脱水できない原因2:本体のガタつき・傾き

洗濯機の本体がガタついていたり傾いていたりすると、運転時間が長くなったりエラーで止まったりします。とくに脱水時に振動や騒音が大きくなって運転がとまることが多いです。
ガタつきの確認方法
洗濯機の上面から4つの角を押してみます。左奥と右手前、右奥と左手前、というように対角コーナーを交互に押してみるとガタつきの有無がわかります。
水平の確認方法
洗濯機天面にある水準器を確認しましょう。真ん中の丸の中に水泡があれば水平です。水泡が寄っている場合、その方向が高くなっています。
たとえば水泡が右に寄っている場合、右側が高くなっていることを示しています。
- 右を低くする
- 左を高くする
どちらかで対処してください。
傾きの調整方法
洗濯機の前側にある脚は高さの調整ができます。次の手順で調整してください。
洗濯機の脚の高さ調整の手順
- STEP1
-
固定ネジを左に回して緩める
- STEP2
-
調整脚を高くするときは左、低くするときは右に回す
- STEP3
-
固定ネジを右に回して固定する
傾きの調整は、前面の脚でおこないます。洗濯機背面の脚は高さ調整できません。
脱水できない原因3:排水トラブル
洗濯機が脱水できない原因には排水トラブルもあります。排水がスムーズにできないと、洗濯機が正常に動かなくなることがあるんです。
洗濯槽の衣類をなおしたり、本体の高さを水平にしたりしても脱水の再開ができないときは、排水トラブルかもしれません。
排水フィルター・排水ホース・配水口の掃除をしてください。排水つまりの原因や対処法は、こちらの記事でくわしく解説しています。

修理を依頼する前にできる応急処置2つ

洗濯槽内の調整や本体の調整、排水経路の掃除をしても、脱水ができないままという場合には、故障の疑いもあります。ですが修理を依頼する前にできる応急処置もありますので、ためしてみてください。
洗濯機のリセット方法
いちど洗濯機をリセットしてみると、正常に運転できるようになることがあります。
電源プラグを抜いて5分以上放置し、電源プラグを差し込んで運転を再開してみてください。放置時間が短いとリセットできないことがあるので「5分以上」置くことが大事です。
脱水エラーが出にくいモードに設定する
なんども脱水エラーが出る場合は、脱水エラーが出にくいモードに設定する方法もあります。
Panasonicドラム式洗濯機の場合、脱水立ち上がりの調整をすると振動・音を抑えられます。
Panasonicななめドラム式洗濯機の例
*Panasonicドラム式洗濯機NA-VX8800の場合
脱水立ち上がりを調整する手順
- STEP1
-
電源を入れる
- STEP2
-
洗乾切換ボタンで洗濯を選ぶ
- STEP3
-
コース選択ボタンで槽洗浄/乾燥を選ぶ
- STEP4
-
水温ボタンを3秒以上押す
- STEP5
-
000表示を確認する
- STEP6
-
脱水ボタンで数値を上げる
- STEP7
-
スタートボタンを押す
脱水回転数の設定を上げることで、脱水時の振動検知レベルが変わります。エラーメッセージが出たり脱水がとまったりすることは減りますが、騒音や振動は大きくなるので注意しましょう。
脱水立ち上がりの調整方法は機種によってちがいます。くわしくはPanasonic公式サイト でご確認ください。
参考:脱水立ち上がり設定変更方法(NA-VX8800)【ドラム式洗濯乾燥機】
HITACHIドラム式洗濯機の例
*HITACHIドラム式洗濯機BD-SV110BL
スムーズモード設定の手順
- STEP1
-
電源を入れる
- STEP2
-
洗いボタンを3秒以上押す
- STEP3
-
脱水ボタンを押してスムーズモードを選ぶ
- STEP4
-
スタートボタンを押す
- STEP5
-
電源を切る
HITACHIドラム式洗濯機の場合、脱水運転をスムーズモードに設定すると洗濯物の片寄りによる脱水中断を減らせます。ただしスムーズモードでは振動や音が大きくなることがあります。
騒音や振動が気になる場合は、脱水運転中に一時停止をしてスムーズモードから標準モードへ変更してください。
スムーズモードがついているかどうかは機種によってちがいます。くわしくはHITACHI公式サイトの洗濯機・衣類乾燥機取扱説明書 を参考にしてください。
脱水できない原因が排水トラブルならクリーニングの検討を

洗濯機クリーニングって何?それ必要?
と思われる方は少なくないようです。しかし、排水の詰まりなどが原因で脱水できない場合は、洗濯機クリーニングを検討することをオススメします。
また排水には問題ない!というケースもあることでしょう。
ですが洗濯槽の奥には見えない汚れがびっしりついています。とくに衣類乾燥までおこなうドラム式洗濯機では、セルフ掃除では手が届かないところにホコリがたまりやすいので注意が必要です。
- 洗濯物が臭う
- 洗濯に時間がかかる
- 乾燥が終わっても湿っている
このような場合は、洗濯機内に汚れがたまっているおそれがあります。そのまま使い続ければ洗濯機に負担がかかります。
何より洗い直しなどの手間は増える一方ですので、はやめに洗濯機クリーニングを利用して、快適に洗濯できるようにしましょう。
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