換気扇やレンジフードの汚れは、重曹を使って掃除をして、きれいに落としてしまいましょう。
アルカリ性の性質を持つ重曹は、換気扇にこびりつく酸性の油汚れを中和させることができるという優れたアイテムです。
このコラムでは、換気扇のパーツの取り外し方から、重曹を使ってレンジフードの汚れを効率よく落とす方法をご紹介します。
やってみると案外簡単なので、チャレンジしてみてくださいね。汚れがごっそり落ちるのが快感、ハマれば楽しくなります。
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換気扇・レンジフード掃除には重曹を使うのが効果的
換気扇の汚れはつい見過ごしがちではありますが、汚れを放置すると想定外のトラブルや事故につながるので要注意です。
換気扇やレンジフードの汚れは重曹を使ってピカピカにしておきましょう。
油ギトギトのまま放置する意外なリスク
換気扇やレンジフードの汚れを掃除せず放置すると、見た目が悪くなるだけでなく、次のようなリスクがあるので注意しておきましょう
・電気代がかさむ!
ファンやフィルターに汚れがつくと吸い込みが悪くなるので、長時間・ハイパワーで換気扇をまわし続けることになり、たくさんの電気を使います。
・換気扇が故障・漏電するかも!?
換気扇のファンに油汚れがつくことで回転しづらくなり、モーターに負担がかかって故障や漏電の原因となることがあります。
・火事になる危険も!!
たまった油汚れがガスコンロへポタポタと落ちてくることがあり、引火して火事になることがあります。
たかが換気扇汚れでまさか……?と思われるかもしれませんが、換気扇は、いつもキレイにしておくことをおすすめします。
重曹で換気扇の油汚れはホントに落とせるの?
「油でギトギト……」「黒ずんでしまってもとの色がわからなくなっている……」など、換気扇にはべっとりとした厚みのある汚れがついていますね。
換気扇の汚れの正体はおもに油、そしてホコリです。
「炒める」「揚げる」「焼く」といった調理方法では多くの油が飛び散り、ホコリと混じって換気扇にくっついてたまっています。
重曹は、アルカリ性の性質を持っているので、酸性である油分を「中和」することができ、油汚れを落としやすくするはたらきがあります。
また重曹は、お湯に溶かすとアルカリ度が高くなり、油落としに強い効果を発揮するんですよ。
さらに重曹は水に溶けても細かい粒子が残る研磨効果があり、しつこい汚れをけずり取ることもできるのです。
重曹をうまく使いこなして、換気扇のギトギト油汚れを落としてみましょう。
換気扇は2種類ある!取り外し方を確認しよう
換気扇やレンジフードは、そのままでは掃除するのが大変なので、あらかじめパーツを取り外してから掃除をしたほうがよいでしょう。そうすれば、楽してキレイに汚れを落とすことができますよ。
換気扇の種類はおもに2つなので、どちらの種類なのかを確かめてから取り外してくださいね。
シロッコファン|レンジフートつきはコレ!
レンジフードがついているタイプは、大体シロッコファンです。下から見上げると金属製のフラットな板でカバーされています。
フラットな板を外すと、中に円筒形のファンがついていて、それがシロッコファンです。ファンは、簡単なネジなどで外せるようになっています。
シンプルで誰にでも取り外しやすく工夫されているものが多いので、心配いりません。取り外しが初めてでもチャレンジ可能ですよ。
ただし、ネジなどの部品をなくさないことと、取り外した順番やもとの状態を忘れないことに気をつけてください。
プロペラファン|昔ながらのハネが見えるタイプ
扇風機のようなハネが室内から見える構造になっているものがプロペラファンで、昔ながらの換気扇といってもよいでしょう。
ただし、プロペラファンにもカバー付きの製品があり、カバーを外してみたらプロペラファンだったというケースもあるようなので、よく確かめましょう。
プロペラファンは、以下の手順で取り外してください。
①プロペラのネジを緩めて外す
ネジを緩めるときにはプロペラが外れてこないように押さえておきましょう。また、汚れがたまってネジが回らないときはドライヤーなどで温めてみてください。
②プロペラを外す
ネジを外した後に、プロペラを外してください。手前に引っぱれば外れます。
③ファンのカバーや枠を外す
換気扇のカバーははめ込み式になっているので、手前に引っぱれば外れます。外れにくいときには少し上に持ち上げてから引っぱってみてください。
換気扇(レンジフード)の汚れを重曹で掃除する方法
換気扇のパーツが外れたら、いよいよお掃除の本番です。換気扇(レンジフード)の汚れを重曹でキレイにする方法を紹介します。
部品は重曹でつけおきが効果的
まずは取り外した部品を、重曹でつけおきしましょう。部品は、重曹でつけおきをしておくと汚れが落ちやすくなります。
準備するものは以下のとおりです。
- ビニール製の大きいゴミ袋(45Lくらい)
- 重曹
- ダンボール箱(パーツが全部入る大きさ・なければ衣装ケースやシンクでもよい)
- 雑巾
- 新聞紙
- 歯ブラシ
- スポンジ
では、パーツのつけおきを始めましょう。手順は以下のとおりです。
- ダンボール箱にゴミ袋を入れて広げます。
- ゴミ袋の中に、ファン・フィルター・ネジなどすべてのパーツを入れます。
- 2)へ40~50℃くらいのお湯を注ぎ、パーツにお湯がしっかりかぶるようにします。
- 3)へ重曹を100gほど入れます。
- 重曹がしっかり広がるように混ぜます。
- 2~3時間ほど放置します。(その間にレンジフード本体などを掃除しましょう)
- パーツを取り出して歯ブラシやスポンジで汚れを落としましょう。
- パーツを乾燥させます。
重曹を使うときは、「時間をかけること」「高温にすること」がポイントです。この2つをこころがければ、かなり楽に汚れを落とすことができますよ。
換気扇の本体は、ペースト状の重曹で掃除しよう
取り外すことができないレンジフード本体などは、つけおきができないので、ペースト状にした重曹を使って掃除しましょう。
必要な道具は以下のとおりです。
- 重曹
- 重曹を入れるカップ
- ラップ
- 布巾
それでは、ペースト状の重曹を使った方法にチャレンジしてみましょう。
- カップなどに重曹と水を2:1の割合で入れて混ぜ、重曹をペースト状にします。
- ペースト状にした重曹をレンジフードに塗りつけます。
- 重曹の上からラップを貼り付けます。
- 30分ほど放置します。
- ラップごと重曹を拭き取ります。
- 残っている汚れや重曹を布巾などでこすり取ります。
- 水拭きをします。
重曹だけで換気扇がきれいにならない場合
重曹だけでキレイに汚れが落ちないときには、汚れが特にひどい部分に中性洗剤を補助剤として使ってみましょう。重曹と併用しても大丈夫です。
また、重曹を塗りつけた場所は、拭きとっても白い跡が残ることがあります。そういった場合には「クエン酸」を布巾にしみこませて拭き取ってみましょう。
クエン酸には、重曹を分解させるはたらきがあり、重曹の白い跡がきれいに落ちます。クエン酸がないときはレモン汁でも代用できますよ。
そのほかセスキ炭酸ソーダを使うのも効果的です。
セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすく、水に溶かした場合に重曹よりもアルカリ度が高くなって油汚れを落とすのに役立ちます。
セスキ炭酸ソーダを使った換気扇掃除の方法は、こちらの記事でもくわしく解説していますので参考にしてみてください。
重曹で掃除するときの注意
重曹は換気扇掃除にとっても便利なアイテムではありますが、気をつけてほしいことがあります。お掃除で失敗や後悔のないように、以下の2つについて覚えておいてくださいね。
重曹と相性が悪い素材のものを遠ざけておこう
じつは、重曹とは相性の悪い素材があります。家の中にあるものでいえば以下のようなものです。
・アルミ
重曹とアルミが反応すると黒ずむことがあります。
・畳や生木
素材の奥まで重曹が浸透し、取れない黒ずみとなることがあります。
・漆器やワックス
重曹の研磨作用で、コーティングが剥がれてしまうことがあります。
これらの素材の汚れ落としに重曹を使うことは、もちろんNGです。また、換気扇掃除中にも重曹がかからないように、遠ざけておくのがよいでしょう。
素手で長時間使用しないように気をつけよう
重曹は天然成分なので、基本的に安全性の高いものです。ただし、研磨作用があり、洗浄力も高いので、指先のたんぱく質や皮脂を洗い流しすぎてしまう場合があります。
長時間使いすぎないこと、なるべくゴム手袋を使用することをこころがけるとよいでしょう。
まとめ
換気扇掃除をするときには、重曹を使えば簡単に汚れを落とすことができます。
換気扇の掃除をするときには、パーツを外して、細かいところまで汚れを落とすことが大切です。
ネジやファンの細部に汚れが残っていると、換気扇の故障やトラブルが起きるかもしれません。
本コラムで紹介した手順を参考に、ご自宅の換気扇・レンジフードをピカピカにしてみてくださいね。