洗濯した後のバスタオルが臭うので、洗いなおしたけれどやっぱり臭い。
バスタオルを洗濯するたびに、どんどん黒ずみや黄ばみがたまっていくような……。
そんなときには、バスタオルを漂白してみましょう。
漂白剤の力で、臭いや汚れの原因物質を除去してしまえるんですよ。
今回は、漂白剤としてよく使われる「オキシクリーン®」「ハイター®」の活用法を紹介していきます。
また部屋干しによる生乾き臭の予防法も解説しますので参考にしてくださいね。
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バスタオルを洗濯しても臭いや汚れが発生する原因
バスタオルの洗濯でよくある悩みは臭い・黄ばみ・カビ汚れではないでしょうか。
まずは、バスタオルの臭いや汚れはなぜ発生しまうのか、という点についてみていきましょう。
生乾き臭の犯人はモラクセラ菌
「洗ったばかりなのに臭い!」
洗濯後のバスタオルから、イヤ~な生乾きのニオイがすることがありますね。
その臭いの原因は、ヒトの口や鼻の粘膜にもいる「モラクセラ菌」だということがわかってきました。
モラクセラ菌は、洗濯物のせんいの中にある皮脂や水分を栄養分として、繁殖をしていきます。
そんな大量のモラクセラ菌は、くさいフンのような分泌物を出すのです。
そのため洗濯物がぬれた状態が長く続くと、モラクセラ菌の繁殖が進んで臭くなります。
とくに部屋干しをしていると、洗濯物が乾くまでに時間がかかるので、モラクセラ菌による生乾き臭が発生しやすくなるのです。
また一度乾燥した洗濯物の中にも、モラクセラ菌は残ることがあります。
そのため乾いた直後は臭わないのに、汗や雨でぬれたときに悪臭が発生する、ということも起きうるのです。
生乾き臭の対策をするために、モラクセラ菌の特徴をおさらいしておきましょう。
- 皮脂や水分を栄養として繁殖する
- フンのような分泌物が生乾き臭の原因となる
- 湿度60%以上、温度20~40℃で繁殖しやすくなる
- 洗濯するだけでは死滅しないことも
- 紫外線を浴びても生き残る
参考:バゲット(日本テレビ)
バスタオルはしっかり洗濯するほど黄ばむ!?
白いバスタオルが黄ばむのは、じつは洗剤が原因であることが多いのです。
とくに粉状の洗剤を使っている場合は、タオルの繊維に洗剤カスが残りやすくなります。
残った洗剤カスは、空気に触れると酸化し、黄色く変色します。
そこで黄ばみを落とそうとして、何度も洗濯を繰り返したり、洗剤を多めに入れたりすると、さらに変色がすすんでしまうのです。
洗えば洗うほど、どんどん黄ばんでいく……。
そんなときには「洗剤の適量」を確認し、しっかり守るとよいでしょう。
それでも黄ばみが気になるときには、洗濯槽自体に汚れがたまっているのかもしれません。
洗濯槽の掃除をしてみると、改善することがありますよ。
家にある塩素系漂白剤を使って掃除する方法は、こちらの記事でも紹介していますので参考にしてみてください。
バスタオルのピンク汚れは雑菌の繁殖かも!
まれに、白いバスタオルの一部がピンク色になっていることがあります。
このように洗濯物がピンク色に変色する原因は、次の2つの内、どちらかである可能性が高いです。
- 色移り
- カビなど雑菌の繁殖
まずひとつめは、いっしょに洗った洗濯物からの色移りです。
赤系の洋服などと一緒に洗濯し、その染料が薄い色のバスタオルなどに移ってしまった、ということが考えられます。
もし色移りに心当たりがなければ、ピンク色に変色している原因はカビなど、「雑菌の繁殖」だと考えてよいでしょう。
皮脂汚れや水分を栄養として繁殖した雑菌は、ピンク色のような色素を出すのです。
ピンク色になってしまった原因が2つのうちのどちらであっても、漂白すればもとの色に戻せますので安心してください。
バスタオルを漂白して雑菌や汚れを除去しよう!おすすめの漂白剤は2つ
バスタオルの漂白に使える洗剤には2種類があります。
- 酸素系漂白剤
- 塩素系漂白剤
この2つはまったく違う性質をしているので、目的に合わせて使い分けることが必要です。
それぞれの特徴を比べて、どちらを使うのが選んでみましょう。
塩素系漂白剤 | 酸素系漂白剤 | |
洗剤例 | ハイター® キッチンハイター キッチンブリーチ | オキシクリーン® ワイドハイター® ブライト 過炭酸ナトリウム |
おもな成分 | 次亜塩素酸ナトリウム(塩素系) | 過炭酸ナトリウム(酸素系) |
抗菌力 | 強い除菌力 | 塩素系に比べて弱い |
漂白力 | 色素を破壊する 白物のみに使える | 汚れだけを落とす 衣服本来の色は残す |
塩素系は除菌・漂白力こそ強いですが、汚れ以外の色や柄まで漂白してしまいます。
バスタオルの色柄まで脱色してしまうのは嫌だ、という場合は、酸素系漂白剤を使うのが無難です。
また塩素特有のツンとした臭いが気になるという方も、酸素系漂白剤を使うのがよいでしょう。
酸素系漂白剤でも、生乾き臭やピンク汚れ、黒カビは十分落とすことができます。
塩素系か酸素系どちらかで迷う場合は、とりあえず酸素系の漂白剤を使うのがおすすめです。
酸素漂白剤:オキシクリーン®で漂白する方法
酸素系漂白剤には、さまざまな商品がありますね。
ここでは酸素系漂白剤のひとつ、オキシクリーン®で漂白する方法をご紹介します。
- オキシクリーン®
- バケツ
- お湯(40~60℃)
- ゴム手袋
オキシクリーン®で漂白する手順
- STEP1
-
バケツにお湯を入れる
- STEP2
-
お湯4L に対して30gくらいのオキシクリーン®を入れて溶かす
- STEP3
-
バスタオルをつけおきする(1~2時間くらい)
- STEP4
-
洗濯機でもう一度洗う
この方法で黒カビが落ちない場合には、もう一度オキシクリーン®でのつけおきをしてみてください。
その場合、つけおき時間を長くしてみると汚れが落ちやすくなります。
またカビの範囲が広い場合には、オキシクリーン®の割合を増やしてみましょう。より高い効果が得られますよ。
塩素漂白剤:ハイター®で漂白する方法
塩素系漂白剤の主成分は、次亜塩素酸ナトリウムです。
強い除菌力があり、カビ菌だけでなくノロウィルス菌などを無毒化する効果もあります。
バスタオルをしっかり除菌したいというときには、塩素系漂白剤を使ってみましょう。
ここでは「ハイター®」でバスタオルを漂白する方法をご紹介します。
- ハイター®
- バケツ
- ゴム手袋
ハイター®で漂白する手順
- STEP1
-
バスタオルをいちど洗濯する
- STEP2
-
バケツに水とハイター®を入れる(1Lの水にハイター®10mlの割合)
- STEP3
-
バスタオルをつけおきする(30分くらい)
- STEP4
-
洗濯機でもう一度洗う
これで完了です。
強力な塩素系漂白剤であるハイター®は人体にも刺激が強い為、使う際には十分な注意が必要です。
利用の際はパッケージにある注意事項を、必ずしっかり確認してくださいね。
タオルの臭い取りにワイドハイター®を使うコツ
クサくなってしまったタオルの臭い取りにワイドハイター®を使ってみたけれど、臭いが取れないというケースがあります。
ご存じのようにワイドハイター®にはさまざまな種類があり、タオルの臭い取りに効果のあるものを選ぶ必要があるんアです。またワイドハイター®を使うコツもご紹介しますので参考にしてくださいね。
タオルの臭い取りにはワイドハイター®の粉末タイプが効果的
ワイドハイター®は大きく分けると液体タイプと粉末タイプに分かれます。タオルの臭い取りに使用するなら粉末タイプを選んでください。
液体タイプの強みは、手軽に使えることとウールやシルクなどのデリケートな素材にも使えることです。
いっぽうで粉末タイプの強みは、汚れ落ちの強さです。ワイドハイター®(粉末)の主成分である過炭酸ナトリウムが水に溶けることで弱アルカリ性となります。
そのため汗や皮脂汚れ、油汚れなど衣類につきやすい酸性汚れを洗浄しやすいのです。
タオルが臭くなるのは汚れや雑菌残りが原因ですので、ワイドハイター®の粉末を使ってしっかり汚れを除去しましょう。
ワイドハイター®でつけおきするときにはお湯が効果的
ワイドハイター®を洗濯洗剤と一緒に投入して洗濯をすれば、臭いは取れるはずです。ですが汚れや雑菌が蓄積していると、ワイドハイター®を投入して洗濯をしても臭いが残ることもあります。
そんなときにはワイドハイター®でつけおきをするのがオススメです。またつけおきをするときにはお湯を使えば簡単に臭いが取れますよ。
タオルが臭くなる原因であるモラクセラ菌は、60℃くらいの熱を加えると10~20分ほどで死滅するといわれています。そのためタオルの洗浄にはお湯を使ってつけおきするのが効果的なんです。
熱湯ですと生地を傷めたり、作業中にやけどをしたりすることがあるので、50~60℃のお湯を使用しましょう。
参考:ガッテン(NHK)
ワイドハイター®でタオルの臭い取りをする手順
- STEP1
-
バケツにお湯と洗濯一回分のワイドハイター®(粉末)を入れる
- STEP2
-
ワイドハイター®溶液にタオルを浸して1~2時間ほどつけおきする
- STEP3
-
ワイドハイター®溶液ごとタオルを洗濯機に入れて通常コースで洗う
ワイドハイター®で漂白しても、またすぐにタオルが臭くなる!
タオル以外の衣類も臭くなる!
そんなときには洗濯機自体が汚れているのかもしれません。
洗濯槽奥の見えない部分に雑菌やゴミが蓄積しているおそれがあるので、いちど洗濯機クリーニングをおこなうのがおすすめです。
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バスタオルの臭いやカビ汚れを予防する裏ワザ
バスタオルなどの洗濯物から発生する生乾き臭は、洗濯の仕方や干し方で予防することができますよ。
次に紹介するので、できそうなことから取り入れてみてくださいね。
洗濯前に洗濯物を乾かす
洗濯前に乾かす……? というと、面倒だなと思われるかもしれませんね。
ですが洗濯物は、湿った状態でカゴなどに放置しないことが大切です。
使用済みのタオルや衣服は汗や皮脂で汚れており、モラクセラ菌にとっては最も快適な環境となっています。
そのまま放置すると、数時間で悪臭が発生してしまうんです。
洗う前の洗濯物は、とにかく湿気を飛ばすことが大事!
ハンガーにつるすなどして、乾燥させておきましょう。
洗濯洗剤と酸素系漂白剤を併用する
酸素系漂白剤は、「洗濯洗剤」と併用することができます。
オキシクリーン®やワイドハイター®などを、洗濯機の洗剤投入口に入れておくだけなので簡単です。
酸素系漂白剤には、洗濯用洗剤にはない除菌効果や漂白効果があります。
また酸素系漂白剤であれば、色柄物の洗濯物に使っても脱色する心配がありません。
そんな酸素系漂白剤には液体タイプと粉末タイプがあります。
粉末タイプのほうが漂白力に優れるので、効果が期待できますよ。
洗濯するときに、酸素系漂白剤を投入するのはかなりおすすめです。
悪臭の軽減効果も期待できるので、まずはこの方法を試してみてはいかがでしょうか。
熱を加える
モラクセラ菌は紫外線に強く、天日に干すだけでは死滅しないことがわかっています。
しかし熱には弱く、60℃以上の高温にしばらくさらせば除菌できるんです。
確実に生乾き臭対策をしたいという場合は、60℃以上のお湯に漬け込むという方法があります。
また洗濯したあと、乾かす前にアイロンをあてるのもおすすめです。
高温で乾燥させるというのもよい方法です。
ただし、家庭用の洗濯乾燥機の場合はあまり高温にならないように設定されています。
そのため乾燥機で除菌を……と考えるのなら、コインランドリーの乾燥機を使うのがおすすめです。
コインランドリーの乾燥機は、70~80℃くらいまで上がるタイプが多いですよ。
除菌対策としては、お湯で洗濯するのもおすすめ。
洗濯機用の水栓からお湯が出せるのなら、お湯を使ってみてはいかがでしょうか。
モラクセラ菌のエサとなる汚れや、洗剤カスもしっかり落とせますよ。
最近では60℃以上のお湯で洗える洗濯機も人気ですね。
室内干しするなら部屋の真ん中に干す
室内に洗濯物を干すとき、なんとなくカーテンレール付近に干すことが多いのではないでしょうか。
窓の近くなら、少しでも日が当たって乾きそうな気がするものです。
しかし、室内干しをするのなら窓際はおすすめしません。
窓を閉め切っている場合、窓際は空気の流れが悪くなります。
また梅雨時や冬の寒い時期には、湿度が高くなりやすい場所です。
閉め切った部屋の中でもっとも風通しがよくて乾燥しているのは、じつは「部屋の中心部分」なんです。
部屋の真ん中に洗濯物を干すと早く乾きますので、生乾き臭を軽減できるでしょう。
効率的に洗濯物を乾かすならエアコンを使うのもおススメです。洗濯物の時短になる+生乾き臭にも効果的です。
洗濯効果を高めるためには洗濯機のクリーニングもおすすめ
バスタオルを漂白してもなかなか臭いや汚れが落ちない!という場合は、洗濯機内が汚れているのかもしれません。
見えない洗濯槽のウラにはカビがびっしりついている、ということはよくあります。
そんなときには、洗濯機クリーニングをしてみるという手もありますよ。
プロのハウスクリーニングに依頼する費用相場は縦型タイプで約13,000~18,000円。
ドラム式で約32,000~37,000円となっています。
洗濯機の見えないところまでまるごとクリーニングすれば、洗濯物の仕上がりがグンとよくなります。
一度試してみる価値はありますよ。
まとめ
バスタオルは、漂白することで臭いも汚れもスッキリ解決します。
漂白剤には酸素系と塩素系がありますが、塩素系はタオルの色柄まで漂白してしまうので、基本は酸素系漂白剤を使うのがおすすめです。
塩素系漂白剤は、
- 強い除菌力を必要とする
- 真っ白に漂白したい
という場合に使いましょう。
また部屋干しの生乾き臭は、洗濯の仕方や干し方を工夫するだけで予防することもできます。
できる対策から、取り入れてみてくださいね。
※オキシクリーン®は「チャーチ アンド ドワイト カンパニー インコーポレーテッド」の登録商標です。ハイター®は花王株式会社の登録商標です。