
重曹つけおきが最強!換気扇の油汚れの落とし方│時間や温度も徹底紹介

5年間、掃除していない換気扇をついに掃除することにしました。(年末になると「忙しい」を理由に先送りしがちなので…)
もう自分では無理!と思って業者さんにお願いしたとき以来の掃除です。
今回は重曹だけで換気扇掃除にチャレンジします。というのも、前に強い洗剤で換気扇をボロボロにしてしまったことがあるからです。
そんな失敗を繰り返さないよう、重曹を使った換気扇の掃除方法を皆さんにも写真でシェアします!
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【まずは結果】重曹だけで掃除したシロッコファンの汚れ落ち前後を比較

シロッコファンの「つけおき前」、「つけおき後」、「洗浄後」の写真を比較しましょう。
油汚れの変化を見ると、「つけおき前」は塊になりこびり付いています。「つけおき後」はふやけたようになり、ヘラやブラシで楽にかきとれる固さに変わっています。
「洗浄後」は、油汚れが落ちて換気扇のグレーの色が戻っていますね。指で触っても油残りはありませんでした。
なお、「洗浄後」のシロッコファンの端がオレンジっぽい色になっているのは、汚れが残っているのではなく変色が原因。十数年前、初めて換気扇掃除に挑戦したとき、強い洗剤で長時間つけおきしすぎたためシロッコファンの素材を痛めてしまいました。
この記事を読んでいる方は、このような失敗をしないように、強すぎる洗浄剤やつけおき時間にご注意くださいね。
重曹で換気扇を掃除するためにそろえた掃除道具

- 換気扇が入る大きさの段ボール箱
- 厚手の45Lゴミ袋 2枚
- 重曹 1袋
- 温度計
- 輪ゴム
- ゴム手袋
- 使い古しのスポンジ
- 毛の長いナイロンブラシ(100均)
- ヘラ

筆者からのワンポイントアドバイス
ブラシは毛が長くて固めのものがおすすめです。柔らかすぎると、汚れをかきだせないので注意してください。100均のブラシでも大丈夫です。
ちなみに歯ブラシはブラシが密で短いため、付着した油を取るのが大変です。換気扇掃除には向いていません。
ヘラはシロッコファンの羽の曲がりにピッタリ沿い、狭い隙間に入って油汚れをかき取ってくれます。過去に使った道具の中では一番優秀!これがあると、換気扇掃除がぐんと楽になります。
おすすめのヘラ→親方棒
スポンジ・ゴム手袋・ブラシはそのまま廃棄になる可能性が高いので、使い古したものでじゅうぶんです。ゴミ袋も廃棄になります。重曹水は素手だと手荒れでガサガサになってしまいます。皮脂がうばわれないよう、ゴム手袋は必須です!
ゴム手袋は汗をかくので嫌だという方は、綿の手袋をはめてから着用するのがおすすめです。
洗浄剤は重曹だけ!換気扇掃除計画
重曹を使った換気扇掃除の手順です。
- 50℃のお湯15Lに重曹580gを溶かし、換気扇を2時間つけ込む
- 換気扇の汚れがふやけたら、スポンジ・ブラシ・ヘラで汚れを落とす
- 水でよくすすぎ、乾かす
- レンジフードは、重曹スプレーで掃除する
当初の計画です。フィルターはシロッコファンと一緒につけおき予定でしたが、入らなかったため別の段ボールを用意しました。あとは計画通りに進行しました。
【目的】
重曹だけで汚れをどこまで落とせるかチェック!!
5年分の汚れ具合を確認


まずは換気扇の状況を確認。
レンジフードに油の膜や黄色いシミができています。フィルターは、縁に油のしずくがありますが、ひどいドロドロ感はありません。ちなみにフィルターはカバーを使うと吸引力が落ちるので、カバーなしで使っていました。
忙しいと言いつつ5年掃除しないと、こんなに汚れるのかと思いながら、まじまじと汚れを確認後、換気扇を外す作業に取り掛かりました。
ベルマウスが外れない!いきなり困難に直面


フィルターを外してシロッコファンを見たところ、困った事態になりました。
なんと、ベルマウスが外れないのです。中央のシロッコファンを外すには、周りを覆っているベルマウス(オイルトレー)を外さなくてはなりません。固定している蝶ネジは外れたのに…。
中に手を入れて引っ張ると、換気扇全体に力がかかり壊れそうでコワイ。ベルマウスの縁に隙間もないため、マイナスドライバーをテコのように使って外すのも無理です。
なにせ、数年ぶりの換気扇掃除なので、ベルマウスって外せなかったかな? と考えてみましたが、これが外れないと、シロッコファンは出てこないので、やはり外れるはずです。


片手でシロッコファンの外側のドラムを押し上げながら、片手でベルマウスのあちこちを引っ張ること約3分。
手がだるくなって、もうダメだと思ったところで外れました!
原因は油!! 換気扇にがっちり貼りつくベルマウス
ベルマウスが外れない原因は油でした。劣化した油の粘着力は強力です。外れてよかった!
【学び】ベルマウス(オイルトレー)が外れないときは、ドライヤーで温めて油を緩めましょう。
参考:換気扇掃除でファンが外れない…!そのときプロがおこなった技とは? | もちやぷらす (mochiya.me)


ベルマウスの一部に茶色い油がたまっています。ここは、揚げ物に使うコンロの上にある部分。目には見えませんが、換気扇に油が吸い上げられているのだなと、あらためて実感することとなりました。


ベルマウスが外れたので、換気扇の中央のネジを回してシロッコファンを下ろします。落とさないよう、ゆっくりと。


厚みのある油汚れが付着しています。5年間の汚れが層になっているのですね。
換気扇を掃除しないとどうなる?
我が家のように5年も掃除していない換気扇は、外せない以外にも、下記のトラブルがおこる可能性があります。
- フィルターに油がたまってしずくになり料理中に落ちる可能性がある
- 換気扇が詰まるケースがある
- 換気扇が詰まると音が大きくなる
- 換気扇が詰まると換気効率が落ち、一酸化炭素中毒をおこす可能性がある
- 汚れが原因で、換気扇フードの塗装がはがれることもある
大掃除のときに、一番気合が必要なのが換気扇掃除ですよね。
油汚れを落とすのに時間もかかりますので、ついつい後回しにしがちです。結局、時間が足りなくなり、来年に回してしまう方は少なくないと思います。
しかし、こういったトラブルにならないよう換気扇掃除は大切です。
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換気扇の重曹つけおき手順【写真で解説】
1)重曹をお湯に入れて重曹液を作る


重曹液の配合は、50℃のお湯1Lにつき、重曹を大さじ3杯(大さじ1杯は13g)です。
今回は15Lのお湯と585gの重曹を使いました。
計算式:13g×3杯×15L=585g
重曹液を作る手順は、ゴミ袋を2重に敷いた段ボールに、お湯、重曹の順番で入れていきます。重曹は水には溶けにくいのですが、お湯には溶けますので、しっかり混ぜましょう。
実は、お湯の量を測るのが大変な作業でした。15Lを測る容器は一般家庭にはありません。今回はきっちり測りたかったので、2.5L入る鍋で6杯、湯沸かし器のお湯を使いました。
2)お湯に重曹を溶かし換気扇をつけ込む


外したシロッコファン、ベルマウス、蝶ネジ、シロッコファンを止めていたネジを入れて口を閉じます。
3)段ボールのふたを閉め保温する


段ボールのふたを閉めて保温させ、このまま2時間つけ込みました。
段ボールは保温の役割も果たしてくれますので、重曹の汚れ落とし効果がしっかり引き出せます。
シンクでつけ込む方法もありますが、お湯の量が多くなると重曹もたくさん必要です。最小ですむようにジャストサイズの段ボールを使いました。
4)フィルターもつけ込む


フィルターは別に重曹液を作って、つけおきしました。
こちらもシロッコファンと同様に、50℃のお湯1Lにつき大さじ3杯を入れ、2時間つけ込みます。(じつはシロッコファンと一緒につける予定でしたが、段ボールが小さくて入らず…。やむなく別の段ボールを使いました)
重曹で緩んだ油汚れを落とす手順【パーツごとに解説】


つけおき2時間後のシロッコファンの様子です。お湯の温度は42.2℃、予測したより保温できていました。お湯の色がかなり汚れています。


重曹液から引き揚げたときのシロッコファンの羽の様子です。油汚れがふやけて緩んでいます。
シロッコファンの油汚れの落とし方


シロッコファンの外側と中心部は、スポンジで軽くこすります。うっすらと残っていた油汚れがスルスルと落ちるので、気持ちがいいです。
隙間はナイロンブラシで洗いました。


シロッコファンの羽にたまった油汚れは、ヘラでこそげ落とします。ヘラで落としきれない汚れは、ナイロンブラシでこすると取れました。
羽の枚数分のこそげ落とし作業が必要ですが、それが終わると換気扇はほぼきれいになっていますよ。
フィルターの油汚れの落とし方


フィルターも、つけおきしていた重曹液をスポンジにつけながら、裏表と取っ手部分を洗いました。
穴の中はスポンジでは洗いきれないため、ナイロンブラシでこすります。
その後、重曹が残らないように、じゅうぶん水ですすぎます。
ベルマウスの油汚れの落とし方


重曹液につけおきしたベルマウスも油汚れが緩んでおり、指で軽く押すと汚れがはがれていきます。
厚みのある油汚れは、ヘラでこそげてキッチンペーパーで拭きましょう。


軽い油汚れはスポンジで洗います。
つけ込んでいた重曹液をスポンジに含ませこすると、ふやけた油汚れが、スルスルと落ちていきます。スポンジに硬い面があれば、そちらでこすりましょう。
換気扇のパーツを乾かす


しっかり乾燥させてから、元に戻します。
レンジフードの外側・内側は重曹スプレーで拭く


レンジフードの拭き掃除には、重曹スプレーを使います。
50℃のお湯200ccに小さじ2杯の重曹を溶かして、スプレーボトルに詰める
重曹スプレーを散布してクロスで拭いていきます。レンジフードの上が届かなかったので、脚立に乗って作業しました。


- レンジフードの外側:重曹スプレーを散布し、クロスで拭く
- レンジフードの内側:クロスに直接吹きかけて汚れを拭き取る(重曹スプレーが届きにくいため)
- 汚れが落ちない場所:ティッシュペーパーをあて、重曹スプレーを吹きかけて5~10分置いてから拭き取る
- 仕上げに全体を水拭き(重曹の成分を残さないよう2回拭き取る)
重曹ブラボー!換気扇は重曹にお任せ
換気扇は、重曹だけでキレイにできます。
コツは、必ず重曹液を40~50℃のお湯で作ることです。重曹の働きをよくしてくれます。ただし、熱すぎるのは厳禁です。
かかった時間はつけおき時間も入れて3時間40分。
つけおき準備などで30分。つけおき時間2時間。シロッコファン・フィルターを洗って、レンジフードを拭くのに1時間10分です。
年末まで待たず、時間があれば換気扇掃除をしておくと、大掃除が楽になりますよ!
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