以前の取材で、無限のプチプチ愛を語っていただいた川上産業さん。
あれから数カ月、同社の渡邉さんから1本のメールが届きました。
“わださん、ストレスたまっていませんか? たまってますよね?ね?”
(今回はプチプチじゃなくてストレス??)
“じつは、ストレス解消にもってこいの「∞プチプチ」が「∞(むげん)プチプチAIR」となって復活するんです!しかも令和バージョンにリニューアルされて!
(やっぱりプチプチー!!)
“プチプチ愛を詰め込んだ「∞(むげん)プチプチAIR」。きっと、わださんも気に入るはずです。販売元のバンダイさんからサンプルを送るので、ちょっと試してみてください!”
そして、届いた「∞(むげん)プチプチAIR」がコチラ。
結論からいうと「∞(むげん)プチプチAIR」は思っている以上にクセになることが判明。
この記事を読み終わるころには、本能が「∞(むげん)プチプチAIR」をポチリたくなるはずです…(プチップチッ)。
【体験】「∞(むげん)プチプチAIR」はストレス解消になる?
2007年発売時には、累計260万個以上を売り上げた「∞プチプチ」。
梱包材のプチプチをモチーフにした“無限にプチプチをつぶせる”アイテムです。
それを、令和バージョンにリニューアルしたのが「∞(むげん)プチプチAIR」。
公式サイトによると、ストレス解消や暇つぶしに!とオススメされているので、実際に試してみることに!
いろんなシーンで「∞(むげん)プチプチAIR」!
1日「∞(むげん)プチプチAIR」を持ち歩いてみました。
■リモート会議中にプチ
■上司に注意されている時にプチ
■待ち合わせ中にプチ
■行列に並んでいる時にプチ
■デスクで休憩中にプチ
とにかくプチプチしまくった結果。無意識にプチプチしたくなる体に!
指で押したときの、プチっと感が“クセになる”。
しかも見た目、感触、音、ほぼプチプチ。いや、プチプチいじょうに、プチプチかも!
並々ならぬプチプチ愛を感じるこの再現度。
これは話しを聞いてみたいと、川上産業さんとバンダイさんに取材させていただきました。
「∞プチプチ」復活!きっかけはステイホーム
「∞(むげん)プチプチAIR」について詳しく聞きたい!という依頼を引き受けてくれた、
バンダイの真野さんと、川上産業の綿貫さん。
さっそく復活したきっかけから聞いてみましょう。
(取材はオンラインで実施)
\プチプチ愛を語ってくれたバンダイの真野さん/
\プチプチ愛を語ってくれた川上産業の綿貫さん/
(プチップチッ)
こんにちは!もちやぷらす・わだです!今日はよろしくお願いいたします!
(プチップチッ)
…
(プチップチッ)
真野さん?真野さん?聞こえていますか!?
あ、すみません!ついつい「∞(むげん)プチプチAIR」に夢中になっていました?
その気持ち、わかります!私もプチプチしながらお話しさせていただきますね。(プチプチ※以下略)「∞プチプチ」は平成を代表するおもちゃですが、なぜ令和に復活されようとしたんでしょうか
私と「∞プチプチ」との出会いは14年前にさかのぼります。当時、中学生だった私は夢中になって「∞プチプチ」で遊んでいました。
暇さえあればプチプチという感じで。思えばあのころから、プチプチ愛が芽生えていたのかもしれません
中学生のときから「∞プチプチ」に魅了されていた、ということですね
そうです。
「∞(むげん)プチプチAIR」の企画を思いついたのは、2020年の緊急事態宣言のときです。家から出られず、閉塞的な日常のなかで、うまくストレス解消できるものはないかと考えていたんです
あのころ、私は外に出ることもストレスでした…
考えているうちに、プチプチをつぶすことがストレス解消になる!というアイデアが浮かんだんです。ちょうどネット通販の利用が増えて、家にプチプチがたくさんあったのもヒントになりました。そして「∞プチプチ」のことを思い出して、今の時代にマッチするんじゃないかと思ったのが、きっかけです
子ども時代の体験と、今の体験が「∞(むげん)プチプチAIR」復活のきっかけになったということですね。なるほど!
「∞プチプチ」から「∞プチプチAIR」へ。愛は本物を超える!?
「∞プチプチ」への愛、そして現代人がかかえるストレスを解消したい!という思いから動き出した「∞プチプチ」復活ストーリー。
『「∞プチプチ」をただ復刻するのではなく、令和版にアップデートしたい』
そんな熱い想いを胸に結成された「∞(むげん)プチプチAIR」の企画・開発メンバーは、川上産業さんを監修に迎え、「令和」にふさわしいリニューアルに挑みます。
初代とは大きく変わったポイントを伺いました。
シリコン+空気でプチプチの触り心地を再現
「∞(むげん)プチプチAIR」で一番こだわったのは “空気を入れた感触”です。
それには、ボタン部分のシリコンに空気を閉じ込める、という課題をクリアする必要がありました
風船みたいに膨らませるとかですか?
いえいえ(笑)。シート状と凸型のシリコンを圧着して空気を閉じ込めているんです。シリコンとシリコンを圧着する工程がとても苦戦しました。
でも、プチプチの押し心地を再現するために、ここは譲れないこだわりでした
初代とはずいぶん違うように感じます
初代の「∞プチプチ」は、ボタン用のシリコン、音を出す用のシリコン、音を出す天板という構造でした。つまり、シリコンと天板でプチプチの感触と音を表現していたんですね。
でも「∞(むげん)プチプチAIR」は、シリコン、空気、シリコン、フィルム、天板という構造になっています
ミルフィーユなみに層が重なりましたね
空気の圧で天板を押すことで、プチプチをつぶしたときの衝撃を再現しているんですよ
ボタンの押し心地を追求する、まさにマニアなこだわりですね。
ちなみに、シリコンに空気を入れた商品は、これまでにも作られていたんですか?
じつはあまり前例がなくて、某スニーカーメーカのエアマッ〇ス等を参考にさせていただいているんです。それ自体は、プチプチのように空気を閉じ込める構造ではないのですが、アイデアが生まれるきっかけとなりましたね
まさかスニーカーがヒントになっているとは思わなかったです!
この「特殊構造ボタン」は、特許申請を出しているんですよ
特許申請!プチプチから新たな技術が生まれたんですね。素晴らしい!
押し心地もそうですが、デザインもリアルなんですよね。シリコンなのに透明感がある。端っこには、半円のプチプチがあるのも、マニア心をくすぐりそうです
ありがとうございます(笑)。
透明感を出すために、シリコンを極限まで薄くしています。また、シリコンとボタンの間に白のフィルムを貼ることによって、基板を見えないようにしているんです。フィルムも極限まで薄くして、押し心地に違和感がないようになっています
指の感触だけだと、“コレ!”と決めるのが難しそうですが、いかがでしたか?
開発時には、試作品を10種類ほど用意して、本物のプチプチと交互につぶす、という実験をしていました。そして、一番本物の感触に近いものを川上産業さんに持ち込んで、都度ご相談させていただいていましたね
何度もやり取りをしながら、本物に近づけていかれたんですね。プチプチ愛の強さを感じます!
約7.5m!究極の「プチッ」をスタジオ録音
プチプチといえば、あの音も外せない要素ですよね。どう再現されているんでしょうか?
「プッチンスカット」という、つぶす専用のプチプチの音を採用しています。つぶした音が普通のプチプチの約3倍もあるんです。初代「∞プチプチ」にもこちらの音を使ってくださっています
初代も「∞(むげん)プチプチAIR」も、音はスタジオ録音なんです。「プッチンスカット」をつぶして、一番キレイに響いた音を採用しています
プチプチを録音スタジオでつぶす。かなりシュール…いや素晴らしいです!ちなみに何回ぐらい音を鳴らしたんですか?
収録以外もふくめると「プッチンスカット」を3ロール、長さにすると7.5mくらいつぶしました(笑)
親指と人差し指が筋肉痛になりそうです(汗)。でも、初代と同じ「プッチンスカット」を使うと、同じ音になりませんか?
じつは、「∞(むげん)プチプチAIR」の方が爽快感のある音になっています。収録した音に反響をつけ、耳で聞いたときと同じ音になるように調整しているんです
プチプチの音に反響をつける…。素人には想像がつかないこだわりです!
テーマソングも令和バージョンに!
まずはコチラをご覧ください。
こちらは「∞(むげん)プチプチAIR」のPV。
初代「∞プチプチ」の発売時に流れていたテーマソングが「∞プチプチの歌 令和ver.」として流れているんです。(あっ!と気がついた方もいらっしゃるのでは?)
「テレワークにプチ ヤル気プチ」、「ストレスためたらプチプチ」など、今まさに!な歌詞にクスッとしちゃいますね。
楽曲の歌詞と歌を担当しているのは、プチプチ文化研究所所長の杉山彩香さん。
杉山さんは、「プチプチのことを多くの人に知ってもらいたい!」と、さまざまな文化活動をとおして、プチプチの情報を発信されています。
「∞(むげん)プチプチAIR」も、そういった活動のひとつなんですね。
今年で20周年を迎えるプチプチ文化研究所の公式サイトをチェック!
脳科学で検証!プチプチには集中力UP&リラックス効果が!?
「∞(むげん)プチプチAIR」は、50回に1回、レア音が鳴る。これには理由があるのでしょうか?
プチプチをすると、ストレスが軽減されるという研究結果があったんです。その効果をもっと高めるために、ネコの鳴き声「ニャー」やホームランの音「カキーン!」など、爽快感や癒し効果のある音を入れています
おぉ!理由があったんですね。私はてっきり「∞(むげん)プチプチAIR」の止め時を教えてくれるアラートだと思っていました(笑)
そういう使い方もいいですね(笑)。
でも本当にストレス軽減されるの?と疑問に思っていたので、今回は脳科学カンパニー「NeU(ニュー)」さんと共同実験をさせていただきました
おぉ!結果はどうでしたか?
その結果、50回に1回、通常とは違う音が鳴るプチプチをすることで、集中力の持続やリラックスする傾向が脳活動などの生体データからわかりました。企画の発端となった “ストレス解消”にいいのでは?という仮説の裏付けが取れたことになります
なるほど!私が「∞(むげん)プチプチAIR」がクセになった理由がわかりました。プチプチしながら、癒されていたんですね!
そうです! ちなみに、レア音を入れた理由がもうひとつあります。川上産業さんのプチプチに入っている「ラッキープチ」を再現したかったんです
「ラッキープチ」と呼ばれるハート型のプチプチは、だいたい1万個に1個入っています
プチプチ愛ゆえに、ですかね。素晴らしいです!
ガシャポンでプチプチ!
「∞(むげん)プチプチAIR」は、なんとガシャポンでも展開されます。
しかも、店頭やネット通販に並ぶのとは別のラインナップ!
レア音の違いにくわえ、カラーも4色になるんです。
ガシャポンには、「くろ、あお、みどり、ピンク」の「∞(むげん)プチプチAIR」が入っています。このカラーは、実際に川上産業さんで作られているプチプチを参考にしているんです
ということで、どんなプチプチを再現しているのか気になる方は、商品の取扱説明書(Web版)に記載されているそうなので、ぜひ確かめてみては?
(取扱説明書には、プチプチにまつわる小ネタも!)
「∞プチプチAIR」はプチプチ愛の集大成だった!
「∞(むげん)プチプチAIR」を作るにあたり、1日中プチプチをつぶしていたというバンダイの真野さん。
「多分、川上産業さんの社員の皆さまの次くらいに、プチプチをつぶした自信があります(笑)」とおっしゃっていました。
川上産業さんのプチプチ愛も無限大でしたが、バンダイさんのプチプチ愛も無限大ですね。
愛ゆえにマニアックなこだわりが光る「∞(むげん)プチプチAIR」、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
皆さんのストレスを「プチッ」つぶしてくれるかもよ?
※「プチプチ」「∞プチプチ」「プッチンスカット」は川上産業株式会社の商標登録商品です。