クレンザーのジフ®とカネヨン®は何が違うの?含まれる成分を徹底比較!

ジフ カネヨン アイキャッチ

人も洗剤も見た目より中身を重視、もちやぷらすライターの(茶美代)チャミヨです。

ガンコな汚れを落とすのに便利な洗剤にはクレンザーがありますが、買うときに気をつけていることはありますか?

代表的なクリームクレンザーには、「ジフ®」と「カネヨン®」があります。
どちらもクリーム状の液体クレンザーで見た目も似ていますが、実は中身の成分には大きな違いがあるんです。
同じクレンザーだからといって区別せずに使うと、素材を傷めたり変色したりすることがあるので注意しなくてはいけません。
クレンザーは、正しい使いかたを知って適した場所に使うことが大切なんです。

この記事では、ジフ®とカネヨン®に含まれる主成分の違いのほか、クレンザーを正しく使うためのポイントを解説します。
「クレンザーは素材を傷つけてしまいそうだから使うのが何だか不安……」という人も、ぜひ参考にしてくださいね。

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目次

ジフ®の特徴

ジフ®は、ユニリーバ・ジャパンから販売されているクリームクレンザーです。
研磨材に天然成分のカルサイトを使用していて、優しく磨き上げられるのが特徴です。
スーパーやドラッグストアなどで販売されていて、1本200円前後なので手軽に購入できます。

3種類のジフ®は主成分がほとんど同じ

ジフ®には、レギュラータイプのほかにも、レモンエキスを配合した「ジフ® レモン」と浴室用の「ジフ® バスクリーナー」の3種類があります。
実は、この3種類、着色料や香料などを除いて基本的な成分はすべて同じなんです。
1本あれば幅広い場所に使うことができるので便利ですよ。

カネヨン®の特徴

カネヨン®は、1971年に日本で初めて液体タイプのクレンザーとして、カネヨ石鹸が販売した商品です。

ホームセンターやネット販売で購入でき、550g入りのSサイズや2.4kgのLサイズのほかに、大容量の5kgも販売されています。
詰め替えタイプもあるので便利に使えますよ。
Sサイズでも550gと容量が多く、価格も200円前後なのでコスパの良さも魅力のポイントです。
レギュラータイプだけでなく、レモンの香りのついた「カネヨン® レモン」もあります。

さまざまな用途に使えるクレンザーもある

カネヨン®を開発したカネヨ石鹸では、IHコンロのガラス面に対応したクレンザーや鏡のウロコ取りクレンザーなど豊富なラインナップがそろっています。
掃除をしたい場所に合わせて、好みのクレンザーを探してみてはいかがでしょうか。

カネヨン®S 550g
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ジフ®とカネヨン®の違いを比較

ジフ®とカネヨン®の成分比較

クリームクレンザーのジフ®とカネヨン®は、おもな成分表示を並べてみると、上記のような違いがあります。
項目別にそれぞれの違いを解説していきましょう。

アルカリ度はカネヨン®が高い

ジフ®・カネヨン®とおもな汚れの液性

洗剤には液性という性質があり、濃度をpH(ピーエッチまたはペーハー)という単位で表します。
pHの数値は0~14まであり、0に近いほど酸性が強く、14に近いほどアルカリ性が強くなります。

また、汚れにも同じように液性があります。
性質の違う洗剤を使うことで中和作用がはたらき、汚れが分解しやすくなります。

アルカリ性のジフ®やカネヨン®は、酸性の油汚れなどを効果的に落とせるというわけです。
とくにアルカリ度が高いカネヨン®は、ジフ®よりも酸性の汚れに効果があるといえます。
ただし、酸性やアルカリ性の液性が強いと手肌を傷めやすいので、使用時にはゴム手袋を着
用するようにしましょう。

界面活性剤が含まれる割合はジフ®が多い

界面活性剤のはたらき

界面活性剤は、本来混ざり合うことがない水と油の界面(境目)に作用して混ぜ合わせる効果があり、一般的な洗剤にも含まれていることの多い物質です。
分子には水と油になじむはたらきと、油汚れに吸着して浮かすはたらきがあります。

ジフ®には直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩9%の成分表示があり、ほかにも4種類の界面活性剤が使われています。
カネヨン®の界面活性剤には、脂肪酸アルカノールアミドが7%使用されています。
界面活性剤の種類や含まれる割合は異なりますが、汚れを浮かす仕組みは同じです。

汚れを削り落とす力はカネヨン®のほうが強い

ジフ®とカネヨン®の研磨率の違い

研磨率はクレンザーに含まれる研磨材の割合を表しています。
クレンザーは、液性が同じで落としにくい汚れも研磨材で削り落とせるのが強みです。
ジフ®とカネヨン®の場合、カネヨン®の研磨率が50%になるので、20%のジフ®よりも汚れを削る力が強いといえます。

また、研磨率が高いほど研磨材の粒子が大きいことが多いようです。
粒子が大きいクレンザーは、ガンコな汚れなどをガリガリ削り落とすのに向いています。
もし素材を削らずに優しく磨きたいということであれば、研磨率の低いジフ®を使うといいでしょう。

クレンザーを使ううえでの注意点

ジフ®やカネヨン®も含めて、クレンザーを使うときは共通して気をつけるべきことがあります。
とくに研磨材はメリットだけではなく、使いかたによってはデメリットにもなるので注意しなくてはいけません。
間違った使いかたをしないために注意点も押さえておきましょう。

クレンザーを使う素材との相性を知っておくべき

クレンザーが使える素材には相性があり、むやみに使うと傷や変色の原因になることがあります。
このため、クレンザーを使う前には問題ない素材か把握しておくことが大切です。

基本的にクレンザーは、水が染み込む素材は研磨材が残ってしまうためおすすめできません。
また、やわらかい素材は傷がつきやすいので注意が必要です。
クレンザーが適している素材や向いていない素材、くわしい掃除の手順などを以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

クレンザーは研磨材の硬度で使い分けるのもポイント

研磨材と鉱物のモース硬度

クレンザーを使って汚れや焦げつきを落とすときは、研磨材や素材の硬さを知っておくことも大切です。

研磨材は鉱物が原料のことが多く、種類によって粒子の硬さが異なります。
鉱物の硬さを表す尺度のひとつには「モース硬度」があり、もっとも硬いダイヤモンドの10.0を基準として、硬さの度合いを1~10の数値で示します。

ジフ®に含まれるカルサイトは「炭酸カルシウム系鉱物」で、モース硬度でいえば3.0相当です。
ガラスやステンレスなどよりもやわらかいため、素材に傷がつきにくく幅広い場所に使えます。

一方、カネヨン®に含まれる「けい酸系鉱物」はモース硬度が7.0で、汚れを削り落とす力が強いのが特徴です。
ただし、やわらかい素材に使ってしまうと、汚れだけでなく素材まで削り落として傷をつける可能性があるので注意しなくてはいけません。

そしてクレンザーには、クリームタイプのほかにも粉末タイプや半練り状のペーストタイプがあり、研磨材の硬さや粒子の大きさもそれぞれ異なります。
クレンザーを購入するときは、使う素材と研磨材の割合も意識するといいかもしれません。

以下の記事では、クレンザーのタイプ別による研磨材について解説していますので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

ジフ®とカネヨン®は、どちらも優れた洗浄効果をもつクレンザーです。
ただし、含まれている成分に違いがあるため、それぞれ適した場所に使うことが大切です。
もし素材がわからない場合や傷つけてしまわないか不安なときは、目立たないところで試してから使うようにしてくださいね。

素材を傷めないようにするためには、クレンザーに記載されている使用上の注意を読んでから正しく使うようにしてください。
また、使う素材の取扱説明書もあわせて確認しておくこともおすすめします。
ガンコな焦げつきを落としたいときや素材を傷めずに優しく磨きたいときなど、磨く素材によって上手にクレンザーを使い分けましょう。

※「ジフ」はUnilever N.V.の登録商標です。
※「カネヨン」はカネヨ石鹸株式会社の登録商標です。

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ライター

料理・掃除・音楽をこよなく愛するロック女子。飲食業の経験から衛生面には人一倍気を使っている。料理も掃除も効率の良さを追求したい派で、キッチン周りはいつでもキレイでないと気がすまない。「おいしい料理はキレイなキッチンから」が座右の銘。

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