クレンザーの正しい使い方と選び方!タイプ別のおすすめ4種をご紹介

クレンザーは研磨材の種類と素材の相性で使い分ける。

傷ついたハートをキレイに磨いてくれるクレンザーがあったら教えてほしい、もちやぷらすライターの茶美代(チャミヨ)です。

キッチンや浴室の掃除にクレンザーを使ったことはありますか?
クレンザーは、ガンコな汚れも落とせるので便利に使えます。
しかし、種類が多いとどれを選んだらいいか迷いますよね。

また、素材に適したクレンザーを選ばないと、素材を傷つけてしまうおそれがあるので注意しなくてはいけません。

この記事では、クレンザーの種類やそれぞれの違いをくわしく解説します。
クレンザーを上手に使い分けるためにも、ぜひ参考にしてください。

\換気扇・コンロ・シンクも!まとめてキレイ/

目次

クレンザーとは

クレンザー容器

クレンザーとは、界面活性剤や研磨材を主成分とした洗剤の総称です。
界面活性剤で浮かした汚れを研磨材が削り落とすため、素材の表面をキレイにすることができます。

一般的に、粉末タイプや半練り状のペーストタイプ、やわらかいクリームタイプの3種類があります。
市販されているクレンザーの多くは弱アルカリ性で、酸性の性質をもつ油汚れなどを中和して分解する作用があるのも特徴です。

界面活性剤は汚れを浮かす効果

界面活性剤は、石鹸やシャンプーなどに含まれている成分で、物質同士の界面(境目)の性質を変化させるはたらきがあります
本来混ざり合うことがない水と油分を混ぜられるため、油汚れなどを浮かせることができるんです。

研磨材は汚れを削り落とすはたらき

研磨材は文字通り、素材の表面を磨くための物質です。
身近なところでいえば、歯磨き粉や紙やすりなどに使われています。
表面を削ることで汚れを除去するはたらきをしているのです。

購入前には研磨材の種類と量をチェックしておこう

研磨材とおもな素材の硬度の一覧
640640

クレンザーを選ぶときは、研磨材の種類と含まれている量を確認しておきましょう。
研磨材の種類によっては、どんな場所の掃除に適しているかが変わってくるからです。

研磨材の種類によって粒子の硬さが異なる

クレンザーの研磨材は、おもに天然の鉱物が使われています
「炭酸カルシウム系鉱物」や「けい酸系鉱物」、「アルミナ系鉱物」などがあり、それぞれ粒子の硬さが異なります。

硬度が高いほど使う素材の表面を削りやすいですが、注意も必要です。
研磨材の硬度よりもやわらかい素材に使用すると、表面に傷がついてしまうおそれがあるんです。

研磨材の硬さを知る目安にモース硬度があり、もっとも硬いとされるダイヤモンドを10.0として、1.0~10.0の数値で表されます。

例えば、キッチン掃除にもよく使う研磨作用のある重曹とメラミンスポンジを例に挙げてみましょう。
水に溶けにくい重曹の硬度は約2.5で、メラミンスポンジは約4の硬度です。
重曹やメラミンスポンジより硬度の高い硬度5以上のステンレスに使う場合は傷がつきにくいですが、硬度3に満たないアルミ素材に使うと傷つく可能性が高くなります。

クレンザーに使われている研磨材の硬度は、貝殻や石灰石と同じ成分の炭酸カルシウムで約3、けい酸系鉱物でおよそ7といったように成分によって大きく異なります。
なかでもアルミナ系鉱物は、約9の硬度とダイヤモンドに近いものもあるんです。

クレンザーは研磨材と素材に相性があるので、どこに使うか事前に確認しておくことをおすすめします。

研磨材の割合で磨く素材を使い分ける

クレンザーの成分表示は、消費者庁によって研磨材が含まれている割合の表記が義務付けられています。一般的に粉末タイプで80~90%ほど、クリーム・ペーストタイプでは、20~50%前後が研磨材として含まれていて仕上がりに違いがあります。

粉末タイプは、成分のほとんどが研磨材で、粒子の粗いものが多いため削る力も強くなります。
コンロの五徳など、傷ついてもよいものに使うのがおすすめです。
そして、研磨材が少なく粒子が細かいクリームやペーストのタイプは、デリケートな素材や優しく磨きたいものに使うといいでしょう。

粒子の大きさでも削る度合いが変わる

粒子と硬度の違い

クレンザーに使われる研磨粒子の大きさは、10~100μ(ミクロン)前後が一般的とされています。
メーカーによっては、粒度としてホームページなどに掲載されているケースもあります。

ちなみに1μは、1㎜の1000分の1の大きさで、非常に小さい粒子ということがわかりますね。

粒子の違いは、紙やすりをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
紙やすりは、裏面に印字されている番手(#のあとの数字)が小さいほど、研磨材が目が粗くなります。
番手が大きく細かい目のやすりであれば、表面をなめらかに仕上げることが可能です。

クレンザーも同じように粒子の違いで仕上がりが変わります。
粒子が大きいと汚れを除去しやすいですが、研磨材が素材より硬いと傷つけてしまうおそれがあります。
逆に粒子が小さいと、汚れを除去する前に研磨材が摩耗してしまい、本来の効果を発揮できないこともあります。
このことから、クレンザーを購入するときは、研磨材の種類や割合も意識するといいでしょう。

タイプ別のクレンザーのおすすめ4選

ペーストタイプのクレンザー

ここでは、タイプ別におすすめするクレンザーをいくつかご紹介します。
ご自宅の掃除をしたい場所に合わせて、お好みのものを探してみてください。

ジフレモン 270ml

ジフ®は、食器やシンク、包丁などキッチン周りの掃除に幅広く使えるクリームタイプのクレンザーです。
研磨材の主成分には、天然成分のカルサイトを使用されています。
硬度が陶器やステンレスよりも低いので、素材を傷つけにくいのが特徴です。
他にも、浴室掃除用や天然レモンエキスを配合しているものがあります。

※「ジフ」はUnilever N.V.の登録商標です。

※カビキラー®はエス シ- ジヨンソン アンド サン インコ-ポレ-テツドの登録商標です。

カネヨン 550g

カネヨン®S 550g
396
│送料要確認

カネヨン®は、1971年に発売された日本初の液体クレンザーです。
合成洗剤に火山灰から採取した天然白土の微粒子研磨材が約50%配合されています。
キッチン周りや浴室の洗浄におすすめで、落ちにくい油汚れや焦げつきにも効果的です。
他に鏡のウロコ汚れを落とすタイプもあります。

※「カネヨン」はカネヨ石鹸株式会社の登録商標です。

ハイホーム 80g

ハイホーム 80g
890
│送料要確認

ケイ酸系鉱物 炭酸カルシウム系鉱物よりも硬い
ハイホームは、珪華石(湯の花)にヤシ油使用の石鹸を配合したペースト状のクレンザーです。
合成界面活性剤・着色料・香料などを一切していないので、手肌に優しく小さいお子さんがいるご家庭でも安心して使えるのが特徴です。
粒子の大きさはわずか5μで、水垢汚れや油汚れなどの掃除に幅広く使えます。

ピカール液 180g

ピカール液は、宝石のサファイアと同じくらいの硬度をもつアルミナ系鉱物が研磨材として使われている液体クレンザーです。
液体タイプのほかにも、ペーストタイプやクリームタイプがあり、種類によって1~15μの粒度があります。
アルミやステンレスなど、金属磨きにおすすめのクレンザーです。

あわせて読みたい
クレンザーのジフ®とカネヨン®は何が違うの?含まれる成分を徹底比較! 人も洗剤も見た目より中身を重視、もちやぷらすライターの(茶美代)チャミヨです。 ガンコな汚れを落とすのに便利な洗剤にはクレンザーがありますが、買うときに気をつ...

クレンザーを使うときの4つのポイント

素材に適したクレンザーを選べたら、正しい使いかたについても知っておきましょう。

1.クレンザーを使うときはゴム手袋を着用する

クレンザーを直接手につけて使うと、研磨材によって皮膚が傷ついてしまうことがあります。
とくに手肌が敏感な人は、ゴム手袋の着用をおすすめします。

2.スポンジに直接クレンザーをつけるのはNG

クレンザーとスポンジ

クレンザーを直接スポンジにつけてしまうと、研磨成分が中に入り込んでしまい本来の研磨効果を得られなくなってしまいます。
さらに研磨成分がスポンジに残っていると。次に食器などを洗ったときに傷つけてしまうおそれがあるので注意しなくてはいけません。

クレンザーで掃除をするときは、ブラシなどを使うのがいいでしょう。
スポンジを使う場合は、ラップを巻いてからクレンザーをつけると中に研磨成分が入り込むのを防げますよ。
また、ゴム手袋をはめた指先に直接クレンザーをつけてこする方法もおすすめです。

3.ひとつの場所をこすり続けない

クレンザーに含まれる研磨材が少ないからといって、同じ場所をこすり続けるのはおすすめできません。
いくら粒子が細かくても研磨材であることには変わりがなく、素材を傷つけてしまうリスクがあることは覚えておきましょう。

とくに、ひとつの場所だけを集中してこすってしまうと、ムラのある仕上がりの原因になります。
クレンザーを使ってムラなく磨くには、円を描くようにまんべんなくこするのがおすすめです。

4.使う前には必ず使用上の注意をよく読むこと

クレンザーは、正しく使えば家中のさまざまな場所をキレイにすることができます。
しかし、含まれている成分や種類によって相性のいい素材と悪い素材が異なります。
使う前には、必ず使用上の注意を読んでおくようにしましょう。

注意書きを読まずにむやみに使ってしまうと、大切な家財に傷がついてとり返しがつかないことになってしまうかもしれません。
とくに、デリケートな素材を自分で磨くときは、目立たないところで試してから使うといいでしょう。

「クレンザーを使っていい素材なのかわからない」
「失敗してしまうのが不安……」

という人は、ハウスクリーニングなど掃除のプロに依頼してみるのもいいかもしれませんね。
経験豊富な掃除のプロであれば、素材との相性も熟知しているだけでなく専門的な技術ももっているはずです。
失敗するリスクなないだけでなく時間や手間も省けるので、一度試してみてはいかがでしょうか。

\換気扇・コンロ・シンクも!まとめてキレイ/

あわせて読みたい
クレンザーで掃除するなら使えるものと使えないものを知っておくべき キッチンのコンロなどについたガンコな汚れを落とすには、クレンザーを使うと便利です。しかし、間違った使いかたをすると、素材を傷つけてしまい取り返しがつかなくな...
あわせて読みたい
汚れが目立つ前にクレンザーで人工大理石のお手入れをしておこう! デリケートな人工大理石のキッチンシンクをキレイな状態で維持するには、こまめなメンテナンスが大切です。 人工大理石のお手入れにはクレンザーを使う方法がありますが...

ライター

料理・掃除・音楽をこよなく愛するロック女子。飲食業の経験から衛生面には人一倍気を使っている。料理も掃除も効率の良さを追求したい派で、キッチン周りはいつでもキレイでないと気がすまない。「おいしい料理はキレイなキッチンから」が座右の銘。

目次