
冷蔵庫のカビはアルコールで簡単除菌!パストリーゼで大掃除してみた

こんにちは。
もちやぷらす編集部、主婦ライターのわたナギ子です。
とある休日の昼下がり。
ヒマにまかせてTVを見ていると衝撃の字幕が…
「カビはアルツハイマーの原因となる!!」番組はテレビ朝日の「林修の今でしょ!講座」。
解説によると、なんと軽度認知症患者の自宅には大量のカビが発見されることが多いんだとか。
カビはアレルギーや肺の病気発症につながる、がんのリスクが高まる、といった情報は聞いたことがあるような気がします。
でも、カビがアルツハイマーの原因になるとは初めて聞いたので、驚きでした。
カビっていったい何者…?
と思い、生態をくわしく調べてみました。
カビの生態のうち、私が一番ギクッとしたのは
「カビは0℃~40℃までが生育可能な温度領域である」
という内容です。
0℃でも…といえば冷蔵庫でも十分生き延びられるということになります。
カビは20℃~30℃くらいの快適な温度で発生するものと思っていたのでちょっとした衝撃です…。
カビが発生しやすい浴室はこまめに掃除して気をつけているものの、冷蔵庫の掃除はついつい甘くなりがち。
よく考えてみたらまともに掃除するのは年末の大掃除の時くらいかもしれません。
年末に掃除してから3か月以上…。
お風呂は3か月も放置したら真っ黒カビだらけになるところです。
では冷蔵庫内は3か月以上もまともに掃除せず放置したらどうなるんでしょう…?
急にカビが怖くなってきたのでテレビはプチッと切り「カビ対策のための冷蔵庫掃除」を断行することにしました。
今回はその詳細や反省点をご報告します。
「冷蔵庫掃除しなきゃ…」
と思っている方は参考にしてみてください。
\換気扇・コンロ・シンクも!まとめてキレイ/
冷蔵庫の中でカビはどうやって増えるの?

カビ菌の生育する最適な温度は25~28℃ですが、0℃に近い温度でも生存は可能。
生育速度は遅いものの、半年あるいは一年くらいかけて目視できるまでに成長する「低温カビ」も存在するそうです。
低温の冷蔵庫内にいる間はおとなしくしていますが、温かい食べ物や空気が入ってきたりすると、繁殖していきます。
温かい部屋と比べれば繁殖スピードは遅いものの、生存や発育は十分可能となるのです。
また、カビは細菌類と比較すると非常にたくさんのものを栄養源として生育していくことができます。
カビは有機物、つまり動物や植物をエサとしますのでたんぱく質・炭水化物・油脂など人間の食べ物はすべて栄養源となります。
そのほかカビが発生しやすい条件として「湿度の高さ」があります。
冷蔵庫内は、使い方次第で湿気がたまってしまうことがあるものです。
湿度が高くなってしまうのは、次のような行動が原因となるようですね。
- 熱い食べ物を入れて湯気が水滴になる
- 新鮮な野菜をそのまま入れて水気が滴り落ちる
- 結露で濡れたペットボトルなどの容器を入れて水滴がたまる
うっかりやってしまいがちな行動によって庫内に湿気がたまり、その水分がカビ繁殖の原因になるようです。
結局のところカビは冷蔵庫にも生えるものと思ったほうがよいのかもしれません。
そんなわけで「冷蔵庫にも積極的なカビ対策が必要!」と、徹底掃除をしてみました。
参考:文部科学省カビ対策マニュアル基礎編 | 2.カビの生理生態と生育環境
冷蔵庫のカビ対策に効果のある洗剤3つを厳選

掃除といえばまず、洗剤選びですね。さまざまな洗剤がある中から私が選んだのは3つ!
- セスキ炭酸ソーダ
- 除菌用アルコール
- 塩素系漂白剤
これらの洗剤の成分や掃除効果は次のとおりです。
洗剤1:セスキ炭酸ソーダ
セスキ炭酸ソーダは「重曹」や「クエン酸」とともにナチュラルクリーニング素材として知られていますね。
セスキ炭酸ソーダの液性は「アルカリ性」で、油汚れをよく落とせるのがメリットです。
またセスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいという特徴もあり「セスキスプレー」として使うと便利なので、私は普段からキッチン掃除に活用しています。
冷蔵庫の中にこぼれた食品汚れも、セスキスプレーをシュッとかければ簡単にふき取れるでしょう。
冷蔵庫の汚れ落としには、重曹を活用するという選択肢もあります。
ただし重曹は、水に溶けにくいという特徴があるので注意が必要!
研磨性があるので汚れをこすり取るのには役立ちますが、素材に傷をつけてしまうおそれもあるからです。
またクエン酸を活用するという手もあります。
重曹で掃除した後に残りがちな白い粒は、クエン酸でサッとふき取れば消すことができるので便利です。
またクエン酸には静菌作用があるので、ふき取った後にサッパリするというメリットがあります。
キッチン周りの掃除に重曹やクエン酸を活用する方は多いようですね。
ですが私個人的には、水に溶けやすく、油汚れに強いセスキ炭酸ソーダが便利なんじゃないかと思っています。
というわけで今回の冷蔵庫掃除ではメインの汚れ落とし用に「セスキスプレー」を使うことにしました。
セスキスプレーの作り方はこちらを参考にしています。

洗剤2:アルコール
コロナ渦で除菌や消毒が身近なものになってきたこともあり、さまざまなアルコールスプレーが販売されるようになりました。
そのため、掃除用にはいったい何を使うべきなのか迷ってしまうことがよくありますね。
アルコール除菌剤にはそれぞれ濃度が示されています。
アルコール濃度が高いほうが殺菌効果は強くなりますが、価格もそれなりに高くなることが多いようですね。
カビにはアルコール濃度70~80%のものが効くとされています。
私が今回冷蔵庫のカビ対策用洗剤として選んだのは「パストリーゼ®77」(ドーバー社)。
ネーミングからもわかるように、アルコール度数が77%の除菌剤です。
食品にも安心して使えることから人気となり入手困難な時期もありましたが、ようやく手に入ったのでさっそく使用することにしました。
ちなみにアルコールには、油を分解する効果もあるのだとか。
普段のお手入れはアルコールだけで済ませるという手もありそうですね。
※パストリーゼ®はドーバー酒造株式会社の登録商標です。
塩素系漂白剤
3つ目に準備したのは塩素系漂白剤です。
じつはアルコールには漂白力がないため、黒カビが残ったときには漂白剤で脱色する必要があるからです。
塩素系漂白剤にはさまざまな商品がありますが、今回私が選んだのは「キッチン泡ハイター」。
「泡タイプ」ならシュッとスプレーするだけという手軽さが魅力なんです。
液体タイプの場合は、薄めてつけおきするのが基本的な使い方となりますので、冷蔵庫の黒カビ漂白にはちょっと不向きかなと思いました。
それで液体タイプは今回除外。
目視したところ、黒カビは見当たりませんが、万が一黒カビがあったときには必要になるので「キッチン泡ハイター」も準備しておきました。
【所要2時間】主婦が実際にやってみた冷蔵庫のカビ対策掃除
カビ対策となる徹底掃除には、結局2時間かかりました。
しかも冷蔵室のみで…。
正直なところ1時間くらいでできるだろうと思っていたので、想定外の時間と労力がかかったことに、ちょっと凹みました。
それでは冷蔵庫のカビ対策掃除の詳細をご報告…。
作業の前に、次のようなものを準備しました。
冷蔵庫の掃除に必要なもの
- セスキスプレー(自作)
- パストリーゼ77
- キッチン泡ハイター
- クーラーボックス(発泡スチロール箱)
- 保冷剤
- ビニール手袋
- ふきん5枚
- 新聞紙3枚
- キッチンペーパー
- スポンジ
- 綿棒
ステップ1:冷蔵庫の中身を全部出す
冷蔵庫の掃除前の写真がこちら。

中身ぎっしりで、それ以外にも突っ込みどころ満載ですね。
それはさておき、さっさと中身を出していきます。
扉を開けっ放しにしている時間が長いと冷蔵庫が「ピピー」と鳴りますので、サッと取り出して扉を閉め、クーラーボックスへつめていきます。
クーラーボックスにつめた食品類がこちら。

クーラーボックス内がカオスです。
もうすこし丁寧に入れたら…?という声が聞こえてきそうですね。
ですがきちんと整頓して入れることよりも、スピード重視で作業をすすめました。
こちらの保冷材は「マイナス16℃」で2~3日もつという優れモノ。
普段はアウトドア用に使っていますが、こんなところで大活躍してくれました。
保冷力の弱いボックスや袋に食品を収納する場合にも、パワフルな保冷剤があれば安心ですね。
ステップ2:セスキ炭酸ソーダで食品汚れを除去する
さて空っぽになった冷蔵室がこちら。

外せる棚やトレイなどの小物を外し、汚れはセスキスプレーを吹きかけて掃除していきます。

さらに細かいところは綿棒で汚れをかき出していきます。

パーツひとつ取り出してはドアを閉めて掃除することを繰り返し、冷蔵室はさらに空っぽになりました。

最後に壁や天井の汚れを軽くふき取って、汚れ落としは完了です。
ステップ3:アルコールで除菌する
続いてアルコール除菌をしていきます。
使ったのはこちらのドーバーパストリーゼ77。通称パストリーゼです。

アルコールを庫内の壁にシュッとスプレーしていきます。
天井も忘れずに…。すぐに乾くので、基本的にふき取りません。
ただし多くかけすぎた部分は、クロスでかるくふいて周辺へ広げます。
続いて、冷蔵庫内から取り外しておいたパーツもアルコール除菌していきます。

冷蔵庫内のパーツは、意外とたくさんあります。
広い場所を確保しておかなかったのでアタフタ…。
新聞紙に並べると3枚分くらいになりました。
これらのパーツひとつひとつにシュッシュッとアルコールをスプレーして、しばらく放置します。
乾燥させている間に、冷蔵庫ドアのパッキンを掃除!
ステップ4:パッキンの手入れをする
パッキンの汚れや劣化が、カビ繁殖の原因となることも多いようです。
そのためパッキンは念入りにチェックしました。
扉の開閉も特に問題はなく、とりあえず劣化はなさそうです。
でもよく見ると細部に汚れがあります。

アルコールを染み込ませたクロスで丁寧に拭きました。
さらに綿棒にアルコールを吹きかけて、細部の汚れを除去しておきました。
ステップ5:冷蔵庫の中身を戻す
こうして無事冷蔵庫の汚れ落としとアルコール除菌を終えたので、あとは棚トレイを戻し、食品を収納していくだけです。
ですがじつは冷蔵庫掃除はここからが時間がかかるんです…(涙)
戻すときには、食品や調味料を断捨離し、7割収納とするのが理想です。
わが家の冷蔵庫のように、ぎっしりと中身が入っている冷蔵庫の中身を7割まで減らすのは意外と大変だということを思い知らされました。
手順よく進めないと挫折します。
最悪の場合、クーラーボックスに詰めたままでも2~3日は大丈夫でしょう……
なんて悪魔のささやきが聞こえてきそうなので、断捨離時間30分と決めて断捨離開始。
しかし実際は1時間近くかかりました。
実際におこなった手順は次のとおりです。
冷蔵室断捨離の手順
- STEP1
-
常温でも保存できるもの(飲み物など)は別の場所へ収納
- STEP2
-
賞味期限の切れているものは捨てる
- STEP3
-
ダブっている調味料はひとつに絞る
- STEP4
-
ここ1か月使っていない調味料は捨てる
- STEP5
-
収納ボックスに分類して入れる
時間はかかりましたがずいぶん思い切って減らしました。
われながら満足の7割収納。
手前のポケットはひとつ空っぽとなっています。
収納量が減ったので、真ん中の吹き出し口は開けて風通しよくすることにも成功…。

ぎっしり詰め込むと掃除が大変だということが分かったので、なるべくこれを維持していきたいと思います。
冷蔵庫掃除は時間がかかる!私がおすすめする時短テク3つ
実際に冷蔵庫のカビ対策掃除をしてみて、想定外に大変でした。
しかし、いくつかの工夫をすれば冷蔵庫掃除も簡単にできそうだということも分かってきました。
そこで取り入れていきたい時短テク3つを紹介しておきます。
時短テク1:冷蔵庫の中身を減らしておく
冷蔵庫にモノをぎっしり詰め込むのはやめましょう。
冷蔵庫が満タンになっても、よいことはひとつもないと断言できます。
冷蔵庫が満タンになるデメリット
- 冷蔵庫の効きが悪くなる
- 出し入れに時間がかかり、庫内温度が上がる
- 賞味期限切れの食品に気づきにくい
- 奥の汚れやカビに気づきにくい
そして今回身に染みた最大のデメリットは
「掃除が大変になる」
ということです。
掃除する気がなえてしまうのは一番恐ろしいことです。
逆に中身が少なくてスッキリしていれば、冷蔵室の掃除などは1時間以内で簡単に終わるでしょう。
「7割収納」の目安を心に刻んでおきたいものです。
時短テク2:事前準備をしっかりしておく
今回の冷蔵庫掃除で思わぬ時間がかかってしまった原因には、準備不足もあります。
あらかじめ、手順はシミュレーションしていたものの、道具や場所の確保が不十分でした。
まずは道具の準備。洗剤は吟味して無駄なく準備していました。
しかしふき取り用のクロスは圧倒的に足りませんでした。
5枚準備していましたが、ちょっと足りずに慌てて代用となるクロスを準備するのにアタフタ。
拭く場所が予想以上に多かったんです。
また、汚れ次第ではシンクで洗い流すこともあるでしょう。
その場合には、さらに多くのクロスが必要となります。
次に準備不足だったのは場所の確保です。
とくに最近の冷蔵庫は、見た目小さくてもたっぷり収納できるタイプが多いので、中身を全部取り出すと相当な容量になります。
食品や調味料を入れるクーラーボックスは今回2つ用意しました。
ですが飲み物は入れられませんでした。
またトレイや棚は、汚れを落とした後、広げて乾かす必要があります。
それは新聞紙3枚分にもなりました。
狭いキッチンスペースにはとても置ける分量ではありません。
キッチン以外のどこか別の場所に、冷蔵庫内のパーツを並べておける場所を確保しておくことが大切です。
時短テク3:庫内に収納ボックスを活用
3つ目に、庫内を整頓するための収納ボックスが重宝するということです。
冷蔵庫からモノを取り出すとき、断捨離をするとき、冷蔵庫に戻すときには、小さいボックスがあると時短になります。
また、直接食品を置いておくと、液だれなどのリスクもあります。
冷蔵庫内で使えるサイズの収納ボックスをうまく活用していきたいなと思います。
わが家で使っている収納ボックスは、IKEAで購入したものです。
これは大きさピッタリで気に入ってはいるのですが、透明のボックスも便利かなと思ったりもします。
中に入っているものの存在を忘れないように…。

カビ対策にもなる冷蔵庫の正しい使い方を確認!
最後に、カビ対策にもなる冷蔵庫の正しい使い方をおさらいしてみましょう。
- 庫内にすきまをつくる
- ドアの開閉を最小限にする
- 汚れはすぐにふき取る
- 温かいものを入れない
- こまめに除菌する
これらのことを心にとどめて、ジメジメした梅雨も「カビ知らず」で乗り切っていきたいものです。





