「食器の汚れがなかなか落ちない……」
そんなときに便利なのが、花王(kao)のキッチンハイターをはじめとした塩素系漂白剤です。
ただし、キッチンハイターで漂白や除菌をおこなう場合は、食器の素材がどんなものか確認してからにしましょう。
キッチンハイターでつけおきすると、食器の素材によっては色落ちや変色・劣化の原因となるからです。
そこでこの記事では、キッチンハイターで食器をつけおきする際に使用してもよいものや悪いもの、つけおき方法などをご紹介。
正しいキッチンハイターの使い方を知って、安全につけおきしていきましょう。
\換気扇・コンロ・シンクも!まとめてキレイ/
キッチンハイターは食器の漂白や除菌に効果的
キッチンハイターは、台所用の塩素系漂白剤として花王(kao)から販売されています。
キッチンハイターのおもな用途は除菌や消臭、漂白です。
食器に残ったニオイの消臭や、コップの底についた茶渋の漂白、生魚を捌いたあとのまないたの除菌・漂白などに活躍しますよ。
キッチンハイターの成分
- 水
- 次亜塩素酸ナトリウム(製造時の時点で約6%)
- 界面活性剤
- 水酸化ナトリウム
液性
- アルカリ性
基本的にキッチンハイターは、原液のまま使うのではなく希釈して使用します。
またキッチンハイターには、「キッチン泡ハイター」という別タイプの商品もありますよ。
キッチン泡ハイターはスプレー型の洗剤で、名前どおり泡を噴射して除菌・漂白をします。
用途はほとんど一緒ですが、泡ハイターは希釈しないでそのまま使える分、つけおき時間が短くなるんです。
ハイター®やワイドハイター®で代用するのはおすすめできない
花王からは、ほかにもハイター®やワイドハイター®といった漂白洗剤も販売されています。
どんな違いがあるのかといいますと、ハイター®やワイドハイター®は衣類用であることが挙げられます。
用途が違えば成分も異なり、ハイター®には界面活性剤が入っていない、ワイドハイター®は酸素系漂白剤という違いがあるんです。
洗浄力や漂白力で比べるとやや見劣りするため、代用してもキッチンハイターほどの効果は見込めないかもしれません。
とくにワイドハイターは、本来洗濯用の洗剤です。
また塩素系ではないので、漂白・除菌力も落ちてしまいます。
きちんと漂白・除菌をしたいなら、キッチンハイターの使用をおすすめします。
ただし、キッチンハイターではつけおきできない素材の食器もあるので注意が必要です。
キッチンハイターが使用できる食器とできない食器
キッチンハイターは強力な洗剤なので、つけおきする食器によっては変色・傷むおそれがあります。
つけおきできる食器、できない食器は下記の表をご覧ください。
つけおきできる食器 | つけおきできない食器 |
---|---|
陶器 | メラミン |
プラスチック | ステンレスを除く金属類 |
木製(漆塗りは×。塗料がないもの) | 漆 |
ガラス | 天然石 |
色落ちや変色が心配、という方は、キッチンハイターを希釈した液体を少しだけつけて様子を見てから使用してください。
キッチンハイターで食器をつけおきする方法
キッチンハイターを使っても問題ない素材と確認できたら、さっそくつけおきしていきましょう。
- キッチンハイター、またはキッチン泡ハイター
- 水
- つけ置き用の洗い桶
※洗い桶代わりに、キッチンシンクを使用するのはやめましょう。シンクが変色するおそれがあります。
キッチンハイターでつけおきする手順
- STEP1
-
キッチンハイターと水を規定量どおりに希釈して、洗い桶に入れる
- STEP2
-
漂白・除菌したい食器を洗い桶に入れてつけおきする
- STEP3
-
除菌のみなら約2分・漂白なら約30分そのまま放置
- STEP4
-
上記の時間が経過したら食器を取り出して、しっかりと流水で約30秒すすぐ
キッチン泡ハイターでつけおきする手順
- STEP1
-
除菌・漂白したい食器に、約10cm離したところからキッチン泡ハイター®を噴射する
- STEP2
-
除菌の場合は約2分、漂白の場合は約5分つけおきする
- STEP3
-
つけおきが終わったら、約30秒流水でしっかりとすすぐ
キッチンハイターと水の割合は除菌で使用する場合、「1:100(キッチンハイター:水))」で薄めるのが基本です。
ただし、キッチンハイターは購入してから日数が経つにつれて、次亜塩素酸ナトリウムが徐々に分解されていきます。
購入してから3か月以上経っていると、キッチンハイターの効果は薄まってしまうのです。
そのため購入してからの期間に合わせて、正しい希釈割合で使用するのがコツですよ。
参考元:花王株式会社「花王の塩素系漂白剤で、次亜塩素酸ナトリウム0.05%、0.1%の液は作れるの?」
水で流しただけでは、食器についた塩素のヌメリやニオイが気になるかもしれません。
その場合は水だけではなく、「食器用中性洗剤」で一度洗い流すことをおすすめします。
どちらのキッチンハイターを使った場合でも、つけおきにシンク周辺を使った場合は念のため、水で洗い流して塩素の成分を取り除いておくと変色を防げますよ。
キッチンハイターでつけおきするときの注意点をチェック!
キッチンハイターには、取り扱い方法について注意書きが裏面ラベルに書かれています。
きちんと一読したうえで使用しましょう。
最後はキッチンハイターで食器をつけおきする際の、注意点についておさらいしていきます。
正しい割合で希釈する
キッチンハイターは、メーカーが基本的に原液で使用することを推奨していません。
そのため食器のつけおきに使う際には、規定通りに薄めて使いましょう。
換気する
塩素系漂白剤は、ツンとした塩素のニオイがします。
ずっと嗅いでると体調が悪くなってしまうことも。
そのため、きちんと換気した状態で、キッチンハイターのつけおきをしましょう。
ゴム手袋、マスク、保護メガネなどを着用する
キッチンハイターは肌に直接触れると炎症のおそれがあります。
また液体が飛び跳ねて目に入ると、最悪失明してしまうおそれも。
そのため、使用の際は念のためゴム手袋・保護メガネを付けておきましょう。
またマスクをつけておけば、塩素のニオイを直接吸引しにくくなりますよ。
つけおきの後の液体は混ぜずに捨てる
塩素の成分は、酸性の成分のものと混ざると人体に有害な塩素ガスを発生させます。
「混ぜるな危険」という表記のとおり、つけおきに使用した液体も絶対に混ぜないようにしましょう。
液体はそのままキッチンシンクに流せますが、排水口のゴミ受けに生ゴミがある場合は要注意。
生ゴミに柑橘類の皮や酢の成分が混ざった食品があると、塩素ガス発生の元となります。
お風呂場の排水口に液体を流すか、生ゴミを処分してから流すようにすれば安全です。
まとめ
この記事では、キッチンハイターで食器をつけおきする際の方法や注意点について紹介してきました。
- キッチンハイターとキッチン泡ハイターはつけおき時間が違う
- つけおきできない食器の素材がある
- 注意点をしっかり守ってつけおきする
キッチンハイターは、除菌・漂白・消臭にとっても便利な漂白剤です。
しかし、それと同時に強力な成分が含まれていることを意識して使用することが大切ですよ。
※ハイター®は花王株式会社の登録商標です。
※ワイドハイター®は花王株式会社の登録商標です。