苛性ソーダを使わない!手作り石けんが気軽に楽しめる「リバッチソープ」ってなに?【石けんカスタマイズ】

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ここ数年で「手洗いの頻度が増えた」という方はとても多いはず。皆さんは、ハンドソープをどのように選んでいますか?

いつも使っている製品は安心ですが、ずっと同じ使用感だとマンネリ化してきて、香りや使用感に飽きてしまうことも……。

どうせ毎日使うものであれば、少しでも気分が上がるものを置いておきたいものです。

そんなときにおすすめなのが、お手軽に自宅で試せるリバッチソープ

苛性ソーダも火も使わず、簡単にオリジナル石けんが作れちゃうんです。

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目次

材料2つからできる!「リバッチソープ」ってなんだろう?

理科の実験などで、石けんを作ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一般的な手作り石けんの材料は油と苛性ソーダ。この苛性ソーダが厄介で、劇物に指定されているため入手が困難な上、取り扱いにも細心の注意が必要です。

一方リバッチソープとは、すでにできあがった石けんを手で捏ねて、形を作りなおした石けんのこと。一から作るのではなく、石けんを「カスタマイズする」ようなイメージです。

きほんの材料は精製水と、石けん素地の2つだけ。火も使わないためお子様でも挑戦することができ、オリジナルの石けん作りとしては最も難易度が低いといえるでしょう。

精製水と石けん素地
精製水はドラッグストアなどで購入可能、石けん素地はすり下ろした固形石けんで代用可能です

石けん素地に少量の精製水を加えて手で練り込み、お好きな形に固め直すだけでプレーンな石けんが作れます。

その際、オイルやハーブなどの素材を足すこともできるので、今回は少しアレンジを加えたレシピを試してみましょう。

手作り石けんの材料。左から石けん素地、精製水、ハチミツ、植物性オイル

きほんの石けんレシピ

材料
  • 石けん素地…50g
  • 精製水…小さじ1と1/2
  • ハチミツ…小さじ1/2
  • 植物性オイル(今回はオリーブオイル)…小さじ1/2
用意するもの
  • ボウル
  • 撥水加工された紙コップやお菓子の型紙
  • 使い捨てゴム手袋

(使用する器具はあらかじめアルコール等で消毒しておきましょう)

石けん素地に精製水を加える様子

まず石けん素地を測りとったら、精製水を加えて全体によく馴染ませます。

石けん素地にオイルとハチミツを加える様子

石けん素地がまんべんなく湿ったら、オイルとハチミツを加えます。

石けん素地を練る様子

全体を練り込むように捏ね、細いペレット状の石けん素地を、固いペースト状にしていきます。

湯煎しながら石けん素地を練る様子

もし石けん素地が固くて、ひとまとまりにならないようであれば、写真のように湯煎しながら練ってもかまいません。お湯が入り込まないように要注意。

石けんを詰める型。紙コップを使用

全体がまんべんなく練れたら、石けんを詰める型を用意します。今回は紙コップを適当な大きさに切ったものを使いました。
お菓子の型などでもかまいませんが、後でハサミで切り開くので、使い捨てられるものを選びましょう。

材料をいれ、練上がった石けん素地を型に詰め、ティースプーンで押し固める様子

空気が入らないように、型に詰めていきます。ティースプーンなどでならしながら詰めるのがおすすめ。

型に詰め、空気を抜いた石けん素地

上からぎゅっと押して、空気が抜けたことを確認したら、そのまま風通しのいいところで一晩乾かします。

一晩乾かした石けん素地を型から外す様子

翌日乾いた石けんがこちら。ハサミで型紙を切り開いたら……

完成した手作り石けん

きほんの石けんの完成! スライサーで表面を平らにしたり、デザインナイフで図柄を彫ったりすることもできます。

手作り石けんで手を洗う様子

保湿効果のあるハチミツとオリーブオイルで、洗い上がりもしっとりすべすべ。洗浄力はもちろん通常の固形石鹸と変わりません。

練って固めるだけの超お手軽レシピで、オリジナルの石けんが作れました。

参考:化粧品成分オンライン(ハチミツの基本情報・配合目的・安全性)

素材を選んでカスタマイズ! アレンジソープを楽しもう

先ほどはベーシックなレシピを紹介しましたが、他の素材を加えることで香りや効能の違う石けんを作ることもできます。

粉末に挽いたハーブを入れれば手を洗うたびに香りを楽しめますし、化粧品用のクレイ(ガスールなど)を混ぜれば洗浄力が上がります。


今回はハーブとエッセンシャルオイル(ハッカ油)を使った、これからの季節に活躍しそうなアレンジを試してみましょう。

リバッチで作るミントソープ レシピ

材料
  • 石けん素地…50g
  • 精製水…小さじ1と1/2
  • ハチミツ…小さじ1/2
  • 植物性オイル(今回はオリーブオイル)…小さじ1/2
  • ドライペパーミント…小さじ1
  • ハッカ油…2滴

下準備として、スパイスミルなどでドライペパーミントを粉状に挽いておきます。
ハーブをそのまま使用すると、使用した際に下水管の詰まりの原因になるため要注意。

ペパーミントの粉末を混ぜ込んだ石けん素地

きほんの石けんと同様に全体をよく練り、このようなひとかたまりに。
ペパーミント粉末が偏らないようにしっかり混ぜましょう。

型に詰めたミントソープの石けん素地

型につめて風通しのいいところで一晩乾かし…

一晩乾かしたミントソープの石けん素地

翌日型から外したら完成! ミントソープができました。

ミントの香りには虫除けの効果があり、これからの夏の時期にとくにおすすめ。

洗い上がりもスッキリして清涼感抜群です。

※猫や鳥類、フェレットなどの小動物にはハッカ油を近づけないでください。

※刺激作用があるため目や粘膜等には触れないようご注意ください。

アウトドアに大活躍! 小さなリバッチソープを持ち歩こう

釣りやキャンプなどで、屋外の手洗い場に石けんがなくて困った経験はありませんか? とくに今の世情だと、しっかり手を洗えないのは不安なものです。

そんなときのために、小さくカットしたリバッチソープを携帯しておくのはいかがでしょう。

好みのサイズで固められて、包丁やカッターなどでの切り分けも簡単なので、小さなケースひとつでかさばらずに石けんを持ち運べます。

持ち運び用の手作り石けんのケースの材料。キーホルダータイプのピルケースと水切り用のスポンジ

筆者のおすすめは、キーホルダータイプのピルケース。

水切り用にスポンジを用意します(画像は排水溝のごみ取りスポンジ)。

ピルケースにカットしたスポンジを詰めた様子

ピルケースに収まるサイズにスポンジをカットして入れたら、簡易ソープボックスの完成!

持ち運び用の石けんケースに手作り石けんを詰めた様子

小さい型で成形するか、ナイフ等で小さく切り出したリバッチソープを入れて持ち運びましょう。

手洗い用に使うだけなら1〜2日ほどもつので、キャンプなどで重宝します。とくに先ほどのミントソープなら、蚊除けにもなって一石二鳥。

公園などのプチアウトドアに持っていくのにもおすすめです。

衛生のため、外で使用したら帰宅後に石けんを取り出してピルケースの中を水ですすぎ、よく乾かすようにしましょう。

オリジナルのリバッチソープで、毎日の手洗いが楽しいひとときに

今回ご紹介したレシピ以外にも、コーヒーや米ぬか、天然色素など、アレンジ次第で多彩なリバッチソープを作ることができます。

植物性オイルにお好きな香りのエッセンシャルオイルを数滴垂らせば香り付きのソープができますし、ブレンドしてオリジナルのアロマ石けんにも。何回かに分けて型に詰めて、切った断面に模様を作るのも楽しそうです。

毎日使うものだからこそ、お気に入りのオリジナルソープで手洗いを楽しい時間に変えてみてはいかがでしょうか?

※お肌の弱い方、お子様、お年寄りが使用される場合はエッセンシャルオイルの量をごく少量にするか、使用をお控えください。

※当記事は医学的な効果を保証するものではございません。使用感も個人の感想によるものです。

※お肌に異常を感じたらすぐに使用をやめ、専門の医療機関にご相談ください。また、当記事で紹介されている内容を使用したことによる健康状態の変化については、いかなる責任も負いません。

ライター

JUNERAYのアバター JUNERAY ライター

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、クラフトビアアソシエーション認定ビアテイスター。元家具屋で花屋でバーテンダー。デイリーポータルZ、オモコロなどで執筆中。古い賃貸マンションを酒と花だらけにして暮らしている。

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