子育てのミカタ!シヤチハタの『おててポン』と『お着替えできるポン』で時短しよう

「手洗い練習スタンプ おててポン」と「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」

「お外から帰ったら手を洗おうね!」
昨年は、お子さんへのこんな声かけがグンと増えましたね。
石けんが店頭からなくなったのは、記憶に新しいかと思います。

でも、お子さんの手洗いって想像以上に大変。
洗面所に手が届くように台にのぼらせて、服が濡れないようにまくり上げて、石けんを付けて、泡立てて30秒以上洗って…。

なかなかスムーズには、いきません。

そんな苦労を少しでも改善できるのが「手洗い練習スタンプ おててポン」です。
お子さんが楽しんで手洗いできるようにと開発されたこの商品。
今回は、「手洗い練習スタンプ おててポン」の開発・販売を手掛けていらっしゃるシヤチハタ株式会社の広報 向井博文さんに、誕生のストーリーや効果的な使い方などをお伺いしました。
さらに、お子さんの着替えをお手伝いしてくれる「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」についてもご紹介。

「最近、子育てに追われているな~」という方、スタンプがあなたのミカタになってくれるかも!?

取材協力:シヤチハタ株式会社

\お伺いしたのはこの方/

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さんの写真
シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん
目次

手洗いのミカタ!「手洗い練習スタンプ おててポン」とは?

「手洗い練習スタンプ おててポン」

ポンポン押せるスタンプでおなじみの企業”シヤチハタ”。
正しくはシヤチハタ株式会社。
1925年に創業以来、一世紀ちかく文具印章関連商品の開発・製造・販売を手掛けていらっしゃる名古屋の企業さんです。

そんなシヤチハタさんが、2016年に発売したのが「手洗い練習スタンプ おててポン」。
お子さんの手洗いに着目した、まったく新しいスタンプです。

手を洗う前に手のひらにスタンプして「押された印影が消えるまで手洗いしましょう」という商品。

手洗いの重要性が広く認知された2020年のコロナ禍では、3、4月で累計10万個以上も出荷したそうです。

そんな、スタンプと手洗いを結び付けた、誕生のストーリーに迫ります!

創業以来初の商品化!“消す”ことを目的にしたスタンプ

「手洗い練習スタンプ おててポン」
もちやぷらす編集長・和田

「手洗い練習スタンプ おててポン」は、どういった経緯で誕生したのでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

名古屋芸術大学との産学連携活動のなかで提案された、スタンプの新しい用途アイデアがもとになっています。
そこから、正しい手洗いを楽しくサポートできるスタンプとして商品化しました。

もちやぷらす編集長・和田

最初、このアイデアを提案されたとき、皆さんの反応はいかがでしたか?

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

子どもの手に“しるし”をスタンプし、石けんを使ってそれを消すことで、手を洗ったかどうかを保護者が確認できる提案。
これまで肌に付けて使うスタンプのアイデアはありましたが、スタンプされた“しるし”を消すことで価値を見出す発想に大変感心しました。
機能的で楽しいスタンプの用途だと思いました。

もちやぷらす編集長・和田

たしかに、”しるしは消えないもの”という思い込みがあると、出ないアイデアですよね。
肌に直接スタンプする商品は、これまでにない提案だったのでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

これまでも「肌に直接スタンプする」という観点の商品を検討したことはありますが、商品化には至っていませんでした。

もちやぷらす編集長・和田

意外です!

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

肌に直接スタンプする商品は「手洗い練習スタンプ おててポン」が初めてになります。
ちなみに、肌にインキを付けて使用する商品は、手形スタンプパッド「PARM COLORS(パームカラー ズ)」「てがたすたんぷセット」などを発売しています。
また、筆記具では、スポーツ観戦やイベントで肌に直接描くことができる「フェイスペイントマーカー」を、2021年4月に発売しております。

フェイスペイントマーカー

「フェイスペイントマーカー」の商品写真
「フェイスペイントマーカー」の使用写真
もちやぷらす編集長・和田

「フェイスペイントマーカー」は、お子さんも喜びそうな商品ですね。
使ってみたい!

技術のノウハウを集結!約30秒で落ちるインキ

もちやぷらす編集長・和田

インキは、新たに開発されたものなんですか?

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

はい、新たに専用のインキを開発しました。
紙に押すインキと違い、手に押しても安全で、石けんを使って30秒ほどこすり合わせて落ちるようなインキが必要だったからです。

もちやぷらす編集長・和田

お子さんの肌に付けるものですもんね。普通のインキとは、ずいぶん条件が違う。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

そうなんです。
インキには、食用色素を使用しています。
インキの種類によって手への染着性が異なるため、インキの配合バランスに苦労しました。

もちやぷらす編集長・和田

そこまでして、洗う時間を約30秒にしたのには、何か理由があったのでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

企画立案時に、しっかりとした手洗いのためには、手洗いの歌など時間をかけて手洗いをすることが推奨されおり、その情報 を参考にしました。

「手洗い練習スタンプ おててポン」を使って手洗いする子ども
「手洗い練習スタンプ おててポン」を使って手洗いしている様子
もちやぷらす編集長・和田

なるほど!手洗いの効果を発揮するための時間だったんですね。
でも、そういった難しいインキを開発できるのは、シヤチハタさんのノウハウがあってこそだと思います。
インキの色がピンクとブルーなのも、何か理由があるんでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

いくつかの候補から、試作を繰り返して検証を進めました。
肌に押したときの、スタンプの見やすさや、子どもらしい明るい色であることから、ブルーとピンクを採用しました。

もちやぷらす編集長・和田

色選びにも、気遣いが感じられますね。
石けんの種類によって落ちにくい、落ちやすいなどはあるんでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

一般的な手洗い石けんであれば、 しっかり手を洗うことで落ちます。
ただ、手を洗う直前にスタンプして使用する想定なので、スタンプして30秒以上経過すると落ちにくくなるので気を付けてくださいね。

もちやぷらす編集長・和田

承知しました!

子どもの手洗いを追求したデザイン

「手洗い練習スタンプ おててポン」の陰影
「手洗い練習スタンプ おててポン」の陰影
もちやぷらす編集長・和田

スタンプの印影のデザインはバイキンなんですね。かわいい。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

お子さんに「手についたバイキンをやっつけよう!」と使い方が楽しく教えられるように、手をひろげたかわいらしいバイキンにしました。
お子さんが怖がらないように、イラストのテイストは工夫しました。

中日ドラゴンズのドアラの「手洗い練習スタンプ おててポン」
中日ドラゴンズのドアラの「手洗い練習スタンプ おててポン」
中日ドラゴンズのドアラの「手洗い練習スタンプ おててポン」の陰影
中日ドラゴンズのドアラの「手洗い練習スタンプ おててポン」の陰影
もちやぷらす編集長・和田

お子さんが怖がらないように、という配慮はさすがですね!
大人が思う以上に、怖がり屋さんなので…。
パッケージにもそういった工夫があるのでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

パッケージのデザインはとても苦労しました。
新しい使い方の商品であること、また従来のスタンプの使い方とはまったく異なること。
この2点を、どう表現すればひと目で商品の使用目的が伝わるかを悩みました。

もちやぷらす編集長・和田

新しい視点の商品ならではの課題ですね。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

そこで、「手洗い練習スタンプ」という表現を一番目に付くようにレイアウトし、清潔感、子どもらしさ、楽しさなどが伝わるようなパッケージにしました。

「手洗い練習スタンプ おててポン」のパッケージ
「手洗い練習スタンプ おててポン」のパッケージ
もちやぷらす編集長・和田

用途が分かりやすいデザインですね!
使い方の説明もわかりやすい。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

スタンプ本体は、お子さんでも持ちやすい大きさ、持ったときに柔らかくてやさしい感触を感じてもらえるように意識しています。
また、洗面台に置いても違和感なくて安定するシルエットを重視し、キャップがなくならないようにヒンジ式を採用しました。

※ヒンジ式:キャップと本体が離れないようになっていること

「手洗い練習スタンプ おててポン」の商品写真
ヒンジ式のキャップ
もちやぷらす編集長・和田

お子さんでも押しやすいのは、ポイントが高いですね。一人でも使えるのは、親にとっても助かります。
個人的には、キャップが手の形になっていて、さらに縦置きできるのが「すごい!」と思いました。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

キャップの手の形についてお褒めいただき光栄です!
手に押すという行為を小さなお子さんが怖がらないように、「ハイタッチ!」のような楽しいイメージで、手に押せるように手の平のデザインをキャップに取り入れました。

もちやぷらす編集長・和田

お子さんへの配慮が行き届いた「手洗い練習スタンプ おててポン」。
実は「おててポン」というネーミングも、小さなお子さんでも覚えやすくて言いやすいという発想からなんだそうですよ。

時短のミカタ!「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」に注目

「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」のパッケージ
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」

シヤチハタさんのスタンプには、育児の時短ができるものもあります。
それが「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」です。

洋服や下着の内側にスタンプすることで、お子さんが一人で着替えをしやすくなるというアイテム。
いったい、どんなスタンプなんでしょうか。さっそくお伺いしてみましょう。

子育ての実体験から生まれた「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」

「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」を洋服に押印する様子
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」を洋服に押印して使います
シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」は、お子さんの着替えをサポートできる商品です。
また、着替えを覚えてもらう“しつけ”にも役立てることもできます。

もちやぷらす編集長・和田

お子さんの着替えって、本当に大変ですもんね。
とくに朝は時間がないので、「もぉ〜」ってなっている親御さんは多いかと思います。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

そんな方々に、便利に使えて時短につながる商品を考えていたなかで開発されました。
実は、企画担当者自身も子育て世代で、日々悪戦苦闘する実体験が大きかったようです。
「お着替えできるポン」は「子育て世代の困り事を解決する商品を開発したい」という企画担当者の企画意図が反映されています。

もちやぷらす編集長・和田

なるほど。実体験を活かしたスタンプなんですね。
ぜひ友人に勧めてみたいと思いますが、どのように使えばいいのでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

洋服や下着に「お着替えできるポン」をスタンプしていただき、そのスタンプされたどうぶつを目印にすると正しいお着替えができますよ。

もちやぷらす編集長・和田

おー!簡単ですね!

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

内側か表側か、スタンプする面によって位置は変わりますが、普段は見えないように内側にスタンプされることを想定しています。

もちやぷらす編集長・和田

着用時に、子どもさんと動物の目が合うようなっているんですね。
こういったアイデアは「お着替えできるポン」のアイデアと一緒に出たのでしょうか。

「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」の使い方

「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」の使い方
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」を押印する場所
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」の使い方
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」のイラストと目があったら正しい向きとわかります
シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

そうです。
・お子さんが1人で正しい向きで着替えられるようにする
・お子さんに正しい向きで着替えることに関心を持たせる

という要件をクリアし、お子さんが楽しく“まえうしろ”のしるしを探して着替えられるというアイデアをかたちにしました。

もちやぷらす編集長・和田

着替えを楽しんでできるというコンセプト、素敵です!

子どもと楽しくお着替えレッスン!

「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」の陰影
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」の陰影
もちやぷらす編集長・和田

スタンプのイラストを、イヌやネコなどの動物にしたのにも理由があるんでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

印面のデザインは「目が合う向きを探してお着替えしよう」と子どもと楽しくコミュニケーションをとりながら教えられるように、目のついたかわいいどうぶつイラストにこだわりました。

もちやぷらす編集長・和田

インキが別になっていて、専用の容器に入れ、スタンプに付ける。
この使い方は独特だと思うのですが、なぜ、この方法を採用されたのでしょうか。

「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」の商品写真
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」のセット内容
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」の使い方の図
「まえうしろ目印スタンプ お着替えできるポン」の使い方
シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

ポンポン押せる浸透印ではなく、ゴム印とスタンプ台を採用した理由は、ゴム印であれば
印面に付着したインキ分だけを布に押せて、簡単にスタンプできるからです。

もちやぷらす編集長・和田

押す側の便利さも考えられているんですね。
インキは洗濯しても落ちないのでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

洗濯しても落ちにくいインキになっています。
当社が販売する商品のなかには、洗濯しても消えないことを考慮したものもありますので、そのインキをべース に新規で開発しました。

もちやぷらす編集長・和田

専用のインキなんですね。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

肌に触れるので、まず安全性に配慮しました。そして、小さなお子さんの濃色の肌着の生地でも、しっかり見えるブルーとピンクのインキにするために工夫しました。

もちやぷらす編集長・和田

インキがつきやすい素材、つきにくい素材などはあるんでしょうか。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

衣類の布にはさまざまな素材が使われています。
素材だけでなく織り方によってもインキのつきかたは異なりますので、素材を特定しての回答は難しいですね。商品説明のなかでもその旨を記載させていただいています。

「お着替えできるポン」は、実体験がいかされたスタンプです。
それゆえに、子どもさんへの配慮はもちろん、スタンプを押すときの利便性も考えられています。

お子さんが一人で着替えできるようになれば、かなりの時短になりますし、育児の負担も減ります。
時間に追われがちな子育て世代の皆さま、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

まだある!子育ての時短に使えるアイテム

シヤチハタさんの商品には、『おててポン』と『お着替えできるポン』以外にも、子育て世代におすすめしたいアイテムがあります。
ラインアップをご紹介!

おなまえスタンプ

「おなまえスタンプ」の商品写真

お子さんの持ち物の名前書きをサポートしてくれるスタンプ。素材を選ばず、カンタン・キレイ・スピーディに名前をスタンプすることができます。
ゴムシートをセットするだけで、専用の名前スタンプがその場で作れる優れものです!

おなまえスタンプ おむつポン

「おなまえスタンプ おむつポン」を使う様子の写真

表面に凹凸があり文字が書きにくいオムツへの名前書きが、ひと押しするだけで簡単に行うことができます。数の多いオムツの名前書きには、もってこいの商品です。

子どもとのコミュケーションをサポートするアイテムも

いいね!スタンプくん

「いいね!スタンプくん」

答案用紙や宿題などに押して使うスタンプ。お子さんのやる気を刺激するポジティブなメッセージ入りスタンプです。

ペタペタおえかき 5色セット

「ペタペタおえかき 5色セット」

指で絵を描く、新しい感覚のお絵描きツール。色を混色して、伸ばして、貼り付けて絵を描く新感覚の絵の具。水や筆を使わないので、準備や片付けもラクラクです。 おうち時間の遊び道具としても活躍しそう!

まとめ

スタンプと子育て。
いっけん関係のないように感じますが、アイデア次第で子育てをサポートするアイテムになるんですね。

シヤチハタ株式会社 広報 向井博文さん<br>

子育て世代の困り事を解決できる商品や、全ての方々が便利で安心・安全に楽しく使える商品を、これからも開発してまいります。

とのことなので、今後も「手洗い練習スタンプ おててポン」や「まえうしろ目印スタンプお着替えできるポン」のような、育児の時短が叶うスタンプの開発に期待したいですね。

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ライター

和田まりのアバター 和田まり 編集長

お一人さま歴20年以上のアラフォー女子。掃除・洗濯・料理など、家事一切を外注したいタイプ(お財布事情が許せば)。だるま職人を目指し、28歳で大阪から群馬へ移住、30歳でライターを目指し東京に引っ越し、現在は名古屋在住。趣味は非常階段巡り(建築の方)とプロレス観戦。ゴキブリ専門ライターとしても活動中!「ゴキラボ」https://goki.jp/

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