キッチンの掃除をはじめると、調理家電のさまざまな汚れが目につき、どうやって掃除したらよいのか途方に暮れることはありませんか?
電子レンジの庫内に謎の汚れが蓄積。
電気ポットに白いコンクリートのような物体が固まっている……。
炊飯器のフタを洗ってもなんだか臭う……。
これらキッチン家電の汚れ原因は共通しているので、まとめて大掃除してしまうのが効率的!
今回は、重曹とクエン酸を使ったキッチン家電の掃除方法をわかりやすくご紹介しています。
キッチン家電をまとめてピッカピカにリセットしちゃいましょう♪
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キッチン家電が汚れる原因は何?
キッチン家電は、リビングなどほかの場所にある家電よりも圧倒的に汚れやすいですよね。
それはキッチンで扱う油や水がおもな原因です。
また、食品を直接中に入れて調理をする家電には、ソースやしょうゆなどの調味料、そして食品のカスなどがこぼれています。
それらの汚れは時間がたつとベトベト汚れになり、さらに時間がたつとその上にホコリがついて固いガンコ汚れとなっていくのです。
そのほか、人の手が触れる家電の取っ手部分には皮脂汚れが付きます。
皮脂汚れは、時間がたつとホコリや細かいゴミが付着し、黒っぽくなってしまうのです。
キッチン家電の大掃除には重曹とクエン酸が使える!
キッチン家電で落とすべき汚れには、アルカリ性と酸性両方の性質を持ったものが混在しています。
そのため両方に対応する洗剤を使う必要があるのです。
キッチン周りの酸性汚れには次のようなものがあります。
- 油汚れ
- 皮脂汚れ
- 調味料の液だれ
キッチン周りのアルカリ汚れには次のようなものがあります。
- 水垢
- 石鹸カス
- 電気ポットの白い汚れ
酸性汚れには「アルカリ性」の性質を持った洗剤、アルカリ性汚れには「酸性」の性質を持った洗剤を使うのが効果的です。
重曹は水に溶かすと「弱アルカリ性」の性質を持ち、またクエン酸は水に溶かすと「酸性」の性質を持ちます。
ですから重曹とクエン酸を併用すれば、キッチン家電のさまざまな汚れに対処できるというわけなんです。
さらに重曹には研磨力もあります。
家電にこびりついてしまった汚れをこすり落としたいという場合に活躍してくれますよ。
重曹やクエン酸は食用にも使われるほど安全なもの。
食品を調理する家電の掃除には、安全な洗剤を使いたいという方にも安心ですね。
キッチン家電の掃除に重曹を使う方法
重曹は粉状のまま掃除に使うこともありますが、重曹水のスプレーまたはペースト状にしておくと幅広く使えるので便利です。
掃除にとりかかる前に作っておきましょう。
キッチン家電の表面についた汚れは、ほぼ重曹スプレーで落ちます。
重曹スプレーで落とせない汚れを落とすときには、重曹ペーストや粉状の重曹を使用するのがおすすめです。
それでは、重曹スプレーと重曹ペーストの作り方をご紹介します。
重曹スプレーに必要なもの
- スプレーボトル
- 重曹小さじ1杯
- お湯100ml(40℃くらい)
重曹スプレーの作り方
- スプレーボトルにお湯を入れる
- さらに重曹を入れる
- スプレーボトルのフタをしてよく振り混ぜる
重曹は水に溶けにくい性質を持ちますが、お湯なら溶けやすくなります。
重曹ペーストに必要なもの
- 重曹大さじ2杯
- 40℃くらいのお湯大さじ1杯
- 重曹ペーストを入れる器(小皿またはカップ)
- スプーン
重曹ペーストの作り方
- 器に重曹を入れる
- さらにお湯を加える
- スプーンでよく混ぜる
- ペースト状になったら完成
重曹スプレーや重曹ペーストを作るときには、アルミ素材を使わないようにしましょう。
アルミ素材は、アルカリ性の洗剤を使用すると変色するおそれがあります。
同じく掃除をするときにも、アルミ素材には使用しないでください。変色や黒ずみの原因となります。
キッチン家電の掃除にクエン酸を使う方法
クエン酸で落とせる汚れは白いガサガサしたウロコのような汚れや、湯沸かしポットの底にたまった白い粉のような汚れです。
白い汚れの正体は水垢。水垢とは、水道水の中にあるカルシウムやマグネシウム・ケイ素といったミネラル分が残って結晶化したものを指します。
白く固まった水垢汚れは、粉状のクエン酸またはクエン酸スプレーを使用して落としていきます。
クエン酸スプレーの作り方は簡単!
スプレーボトルに、水200mlとクエン酸小さじ1杯を入れて混ぜるだけです。
クエン酸スプレーは、作り置きをすると変質のおそれがあります。
もし余ったら、ほかの場所の掃除で使い切りましょう。
クエン酸スプレーの活用法はこちらの記事でもくわしく解説していますので参考にしてくださいね。
キッチン家電10種の掃除方法をまとめてご紹介
キッチン家電をまとめて掃除する前に、それぞれの家電の掃除方法について確認しておきましょう。
ここでは、重曹とクエン酸をキッチン家電掃除にフル活用する方法をお伝えしますので参考にしてくださいね。
【1】重曹で電子レンジの掃除をする方法
電子レンジでもっとも気になるのは、庫内にこびりついた茶色いベトベトした汚れではないでしょうか。
庫内が白いタイプの電子レンジでは、使用するたびにテンションが下がりますよね。
レンジは、今や全世帯でフル活用されているといっても過言ではないメジャーな家電。
おもに食品による油汚れが蓄積するのは当然ともいえます。
そんな電子レンジの庫内に蓄積した汚れの撃退には重曹の出番!
油汚れを落とすのが得意な重曹を活用しましょう。
準備するもの
- 重曹ペースト
- ラップ
- スポンジ
- ふき取り用クロス
【電子レンジ掃除の手順】
- 汚れ部分に重曹ペーストを塗る
- その上からラップを貼り付ける
- 30分くらい放置して汚れをゆるませる
- スポンジで汚れをこすり落とす
- クロスでふき取って完了です
汚れがなかなか落ちないときには、放置する時間を延長してください。
しっかり時間をかければ、汚れが浮き上がりやすくなりますよ。
また、臭いが取れない場合にはクエン酸スプレーを使ってみましょう。
庫内にクエン酸をシュッとスプレーし、あとでふき取っておけば消臭完了です。
電子レンジの外側は、重曹スプレーとふき取り用クロスを使って黒ずみを拭き掃除しましょう。
電子レンジの裏側や下にあるホコリも忘れずに除去してくださいね。
電子レンジをヘビロテするご家庭では、こまめに庫内をメンテナンスするのがおすすめです。
レンチンだけで簡単に庫内を掃除する裏ワザがありますので取り入れてみてください。
電子レンジの掃除には、重曹以外にもセスキ炭酸ソーダが役立ちます。
セスキ炭酸ソーダは、とくにギトギトした油汚れを落とすのに適しているのです。
重曹でムリだった場合は、セスキ炭酸ソーダを使ってみては。
【2】オーブントースターの掃除方法
トースターは、内部にパンくずなどの食品カスがたまりがちですね。
その上に食品から出る油汚れが付着して蓄積しています。
こういったトースターの汚れは、発火の原因になりかねません。ですので、しっかり掃除しておくことが重要になります。
それではオーブントースターの掃除をしていきましょう。
【準備するもの】
- ヘラやハケ
- 重曹スプレー
- キッチンペーパー
- 雑巾
【オーブントースターの掃除手順】
- オーブントースターのトレイや網を取り外す
- トレイや網に重曹水をスプレーし、キッチンペーパーで包む
- 庫内の食品カスをヘラやハケで外へ掃き出す
- 庫内に重曹スプレーをしてキッチンペーパーを貼り付ける
- 汚れが浮き上がるまで放置する(30分くらい)
- トレイ・網・庫内を雑巾で水拭きする
- 乾燥させてから部品を元通りにセットして完了
この方法で落ちなかった汚れは、重曹ペーストを利用してこすってみましょう。
ただし、ヒーター部分をゴシゴシこするのは避けてください。
ヒーター部はひびが入りやすく、故障やけがの原因となるおそれがあります。
ヒーター部の汚れは、やさしく水拭きして落としましょう。
オーブントースターのトレイがアルミ製の場合、重曹を使うのはNGです。
変色したり黒ずんだりする場合があるからです。
アルミ製の部分には中性洗剤を代用するのが無難です。
ウタマロクリーナーや食器用洗剤を使いましょう。
【3】炊飯器の掃除方法
炊飯器は、お米を炊くときに高温多湿となりますので、掃除をせずに放置しておくと雑菌が発生することになります。
できれば使うたびに細部まで洗っておくのが理想です。
とはいえ、炊きあがったご飯を何時間も保温状態にして放置したり、掃除をせずに次の炊飯をおこなったりすることもありますよね。
ためてしまった汚れはしっかり大掃除してリセットしましょう。
炊飯器を掃除するときにはまず、外せるパーツはすべて外します。
食器用の中性洗剤とスポンジを使ってすべてのパーツを洗いましょう。
落としにくい細部の汚れには、綿棒を使用するのがおすすめ。
綿棒にクエン酸スプレーを吹き付けて細部を掃除すれば、臭い落としにも役立ちますよ。
炊飯器の外回りを掃除するときには、重曹スプレーを使います。
重曹スプレーを染み込ませたクロスで汚れをふき取ります。
パーツの洗浄が終わったらよく乾かして元に戻します。
その後臭いが残っているときにはクエン酸を使って炊飯器の消臭をしましょう。
【炊飯器の消臭をする手順】
- 炊飯器の内釜に7~8分目まで水を入れる
- さらにクエン酸20g(大さじ1杯くらい)を入れる
- 白米メニューの(早炊き)コースをスタートする
- 炊飯が終わったら保温を切る
- 1時間くらい放置して熱を冷ましながら汚れを浮かせる
- 熱が冷めたらパーツを外す
- パーツを中性洗剤で洗う
- パーツを乾かす
- パーツが完全に乾いたら炊飯器にセットして元に戻して完了
炊飯器には想定外の汚れがたまっています。
使うたびにフタを洗っているのになんだか臭う……というときには、一度クエン酸と水だけを入れて炊飯するという方法を取り入れてみてください。
【4】電気ポットの掃除方法
電気ポットの掃除といえば、クエン酸が大活躍です。
クエン酸さえあれば簡単に大掃除ができてしまいますよ。
【電気ポットの掃除手順】
- 電気ポットを水で満タンにする
- さらにクエン酸を大さじ1~2杯入れる
- スイッチを入れて沸騰させる
- 沸騰したら2時間くらい放置する
- 汚れを浮かせるように電気ポットを軽く振る
- お湯を捨てる
- 電気ポットを再び水で満タンにする
- スイッチを入れて沸騰させる
- 沸騰したお湯を捨てて完了
電気ポットの内部にたまった白い汚れは、これですっかりきれいになります。
外回りの汚れは、クエン酸スプレーを使えばOKです。
電気ポットの汚れは蓄積すると落としにくくなってしまいます。
少なくとも3か月に一度は、クエン酸を使ったお手入れをしておくのがおすすめです。
【5】IHコンロの掃除方法
いつの間にかついて落ちなくなったIHコンロの焦げ汚れには、重曹ペーストが役に立ちます。
10分もかからず汚れをスッキリ落とせますよ。
【IHコンロを重曹ペーストで掃除する手順】
- IHコンロの汚れ部分に重曹ペーストをのせる
- くしゃくしゃにしたラップで軽く円を描くように汚れをなじませる
- 汚れが浮いてきたら水拭きをする
- 固く絞った布巾で拭きあげて完了
IHコンロはゴシゴシこすると細かい傷がついてしまいます。
力加減には十分気をつけて掃除しましょう。
【6】冷蔵庫の掃除方法
冷蔵庫掃除に必要なものは、重曹スプレーとキッチンペーパーです。
重曹をスプレーしてふき取る作業を繰り返していきます。
大掃除を冬におこなうなら、食品を全部外に出して掃除するのがおすすめ。
出した食品はベランダや温度が低い部屋に一時置きしておきましょう。
拭き掃除は基本的に上から下という流れでおこなってください。
パッキンや細かいパーツなども取り外してしっかり掃除してください。
重曹で拭いた後に白い拭き後が残ってしまった場合は、クエン酸を使用するのがおすすめです。
クエン酸をシュッとスプレーすれば中和反応で拭き後がサッと消えますよ。
冷蔵庫の掃除が終わったら食品を整頓しながら収納します。
古くなった調味料は、断捨離してから収納するとよいですね。
【7】コーヒーメーカーの掃除方法
コーヒーメーカーでとくに気をつけたいのが水垢汚れ。
水垢はアルカリ性の性質を持つため、コーヒーの大事な風味である「酸味」を中和作用によって失わせてしまうのです。
ですからコーヒーメーカーの掃除では、水垢をしっかり除去することが必要となります。
水垢に効果があるのはクエン酸!
クエン酸を活用してコーヒーメーカーの大掃除をしていきましょう。
手順を紹介しますので参考にしてくださいね。
【コーヒーメーカーの掃除手順】
- 給水タンクに水を満タンまで入れる
- さらにクエン酸(10gくらい)を入れる
- コーヒーの粉を入れずにドリップする
- ここまでの工程を3~4回繰り返す
- 水だけでドリップする
- 乾拭きして完了
コーヒーメーカーのフィルターなどについた黒い汚れが気になるときには、重曹ペーストを使いましょう。
汚れが気になる部分に重曹ペーストをつけて、歯ブラシなどでこすれば黒ずみが落ちますよ。
【8】食洗器の掃除方法
食洗器に蓄積した汚れは、オキシクリーン®で落とすことができます。
食洗器をオキシクリーン®で大掃除する方法はシンプル!
手間は1分、あとは自動で洗浄できますのでほかの場所の掃除をしている間に食洗器の大掃除をしてしまいましょう。
【食洗器をオキシクリーン®で洗浄する手順】
- 食洗器内のゴミを取り除く
- オキシクリーン®を大さじ1杯投入する
- 標準コースで運転を開始する
- 運転が終わったら庫内の拭き掃除をする
オキシクリーン®にはアメリカ版と日本版があります。
食洗器の洗浄ではどちらを使ってもかまいません。
また、オキシクリーン®がないときには代用品を使うこともできます。
100均やドンキ、ドラッグストアなどで購入できる代用品はこちらの記事でも紹介していますので参考にしてください。
※オキシクリーン®はチャーチ・アンド・ドゥワイト・カンパニー・インコーポレイテッドの登録商標です。
また、食洗器の臭いが気になるときにはクエン酸を活用すると臭いが軽減されるのでおすすめです。
クエン酸で食洗器のニオイ除去をする方法はとっても簡単!
食洗器にクエン酸を投入して一回運転するだけです。
【クエン酸で食洗器の掃除をする手順】
- 食洗器にクエン酸を投入する(大さじ3杯くらい)
- 標準コースで運転開始する(お手入れコースがあればそちらを運転)
- 運転後に汚れが残っていたらクエン酸スプレーを拭きかけて、綿棒などで汚れを落とす
食洗器の掃除に重曹を使うのは避けたほうがよいですね。
重曹は水に溶けにくく、研磨作用で庫内に細かい傷がついてしまうかもしれません。
【9】卓上IHコンロの掃除方法
IHコンロ汚れで気になるのは茶色い焦げ汚れではないでしょうか。
吹きこぼれやなべ底についている汚れは、調理中に落ちた油など、おもに酸性の性質を持っています。
IHコンロにこびりついたそれらの酸性汚れを落とすには、アルカリ性の性質を持った洗剤を使うのが効果的です。
アルカリ性の洗剤には重曹・セスキ・オキシクリーンなどがありますが、ここでは重曹を使った方法をご紹介します。
【準備するもの】
- 重曹(粉状)
- アルミホイル(またはラップ)
- 水
【重曹でIHコンロを掃除する手順】
- 汚れの上に重曹を粉のままふりかける
- 重曹に水を少量かける
- アルミホイルを丸めて汚れ部分を軽くこする
- アルミホイルが汚れたら新しいものにかえてこする
- 汚れがなくなったら完了
IHコンロの汚れ落としは、この方法なら5分もかからずキレイにできるのでおすすめです。
アルミホイルの代わりにスポンジを使うのは避けましょう。
スポンジが重曹や水を吸い取ってしまうので、汚れ落としに時間がかかるようです。
【10】ミキサー・ブレンダーの掃除方法
ミキサーやブレンダーの掃除には重曹がおすすめです。
重曹は食用に使われるほど安全性の高いものなので、内部の掃除にも安心して使えます。
重曹を使ってミキサーやブレンダーの掃除をする方法は簡単!
重曹とぬるま湯を入れてスイッチオン!混ぜるだけです。
それでは手順を解説します。
【重曹でミキサーやブレンダーを掃除する手順】
- ミキサー・ブレンダーにぬるま湯を半分くらいまで入れる
- さらに重曹を小さじ1杯入れる
- フタを閉めてスタートボタンを押し、1分ほど運転を継続する
- 運転を停止して5分ほど放置する
- 中身を捨てる
- ぬるま湯を半分くらい入れる
- もう一度運転させる(1分くらい)
- 中身を捨ててよくすすぎ、乾かす
臭いが気になるときには、クエン酸を使うのもおすすめです。
重曹とともにクエン酸も投入してみましょう。クエン酸は重曹の半分くらいの量を入れてください。
重曹とクエン酸を混ぜると、シュワッと泡が出ます。
結構勢いよく泡立つため驚くかもしれませんが、無害ですので心配はいりません♪
まとめ
キッチン家電の大掃除で、どんな洗剤を使ったらよいか迷うときには重曹やクエン酸を使うのがおすすめです。
重曹やクエン酸は、食用にも使われるほど安全性の高いものです。
また重曹とクエン酸を使えば、キッチン家電に蓄積している油汚れやホコリを十分キレイにすることができます。
重曹はおもにキッチン家電の油汚れ、クエン酸はおもにキッチン家電の臭い除去に役立ちます。
重曹とクエン酸は水に溶けると汚れ原因物質を分解して中和するというはたらきがあるのです。
大掃除では、汚れや洗剤の特徴をあらかじめよく理解して、効率よく作業をはじめてくださいね。
\換気扇・コンロ・シンクも!まとめてキレイ/