クエン酸や酢は汚れを落とすのに効果的ですが、性質などの特徴を知って正しい使いかたを身につけておくことが大切です。
適していない汚れに使った場合には効果が得られないだけでなく、間違った使いかたをすると大きな事故につながってしまうこともあるからです。
こちらのコラムでは、クエン酸や酢を使って効果的に落とせる汚れの種類と、具体的な洗浄方法使用時の注意点について解説します。
クエン酸や酢で効率よく掃除をするためにも、ぜひ参考にしてください。
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クエン酸や酢を使って効率よく汚れを落とそう!
クエン酸は100円ショップやホームセンターなどで市販されていますが、使ったことがない場合は買うのに抵抗があるかもしれません。
その場合は、身近にある酢で代用もできるのでぜひ試してみてください。
クエン酸と酢は同じ酸性の性質をもっていて、汚れ落としに効果があるんです。
酸性のクエン酸や酢で落とせるのはアルカリ性汚れ
酸性の性質をもつクエン酸や酢は、アルカリ性の汚れ落としに効果があります。
アルカリ性の汚れはキッチンシンクの水垢や電気ポットのカルキ汚れのほか、トイレの黄ばみなどがあります。
アルカリ性の汚れ落としは「レモン」でも代用できる
酢のニオイに抵抗があるという場合は、アロマオイルやハッカ油などを数滴たらすと気になりにくくなります。
どうしても酢のニオイが気になるというかたは、「レモン」を使ってみるのもおすすめです。
レモンもクエン酸や酢と同じ酸性の性質をもっていて、掃除にも効果があります。
ただしレモン汁は1個から少量しか取れないので、たくさんの汚れを落としたい場合はクエン酸や酢を使ったほうがいいかもしれません。
クエン酸スプレーを作ってみよう
クエン酸は100円ショップやホームセンターなどで市販されていて、手軽に購入することができます。
すぐに使える水溶液のスプレータイプと水に溶かして使う粉末タイプがあります。
400gや1kgなど容量が多い粉末タイプは水溶液タイプよりもコストパフォーマンスが高いのでおすすめですよ。
水溶液は自分でも簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。
クエン酸スプレーの作りかたと使いかた
ここでは、クエン酸スプレーの作りかたについて見ていきましょう。
準備するもの
- 粉末タイプのクエン酸
- 水
- スプレーボトル
作りかたは簡単で、スプレーボトルに水200mlあたりクエン酸小さじ1を入れて振り混ぜるだけで完成です。
もし酢を使って作る場合は、酢と水を1:1の割合で混ぜてください。
基本的な使いかたは汚れに直接スプレーを吹きかけて拭き取るか、雑巾などにスプレーして使う方法になります。
さらに効果的な方法は、このあとあらためて解説します。
酢は揮発性が高いので二度拭きしなくてもいいですが、クエン酸は素材に酸が残ってしまうので仕上げ拭きが必要です。
重曹と混ぜた意外な活用法もある
クエン酸と重曹を混ぜると化学反応によって発泡し、泡の力で汚れを浮かして落としやすくする効果があります。
発泡する泡は二酸化炭素の炭酸ガスで、人体には無害なので安心してくださいね。
ただし、泡はクエン酸と重曹の性質を打ち消し合う作用で発生することから、泡自体には洗浄効果がないということも覚えておきましょう。
クエン酸や酢を使うときの注意点
クエン酸や酢は使いかたを間違えてしまうと取り返しのつかないことになったり、重大な事故につながったりするおそれがあります。
塩素系漂白剤との併用は危険!
酸性の性質をもつクエン酸や酢に塩素系漂白剤が混ざると、塩素ガスが発生するので大変危険です。
塩素ガスは中毒症状により命を落とすこともある猛毒なので、クエン酸や酢を塩素系漂白剤と併用することは絶対に避けましょう。
カビ落とし洗剤も塩素系の場合が多いので注意してくださいね。
酢を使う場合は糖分の含まれていないものを選ぼう
掃除に酢を使う場合は、穀物酢またはホワイトビネガーがおすすめです。
すし酢など糖分が含まれているものを使うと、素材がベタついてしまうことがあります。
素材によっては傷めてしまうこともある
クエン酸や酢の酸性の性質をもつものは素材との相性もあります。
金属類は黒ずんでしまうおそれがあり、畳や白木も変色する可能性があるんです。
もし不安な場合は、目立たない場所で問題なく使えるか試してみるといいですよ。
クエン酸や酢を使って実際に掃除してみよう!
家の中でクエン酸や酢を使って掃除ができる場所はたくさんあります。
ここでは、アルカリ性の汚れが多い場所と洗浄方法をご紹介していきますので、ぜひ実践してみてください。
鏡の水垢
風呂場の鏡などにつく水垢は、水道水に含まれるマグネシウムなどが固まってできたもので、何層にも重なるとガンコな汚れになります。
軽い水垢には、クエン酸スプレーをして時間をおいて拭き取れば落とすことができますが、ガンコな汚れにはクエン酸でパックすると効果的です。
【クエン酸パックの方法】
準備するもの
- クエン酸スプレー
- キッチンペーパー
- ラップ
洗浄手順
- 水垢の気になる場所にキッチンペーパーをかぶせて、上からクエン酸スプレーを多めに吹きかけ汚れとしっかり密着させます。
- 乾燥を防ぐために、クエン酸を吹きかけたキッチンペーパーをラップで覆います。
- クエン酸を水垢に浸透させるため、1~2時間ほど放置します。
- 時間をおいたらキッチンペーパーをはがして、スポンジなどで汚れを落としたら完了です。
トイレの黄ばみ
トイレの黄ばみは、おもに尿石が原因のアルカリ性汚れです。
とくに便器のふちや便座の裏は汚れやすいので、念入りに掃除しなくてはいけません。
トイレ掃除の場合は、水垢落としと同じ要領でトイレットペーパーを使ったクエン酸パックをしましょう。
トイレットペーパーなら、掃除したあとに流せるので後片付けも楽になりますよ。
ただし、カビや黒ずみ汚れなどはクエン酸と同じ酸性の汚れになるので、重曹などのアルカリ性の洗剤を使ったほうが効果的に汚れを落とせます。
また、クエン酸にはアンモニア臭の消臭効果もあるので、トイレに常備しておくのもおすすめです。
トイレは毎日使う場所なので、こまめに掃除して汚れをためないようにしましょう。
シンクや風呂場の排水口
キッチンのシンクや風呂場の排水口には、クエン酸と重曹を使ってヌメリを落としましょう。
クエン酸を使えばイヤなニオイも除去できるので試してみてくださいね。
準備するもの
- クエン酸(粉末タイプ)
- 重曹(粉末タイプ)
- ぬるま湯
- 歯ブラシ(使い古したもの)
洗浄手順
- 粉末タイプの重曹100gとクエン酸50gを(2:1の割合)で混ぜます。
- 排水口の中や周りに振りかけます。
- コップ1杯のぬるま湯をかけると発泡するので汚れを浮かせるために5~10分ほど放置します。
- 時間をおいたら浮き上がった汚れを歯ブラシなどでこすり落として洗い流せば完了です。
まとめ
クエン酸や酢は酸性の性質をもっていて、アルカリ性の汚れを落とすのに効果があります。
クエン酸スプレーを使えば効率よく汚れを落とすことができ、クエン酸パックならガンコな汚れにも効果的です。
ただしトイレやキッチン、風呂場では塩素系の漂白剤を使うこともあるので、クエン酸と併用しないように注意してくださいね。
クエン酸を使う素材との相性にも注意しながら、家中の汚れをキレイにしましょう。
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