クエン酸ナトリウムは、食品添加物など私たちの身近でもさまざまなところで使われています。
しかし摂取することで、どんな効果があらわれるかわからないと不安に思うこともあるでしょう。
こちらのコラムでは、クエン酸ナトリウムの特徴のほか、どんなものに使われているかなどについて解説します。
また安全性についてもふれていますので、クエン酸ナトリウムについて知りたいかたは、ぜひご覧ください。
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クエン酸ナトリウムとは?
クエン酸ナトリウムは、クエン酸を炭酸ナトリウムで中和したナトリウム塩です。
無色無臭の結晶、または白色の粉末状で爽やかな塩味が特徴です。
あまり聞きなじみのない名前かもしれませんが、じつは私たちの身近なところでも食品添加物や化粧品の保存料のほか、医薬品などさまざまなものに使われています。
クエン酸ナトリウムの特徴
クエン酸ナトリウムにはいくつかの特徴があります。
ここでは、クエン酸ナトリウムがもつ特徴をいくつかご紹介しますね。
キレート作用による酸化防止効果
クエン酸ナトリウムは金属イオンと結合する性質があり、これをキレート作用といいます。
金属イオンは、食品や化粧品などの製品を酸化させ、変質や変色の原因になります。
そこでクエン酸ナトリウムを添加すれば、キレート作用によって酸化する速度をおさえ、長期間安定した品質を保てるようになるというわけです。
このキレート作用は食品添加物としてだけでなく、医療や工業などの分野においても応用されています。
保存性の向上
クエン酸ナトリウムは、ビタミンCの分解をおさえるはたらきがあります。
ビタミンCは保存料として使われることも多く、クエン酸ナトリウムを添加することで、さらに保存性を高める効果があるんです。
pHの変動をおさえる緩衝作用
pH(ピーエッチまたはペーハー)は、酸度やアルカリ度の尺度を示す単位です。
クエン酸ナトリウムには、空気中の物質や細菌類による急激なpHの変動をおさえて、品質を一定に保つ緩衝作用の効果があります。
クエン酸ナトリウムの用途
クエン酸ナトリウムは、おもに食品添加物としてさまざまな食品に使用されています。
ここではクエン酸ナトリウムの特徴が、どのように活かされているかを見ていきましょう。
pH調整剤
クエン酸ナトリウムは緩衝作用を利用して、食品が空気などにふれて劣化するのを防ぐpH調整剤に使われています。
おもな用途としてジャムやゼリー、飴などに含まれていることがあります。
また清涼飲料水に含まれるクエン酸などの酸味をおさえる効果もあるんです。
安定剤・乳化剤
化粧品や食品の保存料として使われるビタミンCの分解をおさえ、劣化や変色を防ぐための安定剤としてもクエン酸ナトリウムが使われているんです。
シャーベットやアイスクリームのほか、プロセスチーズなどの加工品にも添加されています。
調味料
クエン酸ナトリウムは、味のバランスと整える混合調味料や混合甘味料としても使われます。
漬物や総菜類、水産・畜産加工品などに幅広く使用されているんです。
抗凝固薬
クエン酸ナトリウムには血液の凝固を防ぐ効果があることから、添加物としてだけでなく、抗凝固薬にも使われています。
血液の抗凝固効果によって採取した血液の保存ができるようになり、輸血することも可能になりました。
摂取しても体に悪影響はないの?
食品添加物と聞くと、安全性が心配というかたが多いかもしれません。
しかしクエン酸ナトリウムは、国が定めた成分規格や基準が守られたうえで使用されています。
また添加物として10年以上の実績もあり、皮膚への刺激性やアレルギー性などはほとんどないとされています。
添加物として摂取しても安全だからこそ、クエン酸やナトリウム塩は食品にも広く使用されているんです。
摂取のしかたには注意も必要
クエン酸ナトリウムが安全性の高い添加物だからといって、過剰摂取するのはよくありません。
添加物の種類によっては、一度に大量摂取することで下痢や吐気のほか、胃腸障害などを引き起こすことがあります。
そして体質によっては、アレルギー反応を起こすきっかけになってしまうこともあるんです。
さらにこうした添加物の歴史はまだ浅く、体の中で起きる化学変化などにはまだ不明な点が多いというのも事実で、100%安全とは言い切れないんです。
近年は食品を手にしたときにカロリーや脂質に目を向ける人も多いようですが、原材料表示を見て何が使われているのかを知ることも大切といえるかもしれません。
もしクエン酸ナトリウムがもたらす体への影響が不安という場合は、使用されている原材料を見て選ぶようにするというのもひとつの方法です。
クエン酸ナトリウムは、人体に甚大な悪影響をおよぼす物質ではないといわれていますが、適度に摂取するように心がけましょう。
まとめ
クエン酸ナトリウムには、化粧品や食品の酸化を防止する作用や保存料の効果をより長く保つはたらきなどがあります。
ほかにも血液の抗凝固作用で、採取した血液を保存することもできるんです。
皮膚への刺激性やアレルギー性など、人体への悪影響は少ないとされてはいますが、添加物自体の歴史は浅く100%安全とは言い切れません。
もし、クエン酸ナトリウムをはじめ、添加物に不安があるという場合は、原材料表示などを見ながら食品や化粧品を選ぶということもひとつの方法です。