賃貸でもOK!元家具店店員が実践している「浮かせる」収納

賃貸でもOK!元家具店店員が実践している「浮かせる」収納のアイキャッチ

はじめまして、ライターのJUNERAY (ジューンレイ)です。そしてこちらは我が家のロボット掃除機。

ロボット掃除機

出し抜けに家電をお見せしてしまいすみません。

我が家では名前まで付けられ、あたかもペットのようにかわいがられている掃除機です。

毎日人間のかわりに床をきれいにしてくれるので助かっているのですが、ひとつ困っていることが……

絡まったコード達

こちらです。

 ご自宅にロボット掃除機がある方はご存じでしょうが、ロボット掃除機、床に物があるとすぐに引っかかって動けなくなるんです。特にコードやケーブルは絡まりやすい!

自分で掃除をする時も、床に物があると不便ですし、コードが床に置いてあるとどうしても部屋が散らかって見えます。

そこで今回は、かつて家具店で勤務していた筆者が実践する、賃貸マンションでも手軽にできる「浮かせる収納」のご紹介です。

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目次

コード類はハンギングバスケットにまとめよう!

意外とコードがごちゃつきなのが、枕元。

暗闇でスマホの充電ケーブルを見失ってわざわざ電気を付けなおしたり、朝起きたら自分がコードに絡まっていたりしていた経験はありませんか?

そんな時に導入したいのがこちら。

浮かせる収納に使う「JONGJONG ケーブルトレー」
JONGJONG ケーブルトレー

クランプ式のワイヤーバスケットです。

デスクの下にネジで固定したり、フックで引っ掛けたりするタイプはよく売られていますが、特におすすめしたいのがクランプで挟むタイプ。

「JONGJONG ケーブルトレー」を組み立てる様子

固定部とバスケット部を自分で組み立てるタイプなら、バスケットの向きや角度の調整も可能です。

ベットフレームに「JONGJONG ケーブルトレー」を設置した様子

これをこんな感じでベッドフレームに設置したら…

「JONGJONG ケーブルトレー」にコンセントを置き、コードがスッキリした様子

コードがきれいにまとまりました。

これで床もすっきり。

挟むタイプのケーブルホルダー

ここでさらに、挟むタイプのケーブルホルダーを設置すれば…

「JONGJONG ケーブルトレー」に置いたコンセントからでた充電ケーブルを、別途フレームに付けたケーブルホルダーでまとめた様子

充電ケーブルをまとめておくことができます。

これで暗闇でも簡単に充電器を見つけられますね!

忙しい朝などに、ごちゃごちゃした小さなガジェットやケーブルを「とりあえず置いておく」場所としても有能です。

目立たないし、ホコリもたまらないのがうれしいポイント。

「充電中や家電の使用中以外使わない、でも一応毎日使う」ケーブルって、意外とたくさんありませんか?そういうものをまとめて「とりあえずここ!」というポイントを作ることで、思うように片付かなかったモヤモヤが解消されました。

デスク周りで、PCやスマートフォンのコンセントを頻繁に抜き差しする場合は、両面テープでソケットを固定してしまうのも一つの手。

3M コマンドフック コード用クリアミニ
3M コマンドフック コード用クリアミニ

その場合は、コード用のクリアフックを使って…

コード用のクリアフックでコードのもたついている部分をまとめた様子

コードのもたついている部分をまとめると、見た目もスッキリきれいに配線できます。

延長コードが床に伸びてしまう時も、巾木(はばき)などに添わせておくと引っかかり防止になります。

塗装されている巾木の剥がれが気になる方は、養生テープやマスキングテープを貼った上からクリップを設置するのがおすすめ。強く引っ張らなければ、ケーブルをまとめておくには十分な粘着力になります。

リビングなどで、家電の配線がごちゃついている場所は、家具の裏などにクリアフックを貼って配線を整理するといいでしょう。

画鋲の細さで7kgも吊るせる!?耐重量型のウォールフックを活用しよう!

さて、家の中のコード・ケーブル類がまとまりましたね。

床に物が置かれていないだけで部屋が広くなった気がします。この調子で、散らかりがちな小物も浮かせて収納してみましょう。

賃貸でできる浮かせる収納というと、突っ張り棒を渡して、上に物を置いたり吊り下げたりするスタイルをよく目にします。

筆者も実践してみたことがあるのですが、ひと部屋ぶん幅の長い突っ張り棒を設置すると、どうしても天井が窮屈になる印象でした。

そこで今回は、突っ張り棒よりもコンパクトにまとまり、耐荷重もしっかりしている「ウォールフック」を活用していきましょう。

賃貸の部屋だと、壁に穴をあけるウォールフックは設置しづらいと思われがち。ですが壁の構造や便利なアイテムを上手に利用すると、最小限の穴で、たくさんの物を吊るすことができます。

(※画鋲等による壁への穴あけの基準については、お住まいのお部屋によって異なりますので管理会社様等にお問合せください)

壁の長押(なげし)

まず注目したいのが壁の長押(なげし)

古いリノベ後の賃貸でよく見かける、壁にある薄い出っ張りです。

上部がフック状になっているタイプであればハンガーやフックを引っ掛けられますが、ただの直方体のタイプだと、どう活用したらいいか悩ましいですよね。

壁紙よりも穴が目立ちやすいですし、ハンガーやフックを引っ掛けても、すぐに滑って落ちてしまいがち。

そこでおすすめなのが、長押や鴨居専用のウォールフックです。

VELOS ちょい掛けハンガー
VELOS ちょい掛けハンガー

長押に引っ掛けるように刺して、物を吊り下げると自重で安定します。

正面でなく真上に穴があくので、目立たないのもうれしいポイントですね。

VELOS ちょい掛けハンガーでカメラやヘッドセットを吊るして収納している様子

我が家ではネックストラップが絡まりがちなカメラや、ヘッドセットを吊るして収納しています。

石膏ボードに設置できるフックはこれ!

では、なんの凹凸もない平面の壁ならどうでしょう。

同じ家の中の部屋同士を区切る壁は、一般的には石膏ボードと呼ばれる材質でできています。

石膏ボードとは、石膏と板紙でできた建築材料のこと。木製の板材と比べて崩れやすいため、ビスなどを打つのには適していません。

ですが、石膏ボードにも使用できるウォールフックがあるのをご存じですか?

マジッククロス8 石膏ボード用ワイドフック・シングル
マジッククロス8 石膏ボード用ワイドフック・シングル

こちらは細いピンを3本ずつ壁に打ち込むタイプで、なんと最大荷重は7kgまで吊り下げられます。

7kgといったら、ちょっとした家具や家電、小さめのラックの吊り下げもできそうですね。

マジッククロス8 石膏ボード用ワイドフック・シングルで、カバンなどを浮かせて収納する様子

我が家では廊下の角のスペースに設置して、カバンや帽子をかけておく簡易スペースを設けました。ほんの小さなウォールフックでも効果は絶大

筆者は以前から、仕事帰りや、夜遅くなった日に疲れて、玄関近くの廊下にカバンを置き去りにしてしまうことがありました。

そんな小さな「まあここでいっか」が積み重なって、気づけば廊下の床に小さな物が散乱……。しばらく使わない書類や、ハンガーにかけそこねた上着が置いてあることも。

でもウォールフックを導入してからは、「疲れてる時もひとまずここに引っ掛けておけばOK!」と思えることで、気持ちも掃除もものすごく楽になりました。

「床に散らかるちょっとした物のモヤモヤ」を解決するのは、壁に設置できる小さな吊り下げ収納だったのです。

あこがれの「床に物を置かない生活」に、大きなウォールラックは必要ありませんでした。

DISPLAY MATES 石こうフック
DISPLAY MATES 石こうフック

筆者が特におすすめしたいのは、こちらのウォールフック。

特徴はなんといっても設置のしやすさ。

細長いピンを打ち込むタイプは、別途専用の器具を買ったり、工具で壁に差しこんだりする必要がありました。

DISPLAY MATES 石こうフックを壁に固定した様子

それに比較してこちらの製品は、普通の画鋲を刺すように壁に固定して、さらに飛び出し部分を指で押し込むだけ。わずか10秒ほどで取り付けが終わります。

DISPLAY MATES 石こうフックで掃除用品を浮かせて収納する様子

こんなに簡単なフックでも3kgまで吊り下げられるので、壁の空いているスペースに掃除用具を並べてみました。重さとしてはまだまだいけそうです。

フロアワイパーや粘着クリーナーって、床に置いて収納してしまいがちですよね。掃除用具自体にもホコリがたまってしまいますし、いっそ宙に浮かせてしまうのはいかがでしょう。我が家では、目の高さに近い場所に吊るして収納しておくことで、「掃除用具も定期的に拭いてきれいにしよう!」というモチベーションが生まれました。

また、「床に置いて収納するしかなかったもの」がなくなることで、「床にあるもの=全て片付けるべきもの!」というシンプルな状態になり、片付けや掃除へのハードルも不思議と下がりました。

ウォールフック撤去後、壁の穴はどうする?

気に入った部屋に長く住んでいると、たまに模様替えがしたくなるものです。

ウォールフックは壁に刺すだけなので、撤去も移動も簡単ですが、気になるのは残った壁の穴。白い壁だと案外目立ちますよね。

筆者が昔から愛用しているのは、ホームセンターで購入できる壁紙の補修剤。

ハウスボックス 穴うめ職人 クロス用 ホワイト
ハウスボックス 穴うめ職人 クロス用 ホワイト

こちらの商品、使い方はすごく簡単で、あいた壁の穴に液剤を注入するだけ。

壁の穴

たとえばこんな穴に……

ハウスボックス 穴うめ職人 クロス用 ホワイトで壁の穴を埋める様子

注入!

ハウスボックス 穴うめ職人 クロス用 ホワイトで穴が埋められた壁

乾くとどこが穴だったのかわからない仕上がりに

その目立たなさは、自分自身でもどこを補修したかわからなくなってしまうほど。画鋲ほどの小さな穴でしたら、補修剤で手軽に隠すのがおすすめです。

今回は壁に刺すタイプのウォールフックを紹介しましたが、お住まいの住宅が画鋲等の穴あけNGの場合、壁紙に使えるシール付きのフックも市販されています。

ドアの上部に引っ掛けるタイプのフックなども活用すれば、壁面の収納力はぐんとアップ。

お掃除ロボットにも、住んでいる人間にもストレスフリーな、まっさらな床の暮らしが実現できそうですね。

キッチンのアレも浮かせる!導入してよかったアイテム3点

ここからは余談ですが、床の散らかり以外にも、以前から「どうにか浮かせて収納できないかなあ」と思っていたものがありました。

それがこれ。

キッチンの水切りカゴ

キッチンの水切りカゴです。

我が家はよく言えばレトロ、悪く言い始めると終わりのない古い賃貸。水切りカゴを設置すると、作業スペースがものすごく狭くなります。

とはいえ、元からある吊り戸棚に濡れた物を置くと、蛇口周りが水浸しになりますし、シンク上に設置するタイプの水切りもちょっと邪魔。どうにか作業スペースを確保しつつ、シンク周りも邪魔にならない水切りを考案したいものです。

どうしたものかと長らく悩んでいたのですが、とあるアイテムを導入することで解決したので、最後にそちらのご紹介です。

アーネスト 水切りマット スリム
アーネスト 水切りマット スリム

まずはこちら。食器用の水切りマットです。

「アーネスト 水切りマット スリム」を吊り戸棚に敷き、食器を水切りする様子

水切りマット、すぐびしゃびしゃになって不便な印象だったのですが、こんな感じで吊り戸棚の網部分に設置するとすぐ乾く!ある程度厚みのあるタイプはぐんぐん水を吸ってくれて、通常の水切りよりも食器がすぐに乾くのでおすすめです。

ハンギング式のグラスホルダーにワイングラスを浮かせて収納する様子

マットの上に置くのが怖いワイングラスなどは、ハンギング式のグラスホルダーを設置。筆者宅では毎日ワイングラスを使用していますが、グラスが割れるタイミングはだいたい食器洗い時と、その後の水切りで倒してしまった時です。

水切りに逆さまにグラスを置くと口が欠けることがありますし、逆さまに吊るしておけるグラスホルダーがいちばん安全かつ便利。ワイングラスを洗う機会がある方にはぜひ導入してみてください。

ちなみにキッチンの吊り戸棚、心配なのは耐荷重ですよね。各お部屋によって、吊り戸棚の対荷重は異なるため確認が必要ですが、やはりフライパンやお鍋などの重たい物を乗せるのは心配です。

下村企販 水切り便利台
下村企販 水切り便利台

そこで今回導入したのが、シンクに渡せるステンレスの網。

「下村企販 水切り便利台」をシンクに設置した様子

こちらは伸縮するタイプで、幅も15cmとかなりコンパクト。シンクに置いても邪魔になりません。すぐ分解して食器と一緒に洗えるのもうれしいポイント。

「下村企販 水切り便利台」でフライパンを浮かせて水切りする様子

フライパンなどの重たい物は、洗ったらこちらの網の上で水切り!

使わない時はシンクの横に立てかけておける薄さなので、シンクの幅も確保できます。

「下村企販 水切り便利台」でカゴを浮かせて置く様子

調理中、ちょっとどこかに置いておきたいな……というものを置いておくのにも便利。先ほどの水切りマットと組み合わせて使うと、大きな物もすぐに乾いて拭く手間いらずになりました。

浮かせる収納で、スッキリとしたキッチン周り

元からある吊り戸棚を活用して水切りにし、グラスホルダー、伸縮式のステンレス網、小物はS字フックで収納。

以前と比べてとても使いやすく、すっきりしたキッチン周りになりました。

特にステンレス網が思っていた以上に便利で、これがなかった生活には戻れなさそうです…。

今回は浮かせる収納がはかどるアイテムをご紹介しました。

小さいフックだけでも、実際に導入して暮らすと大きな違いを実感できます。「今まで片付け場所が定まっていなかったもの」に、簡単に居場所を与えてあげられるようになったことで、片付けへのハードルがぐっと下がりました。

皆さんもぜひ、「浮かせる収納」を試してみてくださいね!

(※壁への穴あけ等については、管理会社様や大家様ごとに基準が異なります。確認の上でお試しください。)

(※設備の耐荷重についても、同様にご確認の上でご使用ください。)

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ライター

JUNERAYのアバター JUNERAY ライター

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート、クラフトビアアソシエーション認定ビアテイスター。元家具屋で花屋でバーテンダー。デイリーポータルZ、オモコロなどで執筆中。古い賃貸マンションを酒と花だらけにして暮らしている。

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