ナチュラル洗剤として知られているセスキ炭酸ソーダは、家のあらゆる場所の掃除で活躍します。
セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいという特徴をもっているので、スプレー状にして使うことができるからです。
さらに、汚れの元となりやすい皮脂汚れや油汚れに強いこともメリットとしてあげられます。
この記事では、セスキ炭酸ソーダを掃除で活用する方法や場所についてご紹介します。
反対に使っていけない場所などもお伝えしていきますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
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セスキ炭酸ソーダが掃除に向いているのはなぜ?
セスキ炭酸ソーダはサラサラとした白い粉で、おもに掃除用として販売されています。
そんなセスキ炭酸ソーダが掃除に向いている理由は、弱アルカリ性の性質をもっているから。
ほとんどの液体には、水に溶けたときの性質によってアルカリ性か酸性、どちらでもない中性のいずれかに決まっています。
性質の基準は「pH」という単位で表されていて、中性の7.0を基準に数値が高ければ高いほどアルカリ性が強く、低ければ低いほど酸性が強くなっています。
アルカリ性と酸性、それぞれ反対の性質をもつもの同士が混ざると中和されて汚れを落とすことができるんですね。
そのため、アルカリ性のセスキ炭酸ソーダが落とせる汚れは酸性汚れにあたります。
酸性汚れは、おもに人の皮脂や垢・油汚れ・血液の汚れなどです。
これらは、日々の生活のなかで発生しやすい汚れですね。
だからセスキ炭酸ソーダを使って掃除をすれば、キレイに汚れを落とすことができるんですよ。
重曹とのちがい
重曹は、セスキ炭酸ソーダと並んでナチュラル洗剤として知られています。
重曹とセスキ炭酸ソーダのおもなちがいは以下の3点です。
・アルカリ性の高さ
アルカリ性の高さは製品によって若干異なりますが、重曹のpHが約8.2~8.4なのに対してセスキ炭酸ソーダのpHは9.8前後です。
アルカリ性の数値は高ければ高いほど強く、セスキ炭酸ソーダのほうが約10倍強いとされています。
アルカリ性が強い分、掃除をするときの洗浄力も高くなるんですよ。
・水に溶けやすいか
セスキ炭酸ソーダはサラサラとした粒子で、粒子の粗い重曹に比べて水に溶けやすいのが特徴です。
のちほどお伝えする、セスキ水スプレーが作りやすくなっています。
対して重曹は、お湯には溶けやすくなっています。
さらに過熱することでアルカリ性が向上して、汚れが落としやすくなるのです。
重曹は、お湯に溶かして汚れものを落とす際に効果が発揮されるといえますね。
・重曹には研磨作用がある
重曹の粉末には研摩作用があるので、こすり洗いができるものならセスキ炭酸ソーダよりも汚れが落としやすいです。
たとえばガスコンロの五徳は焦げ付き汚れがつきやすく、こすらないとなかなかしつこい汚れが落とせません。
重曹を使えば、こすりながら焦げ付きを落とせますよ。
また、食用としても使われているぐらい人体にやさしいです。
それぞれ用途に合わせて使い分けることをオススメします。
クエン酸とのちがい
クエン酸も、重曹と並んでよく聞く名前なのではないでしょうか。
ただしセスキ炭酸ソーダや重曹と違って、クエン酸は酸性の性質をもっています。
反対の性質なので、アルカリ性の汚れを落とすことができますよ。
アルカリ性の汚れは、おもに水垢や尿石などがあげられます。
これらの汚れに対しては、クエン酸を使用して掃除をしましょう。
セスキ炭酸ソーダで落とせないもの
セスキ炭酸ソーダは皮脂汚れや油汚れには強い反面、しつこい泥汚れや着色料が混ざっている口紅などの化粧品の汚れは苦手としています。
泥汚れは漂白効果のある洗剤、化粧品の汚れはクレンジングオイルで落としましょう。
また、セスキ炭酸ソーダと同じアルカリ性の汚れも、中和されないので落とすことはできません。
先ほどご紹介しました、クエン酸を使用して水垢汚れなどアルカリ性の汚れを落とすのがポイントです。
セスキ炭酸ソーダを掃除で使う方法は2つ
続いては、セスキ炭酸ソーダを掃除で使うときの方法をについてお伝えしていきます。
おもな方法は、2つありますので、それぞれ順番に見ていきましょう。
【1】セスキ水スプレー
セスキ水スプレーはセスキ炭酸ソーダを水に溶かして、スプレー状にして使用する方法です。
霧状に噴射して使用することで、拭き掃除がしやすくなりますよ。
用意するもの
- セスキ炭酸ソーダ
- 空のスプレーボトル
- 水
作り方は、空のスプレーボトルにセスキ炭酸ソーダと水を入れて混ぜるだけです。
分量はセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯(約5グラム)あたりにつき、水は500ミリリットルが目安となります。
セスキ炭酸ソーダ1グラムにつき、水は100ミリリットルと覚えておくと作りやすいですね。
・セスキ水スプレーの使い方
セスキ水スプレーは気になる皮脂汚れや油汚れに噴射して、スポンジやタオルなどでサッと拭き取るだけです。
水に溶けやすい分セスキ炭酸ソーダの成分は残りにくいですが、白く残ってしまったらさらに水拭きするのがオススメですよ。
セスキ水スプレーを作ったあとは、できるだけ早めに使い切るようにしましょう。とくに暑い季節は、成分が腐って劣化してしまうことがあります。
使い切る目安は、直射日光を避けて涼しいところで保管して1~2ヶ月です。心配な方は、使う分だけそのつど作るとよいかもしれません。
【2】つけおき洗い
セスキ炭酸ソーダは皮脂汚れに強いことから、洗濯をする前の衣類をセスキ水でつけおきしておけば、気になる汗ジミなどを落としやすくなります。
ただし素材によっては傷むおそれがあるので、1時間ほどを目安にしておきましょう。
セスキ炭酸ソーダは、皮脂汚れだけではなく血液汚れにも効果的です。
鼻血や女性の経血による汚れに対しても、つけおき洗いを試してみてくださいね。
セスキ炭酸ソーダで掃除ができる場所
セスキ炭酸ソーダは、家中のあらゆる場所の掃除で活躍します。
ここでは、具体的にどんな場所での掃除がおすすめかお伝えしていきます。
それぞれの場所のくわしい掃除方法については、リンク先の記事をご確認ください。
風呂場
風呂場には、浴槽に皮脂汚れや湯垢がこびりつきます。
皮脂汚れを落とすには、浴槽のお湯にセスキ炭酸ソーダを溶かしてつけおきして流しながら軽くこするとキレイに落ちますよ。
くわしい掃除方法については、下記の記事を参考にしてみてくださいね。
洗濯槽
セスキ炭酸ソーダは洗濯槽自体の掃除にはあまり向いていませんが、洗濯用洗剤として使用することでカビや雑菌がわきにくくなります。
どんなもので洗濯槽を掃除すればよいか気になる方は、下記の記事をご参照ください。
トイレ
トイレで発生するおもな汚れは、便座にこびりつく水垢や尿石です。
水垢などは、先ほどお伝えしましたとおりクエン酸を使って掃除をすると汚れが落としやすくなります。
セスキ炭酸ソーダは便座のフタやスイッチなど、手で触れやすい部分の皮脂汚れを落とすのに役立ちます。
また、雑菌の発生を抑える効果にも期待ができますよ。
フローリング
フローリングは裸足で歩くことで、皮脂汚れが付着します。
飲み物をこぼしてしまって染みになってしまうこともあるでしょう。
さらに、汚れが蓄積すると黒ずみになります。
皮脂や油汚れならセスキ水スプレーを使って拭き取れば、落とすことができます。
ただし、フローリングにワックスが塗布されていたり、無垢材や白木が使われていたりする場合、使用は控えましょう。
劣化や変色の原因となる場合があります。
くわしい内容については下記の記事をご覧ください。
キッチン
キッチンは、ホコリと油分が混ざった汚れがほとんどです。
そのため、セスキ炭酸ソーダが大活躍するんですよ。
換気扇やガスコンロ、排水溝などのしつこい汚れにもセスキ水スプレーが効果的です。
五徳やシロッコファンなどは、つけおき洗いしてみるのもよいでしょう。
キッチンでセスキ炭酸ソーダを使って掃除する方法について、くわしくは下記の記事を見てくださいね。
エアコン
エアコンのフィルター掃除にもセスキ炭酸ソーダを使ってみましょう。
とくに、キッチンの近くでエアコンを使用すると、ホコリだけではなく油汚れも付着します。
セスキ炭酸ソーダは外側のカバーはもちろんのこと、フィルター掃除にも効果を発揮しますよ。
ただし、エアコンは精密機器なので奥のほうの掃除を自力でおこなうことはオススメできません。
吹き出し口付近までの掃除にとどめておくと安心です。
セスキ炭酸ソーダを使ったエアコン掃除の方法は、下記の記事をご覧ください。
セスキ炭酸ソーダを使うときの注意点
セスキ炭酸ソーダは、皮脂や油汚れといった酸性の汚れを落とすのに向いています。
しかし、どんなものに使ってもよいわけではありません。
最後は、セスキ炭酸ソーダを使用する際に気をつけておきたいことについてお伝えしていきます。
ゴム手袋を着用する
セスキ炭酸ソーダは、アルカリ性の洗剤です。
対して人の肌は弱酸性なので、長時間セスキ炭酸ソーダに触れていると肌荒れをするおそれがあります。
とくに肌の弱い方は、できるだけゴム手袋を着用して掃除をしましょう。
セスキ炭酸ソーダを使ってはいけないもの
セスキ炭酸ソーダは先ほどお伝えしましたとおり、使用する素材によっては変色や劣化することがあります。
そのため、使用する前には目立たない場所に5分ほどつけて変色がないか確認してから使いましょう。
【セスキ炭酸ソーダで拭き掃除ができないもの】
- アルミや銅、真鍮
- 白木
- 漆器
- ワックス加工されている部分
- 畳
- 塗装部分
上記以外にも基本的に、水拭き不可とされているものには使用できませんのでご注意ください。
まとめ
こちらの記事では、セスキ炭酸ソーダを掃除で使える場所や使い方について紹介してきました。
セスキ炭酸ソーダで落とせるおもな汚れは、皮脂汚れや油汚れです。
ご家庭で皮脂汚れが発生しやすい風呂場や油汚れが発生しやすいキッチンでは、とくに活躍できるでしょう。
そのほかにも雑菌がわきにくくなる効果もあるので、洗濯槽やトイレで使用するのもオススメです。
ただし強力なアルカリ性洗剤なので、使ってはいけない場所もあります。
使用する前には、必ず確認するようにしましょう。
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