セスキ炭酸ソーダの効果的な使い方とは?重曹とクエン酸の違いも解説

セスキ炭酸ソーダの効果的な使い方とは?重曹とクエン酸の違いも解説/ハウスクリーニング

セスキ炭酸ソーダは、重曹やクエン酸と並んで注目されているエコ洗剤のひとつです。

100円ショップやホームセンターでも市販されているので、手軽に購入することができます。

しかし、それぞれの洗剤がどんな汚れに効果があるのか知っているかたは意外と少ないのではないでしょうか。

洗剤は正しい方法で使わないと効果を発揮しないことがあるため、効率よく汚れを落とすには汚れや洗剤の特徴について知っておくことが大切なんです。

当記事では、セスキ炭酸ソーダの効果的な使い方や、重曹・クエン酸との違いなどについてお話します。

また汚れの性質や効率よく掃除する方法についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

セスキ炭酸ソーダの特徴を知っておこう

セスキ炭酸ソーダ粉末

掃除に使われる洗剤には、セスキ炭酸ソーダ以外にも重曹やクエン酸などがあります。

それぞれに得られる効果が異なるため、正しく使うためにも違いを知っておかなくてはなりません。

ここでは、まずセスキ炭酸ソーダの特徴や汚れが落ちるしくみについて解説します。

セスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性の洗剤

洗剤の性質は酸性とアルカリ性の大きく2種類に分かれます。

また酸性やアルカリ性の強さはpH(ペーハーまたはピーエッチ)という単位で0~14の数値で表されます。

0に近いほど酸度が高く、14に近いほどアルカリ度が強いというわけです。

水などで薄まると数値は変動しますが、セスキ炭酸ソーダのpHは9前後なので、弱アルカリ性の性質になります。

汚れが落ちるしくみも知っておくべき

洗剤と同じように、汚れもそれぞれ酸性やアルカリ性の性質をもっています。

汚れが落ちるしくみは、この性質の違いが関係しているんです。

たとえば酸性の汚れにアルカリ性の洗剤を使うと中和作用が働き、汚れが分解洗浄されます。

逆に汚れと洗剤が同じ性質の場合は、中和作用が働かないことから汚れ落としに効果がないんです。

洗剤を効果的に使うには、汚れの性質を知ることがポイントになります。

セスキ炭酸ソーダが得意な汚れと苦手な汚れ

アルカリ性の性質をもつセスキ炭酸ソーダが効果的に落とせる汚れは、酸性の油汚れや皮脂汚れです。

このため、水垢や石けんカスなどアルカリ性の汚れでは洗浄効果は発揮できません。

またセスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性のため、カビのようなガンコな酸性汚れを完全に除去するのがむずかしい場合もあります。

そしてセスキ炭酸ソーダには、相性のよくない素材があることも知っておきましょう。

たとえばアルミ製の素材に使用すると黒ずんでしまうおそれがあるほか、畳や白木なども変色する可能性があるんです。

セスキ炭酸ソーダを使うときは、事前に使用上の注意を読んで、素材との相性を確認しておくようにしましょう。

セスキ炭酸ソーダと重曹の効果の違い

重曹の粉末

重曹はセスキ炭酸ソーダと同じアルカリ性の性質をもっていますが、効果にはいくつかの違いがあります。

ここでは、セスキ炭酸ソーダと重曹の違いを解説しますね。

洗浄力の高さ

セスキ炭酸ソーダのpH9前後に対して重曹はpH8前後です。

この酸度やアルカリ度を表す数値は1違うだけでも効果には10倍ほどの差があります。

このため、セスキ炭酸ソーダのほうが重曹よりも酸性の汚れを落とすのに効果的といえます。

水への溶けやすさ

セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすく、拭き残しが出にくいのが特徴です。

重曹は水に溶けにくいので、白い拭き残りが出やすく二度拭きが必要になる場合があります。

しかし重曹は粒子が粗くクレンザーのような研磨作用があるので、こすり洗いしたいときにおすすめですよ。

こすり洗いするときは重曹を少量の水を足してペースト状にして使うとよいでしょう。

重曹が得意な汚れと苦手な汚れ

基本的には重曹が得意とする汚れは、アルカリ性のセスキ炭酸ソーダと同じです。

ただし重曹は研磨作用があるため、漆器など傷つきやすい素材への使用はおすすめできません。

また、アルミ製品や畳や白木なども重曹で掃除するのには向いていないので注意しましょう。

セスキ炭酸ソーダとクエン酸の効果の違い

クエン酸粉末とコップに入れた水

クエン酸のpHは2前後で、セスキ炭酸ソーダや重曹と逆の酸性の性質をもつ洗剤です。

またクエン酸がない場合は、身近にあるお酢でも代用することができます。

ただし、すし酢などは糖分が含まれており拭いたあとにベタついてしまうので、穀物酢を使うようにしましょう。

お酢のニオイが気になってしまうかたは、無臭のクエン酸をおすすめします。

性質の違い

クエン酸は水垢や石けんカスの汚れなど、アルカリ性の汚れを落とすのに効果的です。

つまり、セスキ炭酸ソーダでは落とせない汚れに効果があるということになります。

それぞれの汚れに合わせて効果のある洗剤を使えば、効率よくさまざまな場所を掃除することができますよ。

重曹と合わせて使うとより効果的

クエン酸は重曹と合わせることで、化学反応によって発泡します。

中和作用によっておこる作用なので泡自体に洗浄効果はありませんが、汚れを浮かせ落としやすくなるので便利です。

クエン酸を使うときの注意点

クエン酸はアルミや銅、鉄製品など酸化させてしまうおそれがある素材への使用は避けるようにしましょう。

また大理石などに使用するとツヤがなくなってしまい、白木は変色する可能性があります。

ほかにもニスなどで表面加工が施されているものや水洗いできない素材にも向いていません。

そしてクエン酸は塩素系の漂白剤と混ぜると有害な塩素ガスが発生するため、併用することは絶対に避けるようにしてください。

セスキ炭酸ソーダ・重曹・クエン酸を使い分けて掃除してみよう!

セスキ炭酸ソーダ・重曹・クエン酸は、それぞれに得意不得意の汚れがあるため、効率よく掃除をするためには汚れの性質について知っておくことが大切です。

家の汚れで多いのは、おもに酸性の油汚れとカビ汚れ、そしてアルカリ性の水垢があげられます。

作業前には手荒れを防ぐためゴム手袋を着用しましょう。

また高い場所の掃除をする場合は、マスクやゴーグルをしておくこともおすすめです。

ここでは、それぞれの場所の掃除方法について解説しますね。

キッチン周りや換気扇の油汚れ

キッチンの全景

キッチン汚れのほとんどは油による酸性の汚れです。

とくにコンロ周りにはこびりついた油や固くなった焦げつき汚れが多いものです。

また換気扇などにもホコリと一緒に油汚れがつきやすくなります。

こうしたガンコな油汚れにはセスキ炭酸ソーダでつけおき洗いするのがおすすめです。

シンクに40℃くらいのお湯ためて、10Lあたり50gくらいのセスキ炭酸ソーダを入れてよく混ぜます。

あとはコンロの五徳や換気扇のファンなどを3時間ほどつけこんでおくだけで、汚れが簡単に落としやすくなるんです。

セスキ炭酸ソーダをつけこむのは、水よりも40℃前後のお湯を使うと洗浄力が高くなり効果的ですよ。

もしガンコな焦げつきがある場合は、重曹をペースト状にしてこすり洗いしてみましょう。

洗濯槽の掃除

洗濯機の洗濯槽

洗濯槽の掃除にもセスキ炭酸ソーダが活躍します。

ここでも使うのは40℃前後のお湯がおすすめで、風呂の残り湯を使うのもよいでしょう。

高水位までお湯を入れセスキ炭酸ソーダを500g加えたら、洗いモードでしばらく回したあと2~3時間放置します。

時間をおいたら水面に浮いた汚れやカビをすくい取って、すすぎと脱水をすれば洗濯槽の掃除は完了です。

風呂の浴槽や排水口

浴槽全景

風呂場には酸性とアルカリ性の汚れが混在しているため、セスキ炭酸ソーダだけではなくクエン酸など逆の性質をもつ洗剤を上手に使い分けましょう。

皮脂汚れの多い浴槽は残り湯を使うと便利です。

浴槽に200Lあたりのお湯を張り、セスキ炭酸ソーダを大さじ1.5杯ほど入れて3時間ほど放置します。

このとき風呂のフタやイス、風呂桶なども一緒につけこんでおくとヌメリなどがとれてキレイになりますよ。

壁や天井などもセスキ炭酸ソーダを使って湯垢や皮脂汚れを落としましょう。

またアルカリ性の水垢や石けんカスなどの汚れには、クエン酸を使うのがおすすめです。

そして排水口には重曹とクエン酸を2:1の割合で振りかけたあとお湯をかけ、発泡させて汚れを浮かせます。

数分放置したあと、スポンジなどでこすれば汚れが落としやすくなるはずです。

ガンコなカビ汚れには塩素系の漂白剤が効果的ですが、クエン酸と一緒に使うのは避けてくださいね。

まとめ

重曹やクエン酸、そしてセスキ炭酸ソーダを効果的に使うには、汚れの性質を知っておくことが大切です。

また洗剤によって得意不得意の汚れがあり相性のよくない素材もあるため、それぞれに適した正しい使い方をしなくてはいけません。

洗剤がもつ効果を上手に使い分けて、性質の異なる家中の汚れをキレイに掃除しましょう。

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ライター

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