家電の故障は、突然に……。
掃除機は“ブラシが自動で回転する”パワーヘッド派のmochiya+ライターの木林です。
先日、久しぶりに掃除機をかけようとしたのですが、
「キーーーーーーン!」
突然、耳が痛くなるような異音が!
慌てて掃除機を確認してみると、どうやらパワーヘッドの内部があやしそう……。
「もしかして故障!?」
“修理“や”買い替え“の文字が頭をよぎった私は、自分で直せないかと原因を探ってみることにしました。
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まずは原因究明! 掃除機のヘッド分解は意外とすぐできる
僕の家の掃除機は、東芝製の「VC-PG312S」。
ヘッドの中のブラシが自動で回転する「パワーヘッド」タイプの掃除機です。
長年使ってきた掃除機の突然の不調。
取扱説明書はすでにどこかへいってしまったので、今回はヘッドの形状を見つつ、おそるおそる分解していきました。
※ネット上で説明書を確認できることに気が付いたのは、また先の話……。
掃除機ヘッド(VC-PG312S)分解の流れ
両端のストッパー2か所を外側にスライドさせて。
軽く引っ張って外すだけ!
所要時間、わずか10秒ぐらいでした。まさか、たった3工程であっさり分解できるとは。
ブラシの手入れがしやすいよう、カンタンに外せるようになっているんでしょうか? モーター付きということで複雑な作業が必要になるかと身構えていましたが、うれしい誤算でした!
ヘッドの分解方法は、掃除機のメーカーや機種によって異なります。
お手持ちの掃除機のヘッドやブラシを分解する際には、できるだけ取扱説明書を確認しながら作業した方が安心です。
説明書はWEB上から確認できることも多いので、なくした方は一度検索してみるといいですね。
ではこの調子で、ヘッド内部を確認していきます。
カバーを外し、ブラシがむき出しになった状態で電源をON!
本来なら強力なモーターによって、緑色のブラシが高速回転するはずなのですが……電源を入れても、まったくブラシが回転していませんでした。
ヘッドから異音がした原因は、ブラシで間違いなさそうですね。
復活への兆しが少し見えてきました!
掃除機の不調の理由はブラシが外れていたから?
ヘッドやブラシを観察中、気になったのは“ブラシ自体が少し浮いていた”ことです。
カバーを外した状態のヘッドを横から見た図。異常が発生した際には、右のようにブラシが正しくヘッドにハマっていませんでした。
赤丸の部分が浮いてしまっています!
赤丸の浮いた部分は、いわば「ブラシの軸」。
本来ピッタリはまっているはずの場所から外れてしまっており、これが異音・回転不良の原因になっていました。
もう一度軸を正しくはめなおせば、異音やトラブルは解消されるでしょう。
しかし一体、何が原因でブラシは外れてしまったのでしょうか?
再発を防ぐためにも、ブラシに異常が発生した原因を探ってみることにしました!
掃除機の異音&ブラシが回らない原因は髪の毛だった!
掃除機のブラシが外れた理由は何だろう? と考えながら、目を皿のようにして観察すること3分。
ブラシと歯車の間に、ピョロっと糸くずのようなものを発見!
よく見ると、それは「髪の毛」でした。
なんと髪の毛がブラシと歯車の間に巻きついており、回転の動きを妨げていたようなのです。
ブラシと歯車の間はココ。(写真はすでに掃除し終わったもの)
ここまでくれば、復活は目の前!
さっそく、ブラシ巻きついた髪の毛を取り除きます。
取れた髪の毛。
……取り除いてみたら、絡まっていた髪の毛は意外と少ない印象。
絡みつき方もそう強くはなく、ピンセットでカンタンに除去できました。運転に支障をきたすほどなので、もっとたくさん絡みついているかと思ったのですが、拍子抜け。
「髪の毛が原因じゃないのかな?」
少しがっかりしながらブラシを軸にはめなおす私。
だとすれば一体何が……そんなことを思いながら、試運転してみると。
ブラシが回転し、正常に動きはじめました!
しばらく使っていても異音はなく、快適に操作できます。
とはいえ本当にたったあれだけの髪の毛が、異音や回転不良の原因だったのでしょうか?
【実験】ブラシが止まった原因を「糸」で検証!(動画付き)
異音やブラシが回らない症状は改善しましたが、今後のためにも不調の原因ははっきりさせておきたいところ。
そこで今回は「細い糸」を髪の毛に見立て、ブラシに少量巻き付けて運転に支障が出るかどうか実験してみました!
糸の量は、実際に絡みついていた髪の毛の量と同じぐらいに設定。この条件で異常が起きれば、少しの髪の毛でも不調の原因になりうる、といえます。
はたして、結果は?
すぐにブラシが止まってしまいました!
やはり少量であっても、ブラシの回転部分に髪の毛が絡んでいると回転に影響が出てしまうんですね。たった数本の毛糸でもここまで影響が出るとは、けっこうオドロキです。
この経験から、今後はこまめにブラシを点検しておこうと思いました。
定期的に分解・手入れをしておけば、今回のようなトラブルは防げるかと思います!
髪の毛以外に考えられる不調の原因
今回はブラシのお手入れで解決しましたが、掃除機のブラシが回らなくなる原因には髪の毛以外にも、さまざまな可能性があるそうです。
ここではもしものためにと調べてみた“ブラシが回転しなくなる原因”について、くわしく解説していきます。
ぜひ、参考にしてみてください!
意外と見落としがちな4つのポイント
掃除機のブラシが回転しない理由は、意外と単純かもしれません。
まずは確認しやすいところから、ひとつひとつ見ていきましょう。☆見落としがちな原因
- 充電がない・なくなりかけ(スティック式などの場合)
- ヘッドと本体がしっかり接続されていない
- パワーブラシの設定が「入」になっていない
- ヘッドが床にちゃんと付いていない
操作時の安全上、ヘッドがしっかり床に付いていない状態だとブラシが回転しないようになっている種類もあります。
吸込口を自分の方に向けている場合は、ただセーフティがかかって動いていないだけかもしれません。
一度床にヘッドを付けて、いつも通りの使い方でチェックしてみましょう。
保護装置が作動している
「保護装置」が付いている掃除機の場合は、何らかの原因によって装置が作動するとブラシも停止してしまいます。
保護装置が作動する例としては、
- ゴミがいっぱいになっている
- フィルターが詰まっている
- ホースが詰まっている
- 吸い込み口がふさがれている
- ヘッドを強く床に押し付けすぎている
などが基本的ですが、細かい基準はメーカー・機種によってさまざま。
上記を点検しても直らない場合は、一度取扱説明書やカタログを確認してみてください。
保護装置は、基本的に5分~1時間ほど放置すれば解除されますよ。
ベルトorヘッドを交換? それでもやっぱり異音がする・動かないなら
「とくに異常が見られないのに、どうしてもブラシが回転しない・異音がする」
そんなときは、掃除機のヘッド自体に何らかの問題が発生しているのかもしれません。
例えばブラシを回すための部品である「ベルト」が切れていたり、またヘッドそのものが破損していたり……。
今回の機種でいえば、ここがベルトです。
これは部品のみ交換すれば、症状が改善することもありますよ。
ベルトの交換はやや難易度が高く、ヘッドは優しめ
ベルトの分解・交換は、ブラシのときに比べて少々難易度高めです。
基本的にヘッドのネジを外して、バラけさせないと交換できない、なんて掃除機も多いんだとか。
「分解したはいいけど、直せなくなってしまった!」
そうならないためにも、作業中の様子を動画や写真で残しておくと安心ですね。
作業に自信がない、不安な方は、無理に分解せずメーカーの相談窓口などに連絡してみることをオススメします!
一方、ヘッドの交換は同じ機種ならただ付け替えるだけ。ベルトに比べて、作業工程は優しめになります。着脱方法が分からない場合は、取扱説明書を今一度、確認してみてくださいね。
ベルト・ヘッドの費用相場
ベルトのみであれば、どのメーカーでも350円~600円ぐらいで販売されています。
ちょっと高いなと思った方は一度ベルトだけ確認し、切れていたり、伸びきっていたりしたら交換してみるのもよいかもしれません。
パワーヘッドの費用相場は、楽天市場などで調べてみたところ、新品だと1万円~2万円ほどの商品が多めでした。
ただ正直、故障かどうかわからないのにそこそこ高いお金を払う、というのは、ちょっと抵抗があるかもしれません。
不安な方は、やはり一度メーカーの相談窓口に問い合わせてみるのがいいかと思いました。
もしヘッドやベルトを購入する際は、メーカーだけでなく必ず「対応機種」も確認しておきましょう!
まとめ
もし掃除機のブラシが回らなくなってしまったら、焦らず、考えられる原因をひとつひとつ確認してみてください。ただの充電切れや、ヘッドと本体の接続が不十分なだけかもしれません。
とくに使用上の問題がなければ、一度ブラシをキレイに掃除してみましょう。ただ髪の毛が絡まっているだけの可能性もあります。今回のように、髪の毛やゴミを取るだけであっさり不調が直ることもありますよ。
逆に掃除で直らなかった場合は、掃除機の機能的な問題かもしれません。
- ゴミ袋やフィルターは詰まっていないか
- 吸い込み口やホースは詰まっていないか
掃除機の取扱説明書をチェックしつつ、問題をクリアしていきましょう。取扱説明書や製品情報はネット上でも確認できることが多いので、手元にない方は掃除機のメーカー・型番で検索してみてください。
何をやっても直らないのであれば、ヘッドやベルト、モーターなどが故障をしている可能性もあります。
自分でヘッドを分解・交換すれば直せることもありますが、自身のない方は一度購入店舗やメーカーに問い合わせてみましょう。
対処法が分かっていれば、今回の私のように慌てることはありません。
この記事を参考に、落ち着いて原因を探ってみてくださいね。