じつはエアコンのフィルターを掃除していない場合、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力が削減できると言われています。
また別の調査では、年間で電力が約25%、電気代でいうと年間1万円以上も高くなるという報告もあるんです。
エアコンのフィルター掃除は、掃除機でホコリを吸い取り、中性洗剤で水洗いするだけ。
5分もあれば、簡単におこなうことができます。
このコラムでは、エアコンフィルターを自分で掃除する方法と、より節電効果を高めるためのテクニックをご紹介。
フィルター掃除で、チリ積もになったホコリと電気代を、スッキリさせちゃいましょう!
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フィルター掃除で消費電力は冷房約4%、暖房約6%節電。電気代は1万円以上違う
環境省の「みんなで節電アクション!」によると、
フィルターの掃除をするだけで、冷房(クーラー)は約4%、暖房は約6%の電力を削減できるそうです。
参考:「みんなで節電アクション!」(環境省)
また家電メーカーのパナソニックによると、
エアコンが汚れていると、稼働に負担がかかるため、消費する電気が増加するそうです。
1年間フィルター掃除をせずにエアコンを使うという実験では、年間で電力が約25%、電気代にすると約1万円以上もムダになってしまったという結果がでています。
※パナソニック製品「F401D2」を使用。電気代27円/kWhでの実験
参考:パナソニック調べ
つまり、エアコンの掃除をすることで節電になり、結果的に電気代もお得になるということなんですね。
中性洗剤と掃除機でOK!エアコンフィルターの掃除しよう

まずは自分でもできるエアコン掃除の仕方についてご紹介していきます。
フィルターは手軽に掃除できるので手順とあわせて見ていきましょう。
フィルターの掃除方法
フィルターの掃除には、以下のものを準備してからおこないましょう。
- 中性洗剤
- やわらかいブラシ(やわらかめなら使用済みの歯ブラシでも可)
- 掃除機(ハンドクリーナでも可)
エアコンフィルター掃除の手順
- STEP1
-
感電や誤作動防止のためにプラグを抜く
- STEP2
-
エアコン前面のカバーを取り外す
- STEP3
-
フィルターにホコリを掃除機でホコリを吸い取る
- STEP4
-
ある程度ホコリを取り除いたら、フィルターを取り外す
- STEP5
-
フィルターを取り外したら、細かいホコリを掃除機で吸い取る
- STEP6
-
さらに細かいホコリは風呂場などで、シャワーを流しながらブラシで落としていく
※汚れがひどいようなら、中性洗剤を使用する - STEP7
-
汚れが落ちたら、日陰でしっかり乾かして完了
掃除機は表面からかけて、ブラシは裏面から表面に向けてホコリを取り出すのがポイントです。
反対(表面から裏面へホコリを取り出す)からおこなうと、ホコリが目詰まりを起こすことがあるのでご注意ください。
またフィルターが生乾きだと、エアコン内部にカビが繁殖する原因となります。
きちんと乾かしてからエアコンに取り付けましょう。
エアコン掃除の細かい手順などは、下記の記事も参照してみてくださいね。

フィルター掃除は2週間おきが目安
フィルターは、エアコンの前面に取り付けられていて、内部にホコリが入りづらくする役割をもっています。
そのため、フィルター自体はホコリが付着しやすいのです。
毎日エアコンを使用しているようであれば、2週間おきに掃除をすることをおすすめします。
掃除以外もある!エアコンの節電術5つ
エアコンの節電術はフィルター掃除だけではありません。設定温度や周りの環境と見直すことで、より消費電力を抑えることができるんです。
ここでは、手軽にできる方法をご紹介しますので、ぜひ試してみてくださいね。
エアコン節電術1.むやみに電源のオン・オフをしない

エアコンは外との気温差があると、電力消費が余計にかかりやすいです。
それを踏まえて、エアコンの節電方法として効果的なのが、電源のオン・オフをする頻度になります。
たとえば、徒歩数分のコンビニに出かけようと思ったときにも、しっかりとエアコンを消してから外出するという方は多いと思います。
しかし短い外出時間であれば、電源をつけっぱなしにしておいたほうが、結果的に電気代が節約できることもあるんですよ。
ダイキン工業の検証では、以下の報告があります。
冷房の場合、9時~18時の間で30分以上の外出時は電源は切ったほうがよく、逆に30分以内の外出であれば、つけたままの方が電気代が安くすむそうです。
参考:ダイキン工業株式会社|mission5-1「つけっぱなしがお得”という説は本当なのかを検証せよ!」
エアコンは起動時に電気代が高くつく
エアコンは設定温度になるまでに多くの電力を消費します。
エアコンを消すと室温が上下してしまうので、起動のたびに電力がかかるようになるのです。
そのため設定温度を保つためにはやたらとエアコンを消さないほうが、電力消費を抑えられて節電につなげられますよ。
とはいえ、電源が付いている間は当然電気代が発生します。
長時間家を留守にしたり、あまり冷暖房が必要ないな、と感じたりしたらきちんと消しておくのがおすすめです。
エアコン節電術2.設定温度の調整

設定温度は、外気との気温差が高いとその分電力がかかる、ということをお伝えしました。
そのため、設定温度は「上げすぎず・下げすぎず」で使うとより節約になるんですよ。
一般的な目安温度
- 冷房……28度
- 暖房……20度
とはいえ上記はあくまで目安となりますので、外気温に合わせて調整していきましょう。
風量設定を確認する
ちなみに、エアコンの風量設定も電気代に関わってきます。
風量設定を「弱」にしていると、エアコンの風量が少ないため、なかなか設定温度になりません。
そのため、基本的に「自動運転」にしておくのがベスト。
また、起動時だけ「強」にしてその後自動運転に切り替えると、設定温度まで効率的にエアコンを稼働させることができますよ。
サーキュレーターで風向きを調整するとより効果的

エアコンの冷暖房は一定方向に風が流れ続けるので、部屋中に行き届くのには時間がかかってしまいます。
そのため、先ほどの目安温度ではなかなか涼しくならなかったり、暖かさを感じたりしづらかったりすることも。
そこで便利なのがサーキュレーターです。
エアコンから出た風向きを調整することで、部屋に効率よく行き渡らせることができますよ。
風向き調整にはそれぞれ2つの方法がありますので、試してみてはいかがでしょうか。
冷房の風向き調整
- エアコンの真下に置いて、まっすぐ同じ向きにする
- エアコンの斜め下に置いて、エアコンに向けて斜め上に角度調整する
冷房は暖房とは反対に、下のほうに冷気が留まります。
上のほうにも冷気が行き渡るよう、拡散させると部屋全体が涼しく感じられますよ。
暖房の風向き調整
- 部屋の真ん中から置いて天井に向ける
- 部屋の角に置いてエアコンに向けて、斜め上に角度調整する
暖房からでた温かい空気・熱は天井付近に滞留します。
そのためサーキュレーターを上のほうに向けて、風で熱を天井や壁を伝わせて部屋全体に拡散させるんです。
エアコン節電術3.断熱カーテンを活用する

冷暖房をつけてもなかなか部屋が快適にならない理由のひとつに、窓の存在があります。
窓は外気と部屋をガラスで隔てているだけなので、壁と比べると温度が伝わりやすくなります。
冬の結露も、外気の冷たさが原因のひとつなんですよ。
窓付近の寒さが気になる場合は、断熱カーテンを取り入れるのがおすすめです。
窓と部屋のあいだに断熱カーテンがあることで、室内の熱を外へ逃がしにくくします。
さらに外からの冷気や熱も、部屋に入りにくくすることができるんですよ。
断熱カーテンというと、厚手のカーテンをイメージされるかもしれません。
しかし近年では、レースカーテンでも断熱素材のものが増えてきています。
部屋のインテリアにあわせて選ぶのもよいですね。
エアコン節電術4.エアコン内部(アルミフィン)と室外機の掃除

エアコンは、室内から取り込んだ空気を、内部にある機器「アルミフィン(熱交換器)」に通すことで冷風や温風を出します。
そのため、室内のハウスダスト(ホコリ、ダニ、花粉など)が少しずつ「アルミフィン(熱交換器)」にたまっていきます。
「アルミフィン(熱交換器)」に汚れがたまると、運転効率が下がり、エアコン本来の効果が発揮できなくなります。その結果、なかなか設定温度にならないことも。
そのためエアコンの「アルミフィン(熱交換器)」は定期的に掃除して、稼働効率を回復させることで節電につながるんですよ。
「アルミフィン(熱交換器)」の掃除は、1~2年に1度がベスト。なお、エアコンの内部は、自力での掃除が推奨されていない部分です。できるだけエアコンクリーニングのプロに依頼するようにしてくださいね。
いっぽう室外機は、「アルミフィン(熱交換器)」ほどひんぱんに掃除する必要はありません。
しかし背面や側面部分にホコリやゴミがびっしりついているぐらい汚れているなら、掃除してもらうのがおすすめです。
また、室外機の周辺にプランターや植木鉢などを置いている方は、すぐに片付けましょう。室外機の吹き出し口をさえぎってしまうと、エアコンの運転効率が下がってしまうんです。室外機の周りは、風がよく通るようにしておきましょうね。
エアコンクリーニングで節電しよう!
前章で「アルミフィン(熱交換器)」の掃除をすれば、さらに節電に期待できるとお伝えしました。
しかし、エアコン内部の掃除は自力ではむずかしく、メーカーも推奨していません。そこで、エアコンクリーニングの業者の出番です。

業者にエアコンクリーニングを依頼すれば、自力で掃除するには難しいエアコンの内部までキレイにしてもらえます。
また、業者はエアコンの分解作業にも慣れているので、故障の心配がほとんどありません。
部屋が汚れないよう、掃除前に養生からきちんとおこなってもらえますよ。
さらに、カビが発生しづらくなる防カビ剤のコーティングなどをおこなっているところもあります。
費用はかかりますが、それ以上に手間がかからずピカピカのエアコンにしてもらえるのです。
エアコンクリーニングのタイミングと費用
エアコンを日ごろどれぐらい使用するかによって、業者にエアコンクリーニングをおこなってもらう頻度は変わります。エアコンは1日中付けっぱなしなら1~2年に1回は依頼したほうがよいでしょう。
普段家を留守にしていて、数時間程度しかつけないなら2~3年に1回が目安となります。
エアコンクリーニングの料金相場
業者にエアコンクリーニングを依頼したときの費用相場は、季節によって若干上下します。
もっとも業者が多忙な夏や年末は、依頼してもすぐに対応することが難しいです。
また繁忙期は、割引をやっていな業者さんも多いよう。
反対に、
混み合っていない春か秋はキャンペーンやお得な割引
をやっているケースがあるので、
費用を抑えたいなら春秋を狙うのがおすすめです。
なお、一般的なエアコンクリーニングの費用相場は下記のとおりになります。
エアコンクリーニングの費用相場
- 一般的な壁掛けエアコン……約1万円~1万2千円
- お掃除機能が付いている壁掛けエアコン……約1万5千円~2万円
お掃除機能が付いたエアコンは、内部が複雑な構造となっているので、分解に時間がかかったり、掃除に手間がかかったりします。
そのため、一般的なエアコンよりも費用が割高になるのです。
業者を選ぶときは、見積りをとって費用相場と大きく離れた費用を提示していないか確認すると安心ですよ。

まとめ
エアコンのフィルター掃除は、電気と電気代の節約につながります。しかも、フィルターは自分で取りはずせ、掃除も簡単です。
冷房や暖房をつけることが多いシーズンには、2週間に1度が目安になります。
そして、より節電を意識するなら、エアコンクリーニングを利用してみてはいかがでしょうか。エアコン内部の汚れをキレイにすれば、運転効率が上がり省エネや電気代の節約にもつながるはずです。
限りある電力を使い過ぎないためにも、ぜひエアコン掃除をおこないましょう。

