エアコンの室外機がうるさくて気になる…。
そんなときにはすぐに原因を確かめて適切な対処をしましょう。
そのまま放置していても音が消えることはなく、エアコンの故障やご近所トラブルに発展するおそれがあるからです。
ここではエアコンの室外機がうるさいときの原因と対処法をわかりやすく解説しますので、参考にしてくださいね。
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【音別に解説】室外機がうるさい原因と対処策
室外機からは、どんな音が出ているのでしょうか?
よくある原因を音別に紹介しますのでチェックしてみてくださいね。
- 「キーン」という高い音→ コンプレッサーの異常や故障
- 「ブーン」という大きな音→ 正常なコンプレッサーの音
- 「キュルキュル」「ガラガラ」という金属音→ ファンモーターの不具合
- 「ブシュー」「シャー」「ピシッ」という変わった音→ エアコン内の冷媒ガスが切り替わる音
- 音が急にうるさくなった→ 異物の混入
- 「ポコポコ」という音→ドレンホース内の空気音
かすかに聞こえる「キーン」という高い音
耳を澄ますと室外機から「キーン」という甲高い音が聞こえる場合、コンプレッサー*の異常や故障が原因であることが多いです。
コンプレッサーの故障であれば、修理費は少なくとも20,000円以上かかり、交換となれば100,000円くらいの費用が必要になることもあります。
コンプレッサーが故障する原因は、ゴミ詰まりや経年劣化で冷媒ガスが漏れてしまうことです。
冷媒ガスが漏れていると、徐々に冷房も暖房も効かなくなっていきますので、早めに修理または交換をしましょう。
*コンプレッサー(圧縮機)は、室外機のパーツです。温度をコントロールする役割があります
「ブーン」という大きな音
エアコン運転時の「ブーン」という音はコンプレッサーの出す音であり、故障ではありません。正常に運転しているときにもある程度はうるさいものです。
また冷房時よりも暖房時のほうがコンプレッサーへ負担がかかるため、「ブーン」という音は大きくなります。ただ夜になると、「うるさくて眠れない」というレベルの音に感じてしまうこともあるようです。
てっとり早い対処策としては、
- 暖房運転中なら設定温度を下げる
- 冷房運転中なら設定温度を上げる
などがありますので、可能ならためしてみてください。設定温度を変えてエアコンへの負担を減らせば「ブーン」という音は軽減されるでしょう。
夜になるととくに気になる「ブーン」という大きな音が出ているなら、それは振動によるものかもしれません。室外機本体を確認してみて、ブルブルと震えているなら振動が原因ですので、土台をしっかり固定するなどの対策をしましょう。
また室外機周辺にある荷物が排気を邪魔して「ブーン」という大きな音が出ることがあります。
室外機の周辺に植物や自転車などの荷物を置いているのが原因ですので、室外機やその周りを掃除・整理整頓してみてください。
「キュルキュル」「ガラガラ」という金属音
金属がこすれているような「キュルキュル」という音がしている場合は、ファンモーターの不具合が考えられます。
ファンモーターがうるさくなってしまうおもな原因は汚れやホコリなんです。
すぐにでも壊れてしまいそうな音がしていても、内部をしっかり掃除すればうるさい音がなくなるはずです。
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「ブシュー」「シャー」「ピシッ」という変わった音
霜取り運転や、運転停止時に「ブシュー」「シャー」という音がすることがあります。これはエアコン内の冷媒ガスが切り替わる音であり、故障ではありません。
霜取り運転時は、そのほかにもかなり大きな音や変わった音がすることがあります。温度変化で「ビシッ」「バキッ」という音がすることもあります。
エアコン室外機が急にうるさくなったとき
エアコン室外機が急にうるさくなったという場合、原因は落ち葉や虫、石などの異物が入り込んでいることがあります。
まずはできる範囲で、内部のチェックをしてみましょう。ただしエアコン室外機の金属部(フィン)は変形しやすいですし、触れるとケガをするので、さわらないように確認してくださいね。
エアコン室外機内部の掃除は自力でおこなうのが難しいのでプロに任せることをオススメします。
エアコンクリーニングの費用相場は10,000円程度、室外機はオプションになっているケースが多く、3,000~4,000円が相場のようです。
エアコンクリーニングをすれば、異音がなくなるだけでなく、室内機から清潔な空気が出てくるようになるのでオススメですよ。
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「ポコポコ」という音がする
室外機周辺から「ポコポコ」という音がするなら、それはドレンホース(排水ホース)からしている音です。
原因は、室内と室外の気圧差。
空気は、気圧の高いところから低いところへ流れる性質です。室外の気圧が高く、室内の気圧が低い場合、外の空気がドレンホースを通って室内に入ってきます。それがポコポコ音の正体です。
解消方法などは、下記のコラムで解説しています。
エアコン室外機の音や振動を静かにする方法3つ
エアコンの室外機がうるさいときには、できるだけ早く対処するのがオススメです。
具体的な対処方法は次の3つになります。
- 室外機を掃除する
- 室外機土台に防振ゴムを挟み込む
- プロに任せて修理または交換をする
症状に合わせて対処方法を選んでみてください。
その1:室外機と周辺を掃除する
室外機本体が汚れていたり、室外機の前が荷物や植物でふさがれていたりすると、大きな音が出ることが多いです。
周辺をスッキリ整頓させて、室外機からスムーズに排気できるようにしておく必要があります。
また室外機裏にある金属でできたフィンという部分はホコリがたまるとエアコンの稼働率が下がるので、念入りに掃除しましょう。
ただし室外機は動かさないように注意してください。室外機を動かすと、配管にスキマができてガス漏れや故障のリスクが高まるからです。
- ほうき
- ちりとり
- 歯ブラシ
- 掃除機
- 雑巾
- バケツ
室外機の掃除手順
- 室外機周りの荷物を移動させる
室外機の周辺にモノが置いてあると、稼働効率が悪くなり電気代がかさむことがあります。
室外機から半径30cmくらいの範囲には、荷物を置かないようにするとよいでしょう。 - 室外機表面のホコリをほうきで除去する
- 室外機まわりの汚れを雑巾で拭く
- 吹き出し口のゴミを歯ブラシでかき出す
- 吹き出し口のゴミを掃除機で吸い取る
- 室外機裏側のゴミを歯ブラシでかき出す
エアコン裏にある金属でできたフィンは繊細で変形しやすくなっています。
掃除するときにはなるべく衝撃を与えないように気をつけましょう。 - 室外機裏側のゴミを掃除機で吸い取る
- 歯ブラシでドレンホースの中を掃除する
ドレンホースのチェックも忘れずにおこなっておきましょう。
ドレンホースにゴミや虫が入り込んでいると、詰まって水漏れの原因となりますので汚れをしっかり除去しておくことが必要です。
エアコンの室外機は、雨にさらされても大丈夫な構造になっていますので、汚れがひどい場合には上から水をかけて掃除するという方法もアリです。ただし室外機の下部から上に向けて水をかけると、内部に水が入るため故障の原因になります。
室外機掃除のくわしい方法やプロに任せる場合の費用相場はこちらの記事でくわしく解説しています
その2:防振ゴムを取り付ける
エアコンの室外機がうるさいときには、まず土台を確認して安定させましょう。
ただエアコンは、正常に取り付けてあってもわずかに振動があるものです。
とくに集合住宅などのベランダに置かれているときには、コンクリートを通じて振動が建物の壁に伝わり、共振します。
そのためエアコンの室外機の音がうるさいと感じるときには、防振ゴムを設置しておくのがオススメです。
防振ゴムはさまざまな商品があるので、サイズを確認してから購入しましょう。
それでは設置方法を解説していきます。
- 防振ゴム
- ハサミまたはカッターナイフ
- STEP1
-
室外機の台座に合わせて防振ゴムを8枚切り取る
- STEP2
-
防振ゴムを2枚重ね合わせたものを4つ準備する
- STEP3
-
台座と床コンクリートの間に防振ゴムを敷く
台座の下の四隅に防振ゴムを挟み込みます。防振ゴムは1枚より2枚重ねたほうが効果的です。
その3:修理または交換をする
エアコン室外機がうるさい原因はさまざまですが、汚れを掃除する、防振ゴムを設置するといった対策で音が軽減されることは多いです。
しかし、これらの対処では音が軽減できないこともあります。
そんなときにはエアコン本体や冷媒回路の故障が考えられますので、修理や交換を検討する必要があります。
メーカーによる一般的なルームエアコンの補償期間は、次のとおりですので確認してみましょう。
エアコン本体 | 購入から1年間 |
冷媒回路 | 購入から5年間 |
この保証期間内であれば無料で修理してもらえる可能性が高いです。
ただし次のような場合には保障の対象外となります。
- 使い方のまちがいによる故障
- 改造や不当な修理による故障
- 移動や落下による故障
- 天災や異常電圧による損傷
- 保証書の提示がない場合
まずは保証書を確認して、購入から5年以内である場合にはメーカーに問い合わせてみるのがよいでしょう。
5年以上経過しているエアコンの不具合や故障は、基本的に実費での修理となり、費用はそれなりに高額になることが多いです。
修理または交換、どちらが効果的かをよく検討してみてください。
騒音レベルをチェックしてご近所トラブルを回避しよう
マンションやアパートなどの集合住宅の場合、エアコンの室外機がうるさいことでご近所トラブルに発展することは少なくありません。
騒音になっていないかどうかに気をつけることも重要です。
ただし「音がうるさい」という感覚は人によって異なるため、騒音レベルなのかどうかを判断するのは難しいでしょう。
そんなときにはアプリを使って騒音レベルを確かめておくことができるのでオススメですよ。
無料で使えるアプリ「騒音測定器 – Simple Sound Meter」
iPhone
Android
アプリじゃちょっと心配…という場合には専用の騒音計を使ってみるのもよいでしょう。
メーカーや機種によって違いがあるものの、一般的なエアコンの室外機における騒音レベルは、50~70dB(デシベル)です。
エアコンのパワーが大きいものほど室外機の音は大きくなります。また負荷がかかるほど音は大きくなる傾向にあります。
騒音計を使って、エアコンの騒音が許容レベルなのか異常レベルなのかを確かめておくのもよいでしょう。
異常レベルであったなら、すぐに適切な対処が必要です。
騒音となる目安を確認しておこう
騒音となるのは、いったいどのくらいの音なのでしょうか?
どのくらいの音がうるさいと感じるのかについては、次の表を目安にしてみるとよいですね。
静か | 30dB以下 |
普通 | 30~50dB |
うるさい | 50~70dB アイドリング(60dB) 騒々しい街頭(70dB) |
きわめてうるさい | 70dB以上 蝉の声(70dB) 地下鉄車内(80dB) カラオケ店内(90dB) 電車のガード下(100dB) |
エアコンの室外機は、正常運転であっても50~70dBとなり、基本的に騒音を出すものだと認識しておいたほうがよいかもしれません。
ベランダなどの室外に置くことが多いので、隣近所への騒音にはとくに気をつける必要があるでしょう。
賃貸住宅に設置してあるエアコンの室外機がうるさいという苦情が来てしまった場合には、大家さんや管理会社に報告や相談するのがよいですね。
設置してあるエアコンの場合、管理責任はオーナーにあります。
エアコンの室外機が異常レベルにうるさい場合、必要に応じて、音を軽減する対策をしてもらいましょう。
プロの室外機クリーニングは3,000円~
先述しましたが、室外機クリーニングはエアコンクリーニングのオプションとして3,000~4,000円でおこなえます。
室外機の掃除はエアコンクリーニングのついでにしてもらうのが手っ取り早いです。
自分で掃除するよりもキレイになりますし、故障のリスクも少ないです。なおエアコンは1~2年に1回クリーニングするのがベストですが、室外機の場合はそこまで頻繁おこなわなくてもいいようです。
また室外機をキレイにしておくことで、運転効率が良くなり、電気代の節約にもつながります。
エアコンも同様です。定期的にメンテナンスをおこなえば、キレイな空気が出るようになるだけでなく稼働効率もよくなるので、余計な電気代がかからずにすみますよ。
エアコンクリーニングと室外機クリーニングを同時におこなっても、費用は13,000円程度ですので、費用対効果は大きいといえるでしょう。検討してみてはいかがでしょうか。
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