エアコン掃除を自分でおこなう場合は、事前に準備するものや作業手順などを知っておくことが大切です。
間違った方法で掃除をしてしまうと、エアコンの故障や火災などの大きなトラブルにつながるおそれもあるのです。
こちらのコラムでは、エアコン掃除に必要なものや洗浄手順について解説しています。
またエアコン内部を清掃するうえでの注意点などにもふれています。
これからエアコン掃除をしたいと思っている方は、正しい知識を身につけて安全におこなうためにも、ぜひ最後までご覧ください。
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エアコン掃除を自分でおこなう前の準備
エアコンは定期的に掃除しないとカビが発生し、それを吸い込むと肺炎を引き起こすことがあります。
さらにホコリがたまればフィルターが目詰まりして効きが悪くなるだけでなく、電気代も高くなってしまうんです。
エアコン掃除は自分でもできるので、長く使えるようにキレイな状態を保つようにしましょう。
ここでは、まずエアコンを掃除する前の準備について解説します。
電源プラグは必ず抜くこと
エアコンの掃除では室内機の内部に直接ふれることがあります。
誤作動によるケガなど事故を防ぐためにも、必ず電源プラグはコンセントから抜いておきましょう。
エアコン周りを養生する
エアコンの内部にスプレー式のクリーナーを使用した場合、外に排水される場合もありますが、吹き出し口から汚れが落ちてくることもあります。
このため、ゴミ袋などを活用してエアコン周りや床面などを養生しておくことが大切です。
とくに電装部に水がかかってしまうと、エアコンが故障する原因になってしまうので注意しましょう。
ゴム手袋やゴーグルを着用する
エアコンに使う洗剤には中性だけでなくアルカリ性のものがあるため、手荒れしないようにゴム手袋を着用してください。
またエアコンが高い位置にあることから、洗剤のほか汚れやカビなどが飛んでくるおそれがあります。
目や口に入らないように、ゴーグルやマスクも着用することがおすすめです。
換気しておこなうこと
エアコンの掃除中は、ホコリやカビが舞い散ることがあります。
部屋に充満しないよう十分に換気して、空気を入れ替えながらおこなうようにしましょう。
洗剤は汚れの度合いや洗浄する場所で使い分けよう
エアコンを掃除するためには、汚れの度合いや洗浄する場所によって使い分けるのがおすすめですよ。
エアコンに使える4種類の洗剤とおもな特徴を解説します。
・中性洗剤
台所用や風呂場用などさまざまな種類があり、幅広い汚れを落とすことができます。
基本的にエアコンの軽い汚れには、中性洗剤を使いましょう。
・重曹
弱アルカリ性のため、油汚れなど酸性の汚れを中和させて落としやすくする効果があります。
粒子が細かいため粉状のまま使用すれば、研磨作用もあるので便利です。
・セスキ炭酸ソーダ
重曹よりも強いアルカリ性でしつこい汚れを落とす際には、セスキ炭酸ソーダをおすすめします。
水に溶けやすく油汚れやカビの除去にもぴったりです。
・酸素系漂白剤
酸素系漂白剤はアルカリ性が強く、塩素系とは異なりツンとした刺激臭がありません。
文字どおり漂白のほか、除菌や消臭の効果もあるんです。
酸性と塩素系の漂白剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生するため、漂白剤を選ぶときには注意する必要があります。
重曹や漂白剤などアルカリ性は、65℃以上の高いお湯に溶かすと強アルカリ性になり、肌につくと荒れてしまうおそれがあるため、お湯に溶かすときは40℃くらいの温度にしておきましょう。
道具も工夫次第で効果的に使える
エアコンは、洗剤と雑巾があれば基本的な掃除をすることができます。
さらにさまざまな道具を使うことで、すみずみまでキレイにすることができるんです。
身近にあるものも多いので、揃えておくと便利ですよ。
・スプレーボトル
重曹やセスキ炭酸ソーダは、ぬるま湯で薄めてスプレーボトルに詰め替えておくと、汚れ落としに便利です。
汚れに吹きかけてしばらくおいておくと、しつこい汚れも簡単に落としやすくなりますよ。
・歯ブラシ
歯ブラシはフィルターのホコリ取りやフィンの隙間など、雑巾では届かないような狭い場所を掃除するのに最適です。
新品でなくて使い古したものでも十分使えます。
・キッチンペーパー
洗剤を含ませたキッチンペーパーを割りばしなどに巻き付けて、輪ゴムで固定すれば吹き出し口の汚れを落とすのに便利です。
また洗剤を染み込ませたキッチンペーパーをパックのように貼っておけば、汚れが落としやすくなります。
エアコンの洗浄方法
では実際にエアコンの掃除をしていきます。
上記でご紹介した洗剤や道具を使いこなして、すみずみまでピカピカにしちゃいましょう。
フィルターの掃除
エアコンのカバーはメーカーや機種によって開け方が異なりますが、左右にくぼみなどがあることがほとんどです。
もしわからない場合は取扱説明書などを確認してみましょう。
用意するもの
- 中性洗剤
- 歯ブラシ(使い古しでよい)
- 雑巾(新しいものを2枚)
作業手順
- カバーを開けフィルターを外す
- フィルターについたホコリを掃除機で吸い取る
- フィルターを歯ブラシと中性洗剤を使って汚れを落とす
- 水分をしっかり取って日陰で乾燥させる
エアコンの表面や上部はホコリがたまっているので、カバーを開ける前に拭いておくことがおすすめです。
カバーを開けるときはホコリがついているので優しく開けるようにしましょう。
フィルターを取り外す前に掃除機をかけて、できるだけホコリを取り除いておきます。
取り外したフィルターを水洗いするときは、裏側からシャワーをかけると汚れが落ちやすくなりますよ。
フィルター部分にホコリが詰まっている場合は、歯ブラシを使ってかき出しておきましょう。
フィルターを濡れたまま戻すと、カビが発生する原因になってしまうので注意が必要です。
2枚の雑巾でフィルターを挟むようにして水分を取ってから、日陰でしっかり乾燥させておきましょう。
風向ルーバーの掃除
風向ルーバーは電源を入れたときに開く板状の部分です。
風の吹き出し口周辺もキレイにしておきましょう。
用意するもの
- 中性洗剤(汚れがひどい場合は重曹やセスキ炭酸ソーダなど)
- キッチンペーパー
- 割りばし
- 輪ゴム
作業手順
- ルーバーを取り外す
- お掃除棒を作る
- お掃除棒で吹き出し口の汚れを取る
ルーバーは基本的に左右と真ん中の3つが固定されています。
はじめに真ん中の固定部分を外してから、次に左右どちらかの突起部分を外します。
本体から取り外すときルーバーを曲げることになりますが、無理はしないようにしてください。
ルーバーが取り外せたら、割りばしにキッチンペーパーを巻き付けたお掃除棒で吹き出し口周辺の汚れを落としましょう。
カビが付着している場合は、重曹やセスキ炭酸ソーダなどを吹きかけておくと掃除しやすいですよ。
熱交換器(フィン)の掃除
熱交換器は、本体カバーを外したときに見えるアルミ製の薄い板のことをいいます。
フィルターをすり抜けたホコリが付着しカビが発生しやすい場所なので、常にキレイな状態を保つことが大切なんです。
用意するもの
- エアコン洗浄スプレー
- スプレーボトル
- 歯ブラシ
- ゴミ袋
- 養生テープ
作業手順
- 掃除機で表面の汚れを吸い取る
- 洗浄スプレーを吹きかける
- 30分前後おいておく
- 洗剤を水で流す
まず洗浄スプレーをかける前に、フィンの表面についているホコリを掃除機などで吸い取っておきます。
そして電装部に水がかかるのを防ぐため、ゴミ袋などを使い養生テープで保護しておきましょう。
吹き出し口から垂れてくる汚水対策の養生も忘れずにおこなってくださいね。
養生ができたらフィンに洗浄スプレーをかけて、洗剤を染み込ませるために30分ほど放置します。
歯ブラシなどを使って表面の汚れを擦り落とすのもよいでしょう。
時間をおいたら水をスプレーボトルに入れ、洗剤を落とすように吹きかけていきます。
ここで洗剤や汚れが残ってしまうとカビの発生につながってしまうので、しっかり洗い流しておきましょうね。
ファンの掃除
ファンは吹き出し口の奥に見える回転部分で、風を送る役割を果たしています。
ファンにカビが発生していると汚れた空気が出てくることになってしまうので、フィンと同じようにしっかり汚れを落としておきましょう。
用意するもの
- エアコン洗浄スプレー
- スプレーボトル
- 割りばし
- タオル
- 養生テープ
作業手順
- 洗浄スプレーを吹きかける
- 30分前後おいておく
- 洗剤を水で洗い流す
- 1~2時間ほど送風運転をして乾かす
洗浄スプレーは回転させながらまんべんなく洗剤が行きわたるように吹きかける必要があります。
ファンは吹き出し口の奥にあるので、割りばしなどを使うと回しやすくなりますよ。
30分ほどそのまま放置しますが、洗剤がかたよらないように、ときどきファンを回転させましょう。
時間をおいたら、水の入ったスプレーボトルでファンを回しながら洗剤を落としていきます。
また、フィンとファンの掃除は同時におこなっても構いません。
そして洗浄スプレーは注意事項などをよく読んで適切に使用するようにしましょう。
フィンとファンの掃除が終わったら1~2時間ほど送風運転をして乾かします。
送風運転するときは洗浄したあとの水が飛んでくるので、吹き出し口にタオルなどをあてて養生テープで固定しておくとよいですよ。
送風運転をして乾燥させたら、ルーバーやフィルターを元に戻してエアコン掃除は完了です。
エアコン内部の掃除を自分でおこなうときの注意点
エアコン掃除は自分でもできますが、とくに熱交換器やファンなど内部を自分で掃除するときは、リスクがあることも知っておかなくてはいけません。
エアコン内部を掃除するときの注意点は、主に以下の2つがあります。
・エアコンを故障させてしまう
エアコンの知識がないまま分解すると、元に戻せなくなったり故障させたりするリスクがあります。
またエアコンには冷媒ガスが通る冷媒管がありますが、あやまって破損させてしまうとガスが漏れ出してしまい、掃除どころか修理も必要になってしまうかもしれません。
さらに洗浄スプレーが電気部品に残ったまま運転してしまうと、火災の原因になってしまう可能性もあるんです。
・カビが発生してしまうリスク
技術のない素人が洗浄スプレーでフィンやファンを掃除した場合、すべての汚れが取り切れない場合もあります。
掃除して一時的にニオイがおさまっていても、汚れや洗剤が残っていればまたすぐにカビが繁殖してしまうおそれがあるんです。
これらの理由から自分で掃除するのはエアコンの表面やフィルター、そしてルーバーまでにとどめておいたほうがよいでしょう。
自分でエアコンの掃除をすることに少しでも不安を感じる場合は、プロの業者に任せることをおすすめします。
不安を感じたらプロの業者に依頼しよう
エアコン掃除はプロの業者に依頼すれば、豊富な知識と高い技術力をもっていることから、安全な方法で内部まで徹底的にキレイにしてくれます。
また市販のものより強力な薬剤や高圧洗浄機などを使って、エアコン内部にある汚れも確実に落としてくれるんです。
誠実に対応してくれる業者であれば、カビを発生させないための方法やエアコンを長く使うためのアドバイスも受けられるかもしれません。
なにより、手間や時間をかけなくてもエアコンがキレイになるのは一番のメリットといえるんではないでしょうか。
エアコンの内部はプロの業者に徹底的に掃除してもらい、長く快適に使えるようにするためにも定期的に自分で手入れすることを心がけましょう。
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まとめ
エアコンは道具を揃えれば自分でも掃除することができますが、知識がないままではリスクや注意点もあるということも知っておきましょう。
エアコン内部に洗剤や汚れが残ってしまうとカビが発生する可能性があるだけでなく、技術がないと故障や火災の原因になることもあります。
もしエアコン掃除を自分ですることに不安を感じた場合は、無理をせずプロの業者にお願いするようにしましょうね。
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