- フィン(熱交換器)がホコリだらけ
- 金属板のスキマにホコリが挟まっている
そんな事態になっていても、エアコンのフィンを安易に掃除してはいけません。
エアコンのフィンは絶対にさわらない
それが重要です。
また市販されているエアコンスプレーを使うのもおすすめできません。エアコンスプレーを使った掃除にはさまざまなリスクがあり、掃除が逆効果になることがあるからです。
ここの記事を読めば
- エアコンのフィン(熱交換器)とは
- フィンのホコリを除去する方法(掃除方法)
がよくわかります。
エアコンのフィンがスッキリしていると、熱効率がよくなり、ムダな電気代も省けます。フィンのホコリが気になったら、エアコンクリーニングを利用するのがおすすめです。
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エアコンのフィンとは?どこにある?
エアコンのフィンは、エアコンの前面にあるカバーを開けて、フィルターを外した奥にあります。
フィルターより内部にある細かい金属板全部がフィンで、熱交換器とも呼ばれます。
フィンは、空気を暖めたり冷やしたりするパーツ。
アルミでできた金属板に空気が触れることで、空気が暖められたり冷やされたりします。そのため空気が触れるアルミ板はできるだけ面積が広いほうが効果的ですね。
大きなアルミ板を、室内機に収まるよう薄くし、小さく切って並べてあります。小さなアルミ板を並べると、もとは畳7枚分にもなるのだとか。
さらにアルミ板の表面に凸凹をつけて、空気に触れる面積を増やしてあるのです。薄く、繊細なアルミ板は、さわると簡単に変形してしまいます。
変形すると暖めたり冷やしたりする機能が弱まるので絶対にさわらないことが鉄則です。
とはいえアルミ板の表面が汚れていると、空気が金属部に触れるチャンスが減り、暖めたり冷やしたりする力が弱まってしまいます。そのうえフィンの汚れはエアコンの悪臭や水漏れなどのトラブルにつながります。
エアコンのフィンはカビが発生しやすい場所
アルミのフィンにカビなんて発生しないだろうと油断してはいけません。フィンはカビが発生しやすい場所なんです。
カビが発生しやすい条件は以下のとおり。
- 快適な温度(20~30℃)
- 湿気(湿度60%以上)
- 栄養分(ホコリなど)
フィンは熱交換をするパーツですので、金属部が冷却されたり温まったりします。そのため温度差で結露が発生し、湿気がこもりやすくなるんです。
とくに冷房運転をしたあとは、結露ができやすくなります。冷却されたアルミフィンが暖かい空気に触れ、結露が発生するからです。
またエアコン掃除をせず放置すれば、内部にはホコリがたまります。エアコン内部が快適な温度になれば、カビが発生しやすい条件がそろうというわけです。
エアコン内にホコリが入らないよう、まずはフィルター掃除などをこまめにおこなってください。内部の汚れが気になるときには、エアコンクリーニングを利用するのがオススメです。
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フィン掃除にエアコンスプレーは逆効果
エアコンスプレーを使って掃除してみよう!と思われる方は多いでしょう。実際にエアコンスプレーの使い方に関する情報はネット上にもたくさんあります。
ですがエアコンスプレーは逆効果になることがあるので、使用はおすすめできません。
というのもエアコンスプレーによる掃除だけではエアコン内の汚れを取り切れず、汚れや洗剤が残りやすくなるからなんです。
エアコン内に汚れや洗剤が残ると、次のような悪影響があります。
- エアコン内のどこかで排水詰まりが起き、水漏れにつながる
- カビなどの雑菌が繁殖し、悪臭につながる
- エアコンをつけると洗浄成分や雑菌が部屋に飛散する
- エアコンの故障や発火につながる
じつはメーカーやエアコン掃除のプロも、エアコン掃除にスプレーを使わないよう警告しています。
エアコンフィンの掃除方法1:絶対にさわらずホコリを丁寧に取り除く
エアコンメーカーの取扱説明書には、熱交換器のアルミフィン部分には触れないよう注意書きがあります。どうしても気になるホコリは、無理のない範囲でそっと掃除するしかありません。
掃除機と柔らかいブラシを使ってやさしくホコリを取りましょう。ホコリが下に落ちることがあるので、床にビニールシートを敷いて掃除するのがオススメです。
手順は次のとおりです。
エアコンのフィン掃除は4ステップでおこないます。
- 電源を抜く
- フィルターを外す
- フィンのホコリを掃除機で吸い取る
- やわらかいブラシでフィンのホコリを取る
くわしく解説していきますね。
エアコン掃除をするときには、電源プラグを抜きましょう。エアコン運転中には、内部のファンが高速回転しているので危険です。
あやまってスタートさせてしまうおそれがあるので、電源プラグを抜いておけば安心です。
*プラグがない、または見当たらない場合は、ブレーカーを落としましょう。
フィルターは、エアコンのカバーを開けたところにあります。エアコンのカバーは両手で左右の端を持ち上げるようにして開けていきます。
エアコンフィルターは、2枚に分かれており、それぞれ下部に留め具があります。留め具部分をつまんで軽く引き上げたあと、ゆっくりとフィルターを引きぬいていきましょう。
フィンの表面にホコリがたまっているときには、掃除機で吸い取っていきましょう。
高い場所にあるため、ハンディ掃除機を使うのがいいです。なるべく小さいブラシのようなアタッチメントにつけかえると、作業しやすいですよ。
掃除機を使うときには、フィンにさわらないようホコリを吸い取るのがポイント。取れないホコリがあっても無理はしないでくださいね。
フィンは、意外と奥まで長く続いています。奥の方に詰まったホコリをどうしても取りたい!という気持ちはわかりますが、掃除機で完璧に吸い取ることはできません。
できる範囲の掃除にとどめましょう。
ブラシはなるべく毛のやわらかいものを選んでください。古歯ブラシでも代用できます。アルミフィンは繊細で曲がりやすいので、できるだけ触れないように掃除しましょう。
アルミフィンにベトベトした油汚れがついている場合は、ブラシだけでは掃除しきれません。
汚れを落とそうと、洗剤などを使用するのは絶対にやめてください。洗剤自体が残って汚れがひどくなる場合があります。
細部に残る汚れは、綿棒や爪楊枝を使うと取りやすいです。
ホコリ取りには、エアコンフィン専用のコームを使うという手もあります。エアコン掃除をこまめにおこないたい、複数台のエアコン掃除をするという場合は専用道具をそろえてもよいでしょう。
エアコンフィンの掃除方法2:冷房運転を使い結露水で汚れを流す
エアコンの冷房運転をするときには、温度差で結露が発生します。その結露水を利用してフィンの汚れを流す方法です。
なるべく多くの結露を発生させたほうが汚れは流れ落ちやすくなりますね。そこで温度差をつけるのがポイント。手順は以下のとおりです。
- STEP1
-
窓を全開にする
- STEP2
-
エアコンを最低温度に設定する
- STEP3
-
冷房運転を1時間以上おこなう
結露水の発生で、一時的に臭いが発生することはありますが、徐々に臭いはなくなります。
冷房運転を使ってエアコン内の汚れを落とすときの注意
冷房運転を使ってエアコン内の汚れを落とすときには次の3点に気をつけましょう。
【1】家財や床の防水対策をする
窓を全開にして冷房運転をすると、家財や床に結露がたまることがあります。そのまま放置すると、カビ発生や汚損につながるので注意してください。
エアコン下の床や家具は、ビニールシートなどでカバーしておきましょう。また濡れたときにはすぐにふき取ってください。
【2】エアコン配管からの水漏れに注意する
エアコン内部にホコリや汚れがたまっている場合、一気に押し流すと排水詰まりを起こすことがあります。排水詰まりが起きると、エアコン本体やドレンホースから水漏れすることがあるので注意しましょう。
排水詰まりが起きたときには、エアコンクリーニングをおこないましょう。プロによるエアコン掃除で、エアコン内部の汚れもスッキリしますし、排水もスムーズになります。
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【3】冷房運転を使った汚れ落としはあくまでも応急処置
わざと結露を発生させて汚れを落とす方法は合理的で、エアコンに負担をかけることもありません。メーカーでもオススメしている臭いと汚れ除去の方法です。
ただしあくまでも応急処置であり、根本解決ができるお手入れ方法ではありません。エアコンは定期的にクリーニングをおこない、内部に汚れをためないようにしましょう。
番外編:ダイキンの水内部クリーン付きエアコンはフィンを自動洗浄できる
ダイキンには自動でフィン掃除ができる「水内部クリーン」の機能を持ったエアコンがあります。
「水内部クリーン」は、冷房運転で発生した結露水を利用してフィンの汚れを洗浄します。その後、乾燥運転をおこない内部を乾かします。
水内部クリーン時には、室内温度が非常に低くなります。部屋を使わない外出時や、リビングなら夜、寝室なら昼間など人がいないときに使いたい機能です。
またエアコン機種「うるるとさらら」には、結露水洗浄にくわえメーカー独自技術の無給水加湿機能が搭載されています。冷房を使いたくない冬には、こちらの機能でフィンを洗浄することができるそうです。なお、フィン自体にも特殊なコーティングが施され、結露水で汚れが落ちやすい仕組みになっています。
これからエアコンを購入する方は参考にしてみるのもいいかもしれないですね。
「水内部クリーン」と「内部クリーン」の違い
「内部クリーン」は、エアコン内部の乾燥を行い、臭いやカビを防止する機能。
「水内部クリーン」は、フィンの汚れを洗浄する機能ですので、注意が必要です。
エアコンのフィン掃除をしてみた結果と感想
実際にエアコンフィンの掃除をしてみると、自分でおこなうのはかなり難しいと分かります。
高い位置の掃除ですので、手はあげっぱなしでだるいうえに、フィンにさわらないように神経を使います。
フィンの手前についたホコリは取れるのですが、奥に見えるカビのような黒い汚れ、はさまったホコリは全く取れずはがゆい気持ちでいっぱいに。
定期的に掃除をエアコンクリーニング業者に依頼するのは、この汚れを取るためなんだと自分でやってみると納得しました。
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ホコリの徹底掃除には高圧洗浄が必要
エアコンのフィン(熱交換器)を自力で掃除するのは限界があります。アルミでできたフィンは、奥まで長く続いていて、掃除機やブラシではまったく届かないからです。
市販のエアコンスプレーを使ったとしても十分な掃除はむずかしいでしょう。
フィンの汚れは、高圧洗浄機*でしっかり洗い流さないと落とせません。汚れをしっかり流すには大量の水ですすぎ洗いをする必要があります。
「じゃあ高圧洗浄機を購入して掃除すればいいの?」と思う方もいるかもしれませんね。
高圧洗浄機は安くても30,000円~します。さらに洗剤や養生用のビニールカバーなどをそろえるともっとかかります。そのうえに、作業の手間と時間が発生することを考えると、コストパフォーマンスはよくないです。
では、プロのエアコンクリーニングはどうでしょう。相場は1台10,000円前後ですが、確実にキレイにしてくれること、時間や手間がかからないことを検討すると、コストパフォーマンスはよいと言えるでしょう。
*高圧洗浄
エアコンクリーニング業者が実際に使うのは中圧洗浄機ですが、ユーザーに分かりやすいよう、「高圧洗浄」と表現されることが多いです。
エアコンクリーニングなら汚れを徹底除去できる
専門のエアコンクリーニング業者なら、高圧洗浄でカビも汚れも徹底的に除去してくれます。
臭いで困っていたエアコンからの空気もさわやかに、ホコリや油で狭くなっていたフィンの間もすっきりしてエアコンの効きもよくなったように感じられるでしょう。
とはいっても、エアコンの掃除には費用がかかります。
家計のことを考えると、毎年家のエアコン全部のクリーニングは結構大変。
そこで、部屋ごとのエアコンの使い方を考えて、カビや臭いが出る前に業者に依頼しましょう。
LDKやDKのエアコンはキッチンの油の混じった空気を吸い込んでいますので、ベトベト汚れとカビの発生がおこりやすいところ。目安は1年、長くても2年に1回がおすすめです。
寝室や子供部屋は送風口をのぞき込んで、カビやホコリの発生がなければ2~3年に1回を目安にしましょう。
ローテーションで定期的にエアコンクリーニングをすれば費用の負担も軽くなりますよ。
またエアコンのシーズンオフになる春と秋は、キャンペーンなどで安く依頼することができます。業者によってキャンペーンの内容や時期は変わるので、こまめにチェックするのがおすすめです。
まとめ
エアコンのフィンは、さわらないのが原則。
ホコリが気になるときには、そっとホコリだけを除去するようにしましょう。
フィンの金属板は奥まで長く続いているため、自力掃除では汚れを取り切れません。
そして、汚れの徹底掃除はプロに任せましょう。
頻繁に使うエアコンは1~2年に一度はプロの掃除を、使用頻度低いエアコンは2~3年に一度の割合でプロに掃除が理想的です。梅雨頃から、エアコンのクリーニングが込み合います。5月ごろから梅雨前に掃除を依頼しておくと、きれいな状態で冷房をスタートできるでしょう。
「もちや」では、口コミを確認できるので専門業者の仕事ぶりが分かって安心です。
「高圧洗浄をするか」「エアコンをどこまで分解するか」の2つのポイントをチェックして、エアコンを依頼する業者を探してみましょう。
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