「エアコンから黒い粉や塊が落ちてきた。これって一体?」「どう対処するのが正解なの?」とお悩みではないでしょうか。
黒い粉の正体はカビやほこりです。長期にわたって掃除をしていないと、エアコンからの風で剥がれ落ちるほど多くの汚れがたまってしまいます。これらを除去するにはエアコンクリーニングが必要です。
ただし、賃貸物件の場合は事前に大家や管理会社へ相談しなければいけません。
この記事では、エアコンの黒い粉の正体や対処法、賃貸物件に住んでいる場合の対応について解説します。清潔なエアコンを使い続けるためにも、なるべく早めの行動を心がけましょう。
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エアコンから黒い粉や黒い粒が!その正体は?
まずは、エアコンから落ちてくる黒い粉の正体について詳しく説明します。
黒い粉の正体はカビやほこり
エアコンから落ちてくる黒い粉の正体はカビやほこりです。乾燥した黒カビが風に乗って剥がれ落ち、飛んできている状態です。
冷房や除湿では、取り込んだ空気を熱交換器(アルミフィン)で冷やす際に結露が発生します。その水はドレンホースを通って室外へ排出されますが、すぐに電源を切ると熱交換器やドレンパン(結露水の受け皿)が濡れたままになってしまうのです。
その結果エアコン内部が高温多湿な環境となり、カビが発生します。冬場でも、エアコンのすぐ近くで加湿器を使っている場合は湿度が高くなりやすいでしょう。
また、ほこりはカビの栄養分でもあります。フィルターを通過して入り込んだほこりやちりをエサに、カビはどんどん繁殖します。
黒い粒状であればゴキブリのフンの可能性も
黒く丸い粒状、なおかつ大体の大きさがそろっているのであれば、ゴキブリのフンの可能性があります。
エアコン内部は薄暗く、エサになるもの(ほこり)もあるため、ゴキブリにとっては住みやすい環境です。しばらく使っていない間に部屋内からやドレンホース、配管が通っている穴のスキマから入り込んでいるかもしれません。
もしカサカサという音がしたり、エアコンの真下に複数の黒い粒が落ちていたりする場合は注意してください。エアコン内部に巣を作っている、もしくは卵を産み付けている恐れがあります。
エアコンから黒い粉が落ちてくるのはひどく汚れているから
エアコンから黒い粉が落ちてくるのは、風で飛んでくるほど内部が汚れている証拠です。
一般的に、多少のカビやほこりが付着している程度であれば黒い粉は落ちてきません。しかし掃除していない期間が長いと汚れの量は徐々に増えていき、塊のようなものも発生してしまいます。黒い粉が落ちてくる場合は、自分が想像している以上にカビが繁殖しているでしょう。
そのまま放置していると、アレルギー症状や喘息、肺炎を引き起こす可能性があります。なるべく早めの対処が必要です。
ちなみに、室内機の汚れは室外機とまったく関係ありません。空気のやり取りをしていない分、室外機の汚れが室内機や部屋内に入ることはないからです。
黒い粉を除去するにはエアコン掃除が必須!
黒い粉や黒い粒は、そのまま放置していても改善は見込めません。エアコン掃除が必須となります。電気代節約やエアコンの効きの改善といったメリットもあるため、異変を感じたら速やかにエアコン掃除を行いましょう。
自分では表面的な部分しか掃除できない
中には「エアコンからの黒い粉を自分で掃除(対処)したい」と考えている方もいるかもしれませんが、自分で掃除できる範囲はフィルターや吹き出し口といった表面的な部分のみです。黒い粉を除去するには分解作業や高圧洗浄が必要なため、個人で対処するのは難しいでしょう。
エアコンクリーニングが1番の解決法
黒い粉を除去するには、エアコンクリーニングを依頼するのが1番の解決法です。分解したあと、専用の洗剤と高圧洗浄機を使ってすみずみまできれいにしてくれます。
とくにお掃除機能付きエアコンは一般的な壁掛けエアコンよりも構造が複雑な分、より専門知識や経験が必要になります。自分で無理に掃除しようとすると部品の破損や本体の故障、火災につながる恐れがあるため、必ずプロへ依頼してください。
お掃除付きエアコンのクリーニングについて詳しくは→お掃除機能付きエアコンのクリーニングの頻度は年1~2回!必要な理由を解説 | もちやぷらす (mochiya.me)
賃貸の場合は作業前に大家や管理会社へ相談しよう
表面的な掃除は自身の判断で行えますが、エアコンクリーニングに関しては作業前に大家や管理会社へ相談しなければいけません。
ここでは、その理由や費用面について解説します。
自分でエアコンを購入した場合でも相談は必要
備え付けのエアコンはもちろん、自分で購入した場合でも大家や管理会社への相談が必要になります。エアコンは自分のものであっても部屋自体は大家(管理会社)のものだからです。
もしクリーニング作業時に壁や床の破損などが起きた場合は修繕が必要になりますが、事前に相談していないとトラブルへと発展する恐れがあります。
プロであっても故障のリスクはつきものなので、必ず事前に相談しておきましょう。
クリーニング費用は状況によって誰が負担するかが変わる
クリーニング費用は、以下のように状況によって誰が負担するのかが変わります。賃貸借契約書に「賃貸物の修繕」に関する記述がありますので、そちらもよく確認しておいてください。
大家(管理会社)負担 | ・自分でできる範囲の掃除をしているのに異音や異臭がする場合 ・入居直後に異音や異臭、黒い粉のような異変が見られる場合 ・賃貸借契約書に「入居中の修繕は大家(管理会社)が負担」と記載されている場合 ・大家(管理会社)がエアコンクリーニング代金の支払いを許可した場合 |
自分負担 | ・自分でできる範囲の掃除を怠っていた場合 ・自分でエアコンを購入・設置した場合 ・入居者の喫煙、もしくは飼っているペットなどによって異臭や汚れが見られる場合 ・賃貸借契約書に「入居中の修繕は借主負担」と記載されている場合 ・異変はないが、個人的に掃除したい場合 |
どちらが負担すべきなのか分からない場合は、エアコンクリーニングの相談をしたときに費用面についても一緒に聞いてみましょう。
また、壁掛けエアコンのクリーニング相場は8,000~12,000円です。詳しくはこちらのコラムをご覧ください。
エアコンの黒い粉を予防するには
エアコンの黒い粉を予防する方法は4つあります。黒い粉が再び発生する可能性をグッと下げるためにも、ぜひ習慣として取り入れてみてください。
冷房・除湿後は送風運転をして内部を乾かす
冷房・除湿後は1時間以上の送風運転をして、エアコン内部を乾かしましょう。
エアコンが室内の暖かい空気を取り込んで熱交換器で冷やした際、温度差によって結露が発生します。そのままにしているとカビが好む環境になってしまいますが、送風運転をすれば内部に発生した結露を乾かせるため、カビ予防に効果を発揮します。
送風運転は電気代も安く済むのが嬉しい点です。
機種によっては、冷房・除湿運転後にエアコン内部を乾燥させてカビの発生を防ぐ「内部クリーン」が搭載されていることがあります。自宅のエアコンに内部クリーン機能がある方は、そちらを使うのがおすすめです。
こまめにフィルター掃除をする
ほこりはカビの栄養分となるため、こまめにフィルターを掃除するのが大切です。頻度としては2週間に1回が目安となります。
付着したほこりは掃除機で吸い取り、それでも汚れが残るときは水洗いしてください。このとき、外側(エアコンの前面カバーを開けたときに見える側)からシャワーを当てると目詰まりするため、必ず内側から当てましょう。
汚れがこびりついているときは、中性洗剤やブラシを使ってきれいにします。
エアコン掃除方法はこちらのコラムをで詳しく解説しています。参考にしてみてください。
1~2年に1回程度エアコンクリーニングをする
エアコンの汚れを放置している期間が長いほど、黒い粉が落ちてくる可能性は高まります。1~2年に1回程度はエアコンクリーニングを依頼し、内部の細かい部分まで洗浄するのが理想的です。
ひどく汚れる前にクリーニングを行うことで衛生的にエアコンを使い続けられ、自身や家族の健康も守れます。
カビが発生しやすい環境を作らない
黒い粉はカビやほこりが原因になっているため「カビが発生しやすい環境を作らない」ことはとても重要です。具体的には以下のような点を意識しましょう。最初の2点はこれまでの見出しで紹介したものです。
- 冷房・除湿使用後は送風運転を行う
- 定期的にエアコン掃除をする
- エアコンの真下に加湿器を設置しない
- 換気して部屋の湿度を下げる
真下に加湿器を設置すると、エアコン内部に水蒸気が入り込んでカビが発生しやすくなります。冬場に加湿器を使う際は、設置する位置に気を付けてください。
また、窓を開けて換気すると部屋にこもった湿気を外へ追い出せます。空気中に舞うほこりの量も減らせるため、天気の良い日はとくに換気することをおすすめします。
根本的な解決にはエアコンクリーニングが必須
エアコンの黒い粉を除去するにはエアコンクリーニングが必須です。自分では見える範囲までしか掃除できないため、内部に繁殖したカビやこびりついた汚れまでは対処できません。健康被害を引き起こさないよう、なるべく早めに依頼することをおすすめします。
「もちや」では、付近のエアコンクリーニング業者を簡単に探せます。各業者の口コミや料金についても掲載されているため、自分に適したエアコンクリーニング業者を見つけられるでしょう。
エアコンクリーニング業者の見分け方はコチラのコラムを参考にしてみてくださいね。
エアコンクリーニング業者選びに失敗しない方法!元・清掃業者の意見あり | もちやぷらす (mochiya.me)