フィルターの交換は自分でできてもファンを取り外して掃除したことがある人は少ないのではないでしょうか。
レンジフードのファンは掃除をしないまま油汚れがたまってしまうと、回転バランスが悪くなり場合によっては故障の原因になってしまいます。
今回は、特に近年人気のあるタイプのレンジフードのファンを取り出す方法から掃除の方法までをご紹介します。
ファンまで掃除したことが一度もないという人は、この機会にぜひ挑戦してみてくださいね。
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レンジフードのファン掃除に必要なもの
レンジフードのファンを掃除するには、以下のものをそろえましょう。
- ゴム手袋
- ゴーグル
- マスク
- 新聞紙
- 中性洗剤または換気扇用洗剤
- スポンジ
- 割りばし
- 歯ブラシ(使い古しでよい)
- キッチンペーパー
- ポリ袋(45L)
- ドライバー
- 雑巾
換気扇は目線よりも高い場所での作業になるため、目・口に油汚れが入らないようにゴーグルやマスクを着用しましょう。
また、掃除中は手に油汚れや洗剤がつくだけでなく、金属部分の端でケガをしないようにゴム手袋も着用してくださいね。
使う洗剤は、中性洗剤または換気扇用の洗剤がおすすめです。
レンジフードのファンを取り外す方法
レンジフードのファンを取り出す手順の前に、おもな構造や注意点も知っておきましょう。
レンジフードのおもな構造
レンジフードの構造はメーカーや機種によって異なりますが、近年人気のあるタイプの内部は、おもに以下のようになっています。
- 〇ファン
-
近年人気のあるタイプのレンジフードは、一般的なプロペラファンではなく細長い板状の羽根がついた筒状のシロッコファンがついていることが多いです。
シロッコファンが回転することで汚れた空気と油が分離され、空気だけがダクトを通じて外に排出される機種もあります。 - 〇オリフィス
-
オリフィスはベルマウスとも呼ばれる円盤状の部品で、ファンに付着した油が飛び散るのを防ぐ役割をしています。
- 〇スピンナー
-
スピンナーはファンを固定するための金具です。
ほとんどの機種は、スピンナーを回すことでファンを取り外す仕組みになっています。
なかには、レバー式になっていて簡単にファンが着脱できるものもあります。 - 〇オイルトレー
-
オイルトレーは、ファンの遠心力によって分離された油をためるための部品です。
機種によっては、ベルマウスとオイルトレーが一体化している機種もあります。 - 〇フィルター
-
フィルターは、空気中の油やほこりをキャッチする役割をしています。
メーカーによっては、フィルターに付いた油汚れを自動洗浄でキレイにしてくれる機種もあります。 - 〇整流板
-
整流板は、レンジフード本体の下部についている板で、空気の吸い込み口を狭くすることによって吸引量が向上する効果があります。
レンジフードの部品を取り外す手順
レンジフードの部品は、以下の手順で取り外していきます。
レンジフードの取り外し手順
誤作動による事故を防ぐため、作業前には必ず電源を切っておきましょう。
ブレーカーを落としておくとより安全です。
レンジフードの掃除中は汚れた油が飛び散る可能性があるので、コンロ周りには新聞紙を敷いておきましょう。
整流板は、スライドしてから外すタイプやレバーを押してストッパーを外すタイプがあります。
ネジで整流板が固定されているものは、ドライバーでゆるめたあと両手で支えながら取り外します。
作業中に外したネジは、失くさないように小さな皿などに入れておくといいでしょう。
フィルターは、横や上にスライドさせて簡単に取り外せる場合がほとんどです。
オリフィスにはツマミを回して外すタイプやネジで固定されているタイプがあります。
オイルトレーやオリフィスにはたくさんの油汚れがついているので、外すときは、油ダレに十分注意してください。
シロッコファンを取り出すには、固定しているスピンナーを先に外します。
スピンナーを確認して「ゆるむ」「LOOSEN」の方向に回しましょう。
一般的にスピンナーを外すときは、時計回りに回すケースがほとんどです。
スピンナーが外せたらファンを取り出しましょう。
部品は無理に外そうとしないこと
蓄積した汚れやサビによって部品が固まって動かないと感じたときは、無理して外さないようにしましょう。
力まかせに部品を引っ張ると破損するおそれがあります。
掃除をしたかっただけなのに、部品を交換することになってしまうかもしれません。
ファンが外せない!という方は以下のページも参考にしてみてください。
レンジフードの掃除手順
レンジフードの掃除は、フード周りとファン部分でおすすめの掃除方法が異なります。
それぞれの掃除手順を身につけましょう。
フード周りは湿布法でラクラク掃除
フード周りは、軽い汚れであれば中性洗剤をつけたスポンジで拭き取るだけでも十分にキレイになります。
ただし、固くこびりついた汚れは簡単には落ちてくれません。
その場合は、以下の手順で湿布法を試してみましょう。
レンジフードの湿布法の手順
洗剤のついたキッチンペーパーを湿布のように貼り付けることで、ガンコな汚れをふやかして落としやすくなります。
汚れと洗浄成分を密着させるのがポイントなので、キッチンペーパーの上からさらに中性洗剤をたっぷり吹きかけます。
洗剤が乾燥しないようにラップをかけて、洗浄成分を浸透させるために30分~1時間ほど放置します。
洗剤や汚れの度合いによって時間は調整してくださいね。
時間をおいて汚れがやわらかくなったら、キッチンペーパーを外してスポンジで汚れを拭き取ります。
洗剤が残っていると汚れがつきやすくなるので、雑巾で水拭きと乾拭きをしておきましょう。
ファン部分はつけ置きで丸ごと掃除
取り外したファンや部品は、つけ置き掃除が適しています。
フィルターやオリフィスなどもまとめてつけ置きしておけば、汚れが落としやすくなりますよ。
つけ置きは、以下の手順でおこないます。
つけ置きの手順
シンクにポリ袋を広げます。
ポリ袋は、金属の端などで破れて中身が漏れてしまわないように二重にしておくといいでしょう。
ファンだけつけ置きするなら、20L程度の大きさでもいいかもしれません。
フィルターなどもつけ置きしたい場合は、45Lなど大きめの袋を用意してくださいね。
つけ置きで汚れを効果的に落とすには、水よりも40~50℃のお湯を使うと効果的に汚れが落ちやすくなります。
つけ置きで使う洗剤の量は汚れの度合いによって異なりますが、お湯1Lにつき10mlを目安にしてください。
洗剤を入れたら、まんべんなく洗浄成分が行き渡るように軽く混ぜておきましょう。
お湯と洗剤の入った袋にファンや部品を入れます。
もしファンについている油汚れがひどいときは、割りばしを使って汚れをある程度取り除いておきましょう。
つけ置きする前に汚れの膜を薄くしておけば、洗剤が浸透しやすくなりますよ。
ファンや部品を入れたら袋の口を結んで、そのまま2~3時間放置します。
洗剤にしっかり浸かるように、袋の空気を抜くようにして口を結んでおきましょう。
時間をおいたら、袋から部品を取り出してそれぞれ汚れを落としていきます。
ファンの羽根部分など、すき間の汚れ落としには歯ブラシを使うと便利です。
市販されている汚れ落とし専用のアイテムを使うのもいいでしょう。
ファンや部品の汚れが落ちたら、洗剤をキレイに洗い流します。
新聞紙の上などでしっかり乾かしたあとに、逆の要領で元に戻せば掃除完了です。
アルミ製品には要注意!
油汚れを落とすだけならアルカリ洗剤が効果的ですが、アルミ製品に使うと変色するおそれがあります。
また、アルカリ洗剤によって塗装面がはがれてしまう可能性もあるので注意しなくてはいけません。
このため、アルカリ洗剤を使うならあらかじめ目立たないところで試しておくのがおすすめです。
とくにつけ置きする場合は、薄めに希釈して使ったり放置する時間を短くしたりして、ときどき様子を見るようにしてください。
もし素材がわからないなど不安な場合は、アルミ専用のつけおき洗剤を使うのもいいでしょう。
1年に1回はレンジフードを掃除しよう
レンジフードにつく油汚れは、日が経つにつれてこびりつき落としにくくなります。
汚れを最小限に抑えるには、定期的に掃除をすることが大切です。
レンジフードの使用頻度にもよりますが、最低でも1年に1回はファンまで掃除することをおすすめします。
こまめに掃除すれば、軽い汚れで済むので毎回のお手入れが楽になります。
ファン用のフィルターをつけておくだけでも油汚れを抑えることができますよ。
換気扇クリーニングのプロ探しは「もちや」がおすすめ
レンジフードのファンまで掃除の手が回らないということであれば、クリーニングのプロに任せてみるのもひとつの方法です。
プロに任せれば、手が届かない場所も掃除してもらえるうえ、市販よりも強力な洗剤を使って徹底的に汚れを落としてくれます。
何より、自分の時間を有効に使えるのは大きなメリットですね。
自分でレンジフードを分解すると壊してしまいそうで不安という方も、安全に掃除するために換気扇クリーニングのプロに依頼してみてはいかがでしょうか。
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